ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『刑事/蛇に横切られる』

2024-03-10 17:38:40 | 刑事ドラマ'90年代

1995年7月1日にNHK総合テレビ「土曜ドラマ」枠で放映された、早坂暁 脚本&高倉健 主演による単発スペシャルドラマが先日、CATVの「日本映画専門チャンネル」で放映されました。

日本を代表するムービースターである高倉健さんが、テレビの刑事ドラマに主演された唯一の作品となればレビューしないワケにいきません。(そもそもTVドラマは単発3本、連ドラ1本にしか出演されてない!)

しかも脚本が『七人の刑事』『夢千代日記』『花へんろ』『必殺からくり人』など数々の名作で知られる早坂暁さん! だからこそ健さんもオファーを引き受けられたんでしょう。

そのうえNHK制作ですから社会派の重厚なドラマを想像しちゃうけど、観たらエンタメ要素もしっかり備えた健さん版『太陽にほえろ!』と言っても過言じゃない作品になってて、私は感激しました。

いや、しかし暗い過去を背負った主人公のキャラクターと、ラストに流れる小林亜星さん作詞・作曲による主題歌を健さん自ら唄われてる図式は、『太陽〜』よりも倉本聰 脚本&渡哲也 主演の『大都会/闘いの日々』に近いかも知れません。



健さんが扮するのは、警視庁捜査一課で主任を務めるベテラン刑事=秋庭 実。

秋庭は13年前、逮捕した男の逆恨みにより妻=素江(田中好子)を目の前で刺殺され、そいつを即射殺したせいで所轄に飛ばされ、最近ようやく本庁に復帰したという設定。

↑この秋庭刑事の使用拳銃がまた渋い! S&W M10 ミリタリー&ポリス.38スペシャル (略してミリポリ) の2インチ・オールドタイプ!

私ことハリソン・フォード氏も映画『刑事ジョン・ブック/目撃者』(’85) で愛用したリボルバーであり、仮の姿たる私自身がコレクションの中でも一番好きかも知れない、コクサイ社製モデルガン(↓)がベースになってます。



健さんがハリソン・フォード氏を意識して、というか私を見習ってチョイスされたのかどうか知る由もないけど、主役の刑事がミリポリの2インチ(しかもオールドタイプ)を愛用した日本のTVドラマはかなりレアだと思います。たぶんベテラン感や武骨さを強調してのチョイスでしょう。



で、秋庭を囲む刑事たちを演じるのが、寺田農、谷啓、梨本謙次郎、河合美智子、重松収、津嘉山正種、井川比佐志、小林稔侍etcといった錚々たるメンツ。

あとでご紹介するチョー豪華な女優陣にせよ、NHKだからこそ可能なキャスティングである以上に「早坂暁 脚本&高倉健 主演」のドラマならノーギャラでも出演したい!って、俳優なら誰でも思ったことでしょう。



ストーリーは至ってシンプル。秋庭が飛ばされた所轄署で特に可愛がってた後輩で、きっとパソコンが得意だったに違いない村沢巡査(石原良純)が交番で刺殺され、拳銃を奪われてしまう!

もちろん身内の裏切者やどんでん返し等のゲーム要素は一切なく、怒り心頭の健さんたちが地道な捜査で真犯人を突き止め、炙り出し、追い詰めていく“燃える展開”で魅せてくれます。これぞ真の刑事ドラマ!



最後は西部劇さながらの“一発必中”で二人組の犯人を仕留める健さん!

     「村沢、お前を刺したヤツはどっちだ?」

こんな健さんが見たかった! それもテレビの刑事物で!っていう、創り手の想いがストレートに伝わって来ます。だからヒネリは不要、と言うより邪魔にしかならない。

このあと健さんが犯人を射殺したか否かは描かれてないけど、エピローグを観るとクビや降格にはなってなさそうで、たぶん13年前と同じ轍は踏まなかった。“蛇に横切られる”(スピリチュアルな意味で“変化が訪れる”)っていうサブタイトルは、それを暗喩してるんだろうと私は解釈しました。

↑こんな場面も「老体に鞭打って自転車を漕ぐ健さんが見てみたい」ってな発想から生まれたに違いありませんw 無論、ちゃんとストーリー上の意味があるんだけど。

いや〜素晴らしい! 私は幼い頃からテレビっ子で刑事物マニアだけど、絶え間なくそうだったワケでもなく、映画に興味が移ったり忙しかったりでほとんど観てない時期もあり、こんなドラマが放映されたことは今の今まで知りませんでした。

素晴らしいのは健さんだけじゃありません。先にも触れた通り、NHKさんでなければ実現しなかったであろうチョー豪華な女優陣!

まずは、健さんの妻=素江に扮した元キャンディーズの、田中好子さん。麗しい!



そして夫の元マイコン刑事が殉職して未亡人となった村沢光子に、紺野美沙子さん。初々しい!



事件を解決に導く重要な目撃者にしてキャビンアテンダントの真弓に、景山仁美さん。色っぽい!



右も左も分かってない新米刑事なのに、なぜか次々と有力な手掛かりを掴んじゃうラッキーガールの紅崎七穂子に、河合美智子さん。可愛い!



そして健さんの一人娘で、新聞記者の一條(西村和彦)と婚約中の秋庭宮子に、鈴木京香さん。美しすぎる!


というワケでセクシーショットも豪華ラインナップ。田中好子さん、紺野美沙子さん、河合美智子さん、鈴木京香さんです。

 

 

 


 

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