ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『これは経費で落ちません!』#05

2019-08-26 00:00:16 | 多部未華子








 
結局、前回ラストシーンで森若さん(多部未華子)をラーメン屋まで足を運ばせた佐々木さん(伊藤沙莉)の囁きの内容は、謎のまま放置されちゃいましたw

そんな事ってあります?w なんで誰も文句言わないの?w もちろん何から何までタネ明かしする必要は無いんだけど、これは明かしておかなきゃいけない種類のタネじゃないかと、思ってるのは私だけなんでしょうか?

あの森若さんを動かせる魔法を知ってる、経理部の固い絆を示した演出なのかも知れないけど、それにしたって謎のままにする意図が解らない。私は気になって二度寝も出来ません。

初めてこの作品にケチをつけましたw(もしかするとどこかでタネ明かしされてるのを私が見落としただけ? だとしたら、どなたか回答プリーズ!)

さて、第5話はいつもよりヘビーなお話になりました。また、2つのストーリーを並走させるパターンが崩され、本筋1本に絞られた作劇は普段よりスローテンポにも感じました。

そして私が思ったのは、ますます刑事ドラマみたいになって来たぞとw しかも昨今の謎解きゲーム番組とは違う昭和テイスト。そう、まるで『太陽にほえろ!』じゃないかとw

それは森若さんが刑事みたいに鋭く不正を見抜き、糾弾するからだけじゃありません。そんな自分自身の仕事に疑問を抱き、葛藤しつつも真実を追及せずにいられない、人間・森若沙名子の苦しみをじっくり描いた点こそが『太陽にほえろ!』だと思うワケです。昨今のドラマじゃ(なにせゲームですから)刑事があんなに苦しんだりはしません。

今回、信頼を寄せる経理部の先輩=田倉勇太郎こと勇さん(平山浩行)に横領の匂いを嗅ぎ付けてしまう森若さん。いつものように「ウサギを追うな」と自分に言い聞かせながらも、持って生まれた刑事魂がそれを許してくれない。(違うけどw)

森若さんが「ウサギを追うな」を座右の銘にしてる背景には、実は過去の痛い経験があるのでした。2年前、森若さんが営業部員の不正(200万円分の空出張)を見抜いてしまった為に、その男性社員はクビになり、彼と結婚間近だった女子社員が森若さんを逆恨みし、罵詈雑言を浴びせた末に会社を辞めてしまった。

それで自分も辞めようとした森若さんを大きな心で包み込み、思いとどまらせたのは僕なんだと、部長(吹越 満)はドヤ顔で佐々木さんに語るのですが……w

森若さんの追及により、横領したのは勇さんじゃなく、その親友である製造部の熊井さん(山中 崇)の仕業だったことが判明。家族想いの彼がお金に困ってることを知ってた勇さんは、見て見ぬフリをしてたのでした。

かつて自分が苦しかった時に助けてくれたのが熊井だからと言い訳する勇さんに、森若さんは2年前「不正を見つけたらすぐ上に報告するのが経理部の仕事。キミは正しいことをしただけだ」と私を励まし、辞職を思いとどまらせてくれたのは他ならぬ勇さんだと言って諭します。(この最もシリアスな場面で、部長の自慢話がホラであることが判っちゃう可笑しさw)

そう、森若さんは刑事として……じゃなく経理部員として、あくまで正しい仕事をしただけ。……なんだけど、理屈ではそうでも「正しいから偉いワケじゃない」って、ひとり公園のブランコに揺られて涙を流す森若さんに、私は七曲署のマカロニ刑事やボンボン刑事の魂を感じたワケです。

そんな森若さんを何とか笑顔にしようと頑張る山田くん(重岡大毅)にも胸を打たれました。ウザいんだけど憎めないw 「一緒にいたいです」って言う山田くんに「一緒にいて下さい」じゃなく「一緒にいます」って、トンチンカンな返事をする森若さんも大好きですw

孤独を愛してた筈の森若さんが、前回の件で迷い始め、今回の件で更に「誰かと一緒にいること」の価値に気づいたかも知れず、ラブストーリーとしても凄く丁寧に段階を踏み、経理の話と巧みに絡めながら進行してますよね。

ずっと独りでいるのも(本人が望むなら)全然アリだと思ってる私だけど、森若さんには是非とも山田くんと結ばれて欲しいって、自然に思えて来ました。彼とならハッピーに過ごして行けそうです。

さて、第2話で前振りされてた経理部の「欠員補充」の件、今回のラストシーンで正体が明かされました。演じるのはなんと、江口のりこさん! しかも森若さんをも辟易させるほどの完璧主義者だそうで、次回の予告編で「変わらなきゃ」って森若さんが言ってるのは、そんな反面教師を身近に得たお陰かも知れませんw(変わる必要なんか全然無いと私は思いますけど)

さらに社長秘書としてベッキーさんまで登場するらしく、次回はえらい騒ぎになりそうですw

セクシーショット(?)は熊井さんの妻を演じた、黒坂真美さん。熊井夫婦は森若さんを恨むことなく、逆に感謝してくれてホッとしました。
 

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2 コメント

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Unknown (carp2563)
2019-08-26 16:24:57
今回は重かったですね。森若さんは何も間違っていない。忠実に自分の仕事と向き合って不正を見つけただけなのに人の人生を狂わせてしまうという何とも切ない話でした。不正を見つけても見てみぬふりを多分してしまうことが多いかもしれません。私もそうしてしまうかもしれません。そこを流されなかったのは素晴らしいと思います。ブランコでの多部ちゃんの涙は美しかったです。名演技でした。


ムーミン
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Unknown (harrison2018)
2019-08-26 20:54:11
正しいことを貫くには痛みも伴う。でも、そこから逃げちゃダメなんだっていう、変身ヒーロー物にも通じるものがありますね。

職場では弱味を見せず、夜の公園で人知れず泣くっていうのも変身ヒーローっぽいです。偶然ながらもその姿を見た山田くんはもう、特別な人ですね。
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