北大路機関

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震度5地震-道北宗谷地方で深夜に相次ぎ発生,将来の千島列島沖巨大地震懸念と観測ヘリコプター再整備の必要性

2022-08-11 07:00:39 | 防災・災害派遣
■臨時情報-北海道群発地震
 地震はいつ襲ってくるかが分らない点が脅威です。

 深夜の北海道北部宗谷地方を二度の強い揺れが襲いました、0035時に震度五弱の地震が発生し18分後にやはり宗谷地方に0053時に震度五強の地震が発生しています。その後の道北は有感地震が相次いでいますが、被害の報告はありません。なお、津波の危険性は無いとの事ですが、道北ではこのところ地震が相次いでおり、メカニズムの解明が急がれます。

 道北では活火山として利尻山と大雪山などが気象庁に監視されていますが、この他は十勝岳など今回の震源から離れた場所であり、二つの地震は震源の深さが10km程度といい、浅発地震である事から火山性地震ではないかを憂慮はしましたが。夜間の発生であり盆休みの季節ということもあり、まさに奇襲のような地震、情報の少なさは隔靴掻痒でした。

 災害派遣の都度考えさせられるのは、やはり観測ヘリコプターは必要ではないかという事です。自衛隊には災害派遣用無人航空機としてアナフィ無人機が広範に配備されていますし、近年は駐屯地祭でも飛行しています、これにより無人機があるのだから観測ヘリコプターによる情報収集は必要ないのではないか、こう反論があるのはりかいします、しかし。

 アナフィ無人機は操縦士の有視界内において飛行させるものですから、被災地に到着した災害派遣部隊が被災地の全容を推し量るには絶対必要な装備です、しかし大災害において重要なのは、どこが被災地なのかを把握する事で、現場についてから運用する無人機と、そもそも現場がどこなのかということを情報収集する観測ヘリコプターは別の区分と思う。

 スキャンイーグル無人機を使用するならば、行動半径が充分でカタパルトから発射出来る為に飛行場の無い駐屯地から発着する事も出来ますが、特定気象条件や雲のなかでも運用には制限が在り、この運用制限はアメリカのFAA連邦航空局型式証明においても明記されています、そして自衛隊での配備開始から9年が経ちますが災害派遣の実績はまだ無い。

 北海道では今回の震源からは離れている地域ですが、千島海溝地震という海溝型のマグニチュード9規模の巨大地震の発生が懸念されているところです。その時、というものが到来したときに想定外という方便を使わずに済むよう、この種の装備については真剣に考えて欲しいと思うところです。ヘリコプターは東日本大震災の頃よりも、大幅に減っている。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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