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【G3X撮影速報】久居駐屯地創設72周年記念行事【1】新年度最初の自衛隊行事撮影(2024-04-07)

2024-04-21 20:00:50 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■久居駐屯地祭二〇二四
 新年度と云えばどこの行事を撮影に行くのかを考えるところですが色々考えました先は伊勢の国の連隊行事としました。

 三重県津市の久居駐屯地、今年度最初の行事撮影となりました久居駐屯地祭は張り切って開門45分前に並ぶこととなりましたから、スタンド席最前列というなかなか確保が難しい場所に撮影位置を陣取る事が出来ました、榴弾砲空包一閃、さあ行事の始まりです。

 久居駐屯地には第33普通科連隊が駐屯、現在の連隊長さんは金子洋幸1佐、2022年に着任しています。コロナ禍下では感染対策と精強な部隊の練成、という並行する事が難しい責務を担った指揮官の一人、連隊の精強さは能登半島地震災害派遣を観れば分かる。

 普通科連隊は陸上自衛隊の骨幹戦力となっています。その編成は師団普通科連隊と旅団普通科連隊でわかれるのですが、第33普通科連隊は第10師団隷下部隊であり、師団普通科連隊という大型の編成を採用しています。もっとも、諸外国の連隊よりは小さい。

 本部管理中隊、第1普通科中隊、第2普通科中隊、第3普通科中隊、第4普通科中隊、重迫撃砲中隊、以上を以て編成されています。第3師団や第1師団などは第5普通科中隊を隷下にさらに加える事例もあります。そして師団の後方支援連隊から支援部隊がつく。

 軽装甲機動車を装備しているのが第4中隊のみとなっていて、との3個中隊は高機動車を運用しています。装甲がありませんので前線どころか接近経路でも徒歩など地形防御を活用しなければなりませんが、この背景には予算不足があり、この点が非常に厳しい。

 金子連隊長の入場です。式典を行っているのは久居訓練場という普段は訓練を行う場所なのですが、車両のすぐ後ろに見えますのが久居駐屯地、そう、駐屯地と訓練場は隣接しているのですね。ただ真ん中に公道が走っていますから県警が交通統制を支援しています。

 連隊長に敬礼っ。自衛隊の連隊旗は旧軍の様式を踏襲しています、ただ天皇陛下から下賜された旧軍の連隊旗のような連隊番号を冠したものではないために意匠だけ継承しているのですけれども、連隊の象徴である事は変りない、旭日を示し特別な意味を想させる。

 巡閲、連隊長が整列した部隊を巡閲します。軍隊というものは名称が同じでも内容は一つではない、それは編成や装備体系という些細なものではなく政治文化や社会と国家の価値観と軍隊は連動していると最近ようやく気付きました、それを団結させるのが指揮官だ。

 機械化の進む普通科連隊を支援するために師団後方支援連隊からは第2整備大隊普通科直接支援中隊が駐屯していて、軽装甲機動車などの機械化装備整備支援を行います。後方支援連隊には戦車直接支援中隊などもありましたが戦車廃止にあわせ解散しました。

 軍事機構というのは似ているようでそうではない、欧米の軍隊はクラウゼヴィッツ的な政治の延長としての実力集団である、しかし中東などでは国王の民衆支持の為の奉仕集団としての戦闘集団の側面があり、アジアでは体制安定化の先に軍事力の内外安定がある。

 訓示において。やはりウクライナ戦争と中東情勢に触れられるのですが、国家防衛戦略により自衛隊の全ての師団と旅団は湯時の際に機動運用されることとなり、数年前まであった地域配備部隊という概念は解消している為、装備不足へ指揮官の悩みはいかほどか。

 鈴木議員、前三重県知事の訓示です。政治の役割を協商されていましたが、反撃能力整備という急激な方針転換、自衛隊にアメリカ式のマルチドメイン部隊を編成する構想なのかもしれませんが、主権者たる国民にはもう少し分り易く説明してほしいと思いますね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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