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ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『未解決の女/警視庁文書捜査官』2―#01

2020-08-10 00:00:11 | 刑事ドラマ2000年~










 
こちらは2年振りのシーズン2ってことで、長寿シリーズとして定着するか否かは今回の成績次第かも知れません。2020年夏、テレビ朝日系列の木曜夜9時「木曜ドラマ」枠でスタートした、大森美香 脚本によるミステリードラマ。

警視庁捜査一課・特命捜査対策室第6係(文書解読係)に所属する刑事たちが、殺人現場に残されたダイイング・メッセージ等の文書を手掛かりに事件の謎を解いていきます。

しかし昨今の刑事ドラマの9割以上は、そのテの文書なり記号なりから謎を解いてる気がするので、内容に目新しさは感じません。

それでも『刑事7人』よりはよっぽど見所あるように思えるのは、刑事たちがちゃんと人間扱いされてるから。特に主人公が辛気くさい捜査ロボットじゃなく、表情豊かな可愛い女の子であるのは何より重要なポイントです。

朝ドラ『あさが来た』で波瑠さんを本格ブレイクさせた大森美香さんの脚本だけあって、主人公「ホルス」こと矢代朋には彼女の魅力が余すことなく詰まってます。体育会ノリの熱血新米刑事っていう設定は『太陽にほえろ!』をも彷彿させて実に私好みです。

そしてホルス刑事にリモートで指示を与える相棒「倉庫番の魔女」こと鳴海理沙(鈴木京香)の、対人恐怖症的な設定にも人間味が感じられます。

同じような謎解きゲームでも、ロボットがやるのと人間がやるのとじゃ全然違います。謎解きが大好きな人は逆に『刑事7人』の方がムダが無くて観易いのかも知れません。けどゲームに全く興味が無い私は、人間ならではの面白さを感じさせてくれる『未解決の女』の方が断然いいです。

まぁ、窓際部署の主人公たちをバカにしたり目の敵にする捜査一課の連中とか、もうすっかり見飽きてムダとしか思えない描写も多いんだけど、それも含めて人間味なんだと思えばまだ楽しめます。芸達者なキャストが揃ってますからね。

室長の沢村一樹さんや主任の遠藤憲一さんは続投、係長の高田純次さんが初回をもって降板され、'19年春の単発スペシャルでゲスト出演された谷原章介さんが新係長に就任。ほか、工藤阿須加、山内圭哉、皆川猿時etc…といったレギュラーキャスト陣。

しかし『刑事7人』よりはマシと言うだけで、基本は謎解きゲームの繰り返しですから、私がこれを毎週観ることは有り得ません。ただ、新加入の谷原章介さんは好きな俳優さんなので、どんな化学反応を起こしてくれるか、あと2話ぐらいは観てみようと思ってます。

セクシーショットは初回ゲストで『MIU404』にも出演中の黒川智花さんです。
 

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『刑事7人』6―#01

2020-08-08 22:44:46 | 刑事ドラマ2000年~




 
2020年夏、テレビ朝日系列の水曜夜9時枠にて、またもや『刑事7人』が始まりました。なんとシーズン6にも及ぶまさかのロングラン! 一体なぜ!?

……と、不思議がってばかりいても仕方ないので、今回はこのシリーズの人気の秘密、その類い稀れなる魅力について徹底分析してみたいと思います。

まず一番に挙げたいのは「警視庁専従捜査班」のエースである主人公=天樹悠(東山紀之)の、終始まったく動かない表情の魅力ですね。

とにかく何を考えてるのか分からない。同じように無表情でも秘めたる感情を的確に(我々視聴者に)伝えてくれる俳優さんも沢山おられるワケだけど、東山くんの場合はいっさい伝わらない、伝える気すら無いように見えます。そこが刑事ロボット=天樹悠のキャラクターにぴったりで実に素晴らしい!

真面目で優秀で一切スキがなく、無口で無表情で、ひたすら淡々と捜査に打ち込む天樹悠は血の通った人間に見えません。だけど実は世界初のロボコップなんだと解釈すればすんなり納得できます。さすが東山くん!

そして他のメンバーたちも徹底して捜査、捜査の一点張りで素晴らしいです。刑事たちのプライベートを一切描かない手法は'80年代後半のトレンドで、それを20年以上経ってもやり続けるブレない姿勢はとても真似できるもんじゃありません。

お陰で我々は、各刑事の色分けは何となく把握しても、人間性の深いところまでは知る由もないので、ムダに感情移入しなくて済みます。つまり彼らが窮地に立とうが死にかけようが一切ハラハラしなくて済むんだから本当にラクで有難いです。

また、キャラクターに魅力が無くても安定した視聴率を保ってるという事実は、キャストそれぞれに相当な人気があることを証明しており、スターが持つパワーというものを実感させてくれます。人気者さえ揃えれば数字が稼げるんだからスタッフは何の苦労も要りません。素晴らしい!

予告殺人みたいなゲーム感覚の犯罪、ゲーム感覚の謎解きばかり描いてくれるのも、我々はいちいち深いことを考えたり感銘を受けたりしなくて済むし、スマホを操作しながら観るにはうってつけで本当に有難いです。

やたらめったらスローモーションを多用する大袈裟な演出も、かなり高度なギャグとして笑えます。東山くんが上着を羽織るたび、いちいちスローモーションになるお約束ギャグを廃止するだけで、放送時間10分延長とか全然しなくて済むと思うんだけど、それでも笑わせることを優先するエンタメ精神がまた素晴らしい!

なるほど、こうして列挙していくと『刑事7人』は、深く考えることを放棄したネット社会やゲーム依存のスマホ文化、つまり現代日本人の感性を100%正確に把握した、究極に優れた刑事ドラマであることがよく解りました。そりゃヒットして当然です。

だけど私はいまだに昭和を引きずる古臭いアナログ人間なので、この番組を観る資格がありません。苦渋の決断ですが、もう観ないようにします。残念です、本当に。残念としか言いようがありません。残念という月並みな言葉じゃ表し切れないほど残念です。
 


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『警視庁・捜査一課長2020』#07

2020-05-23 21:50:21 | 刑事ドラマ2000年~










 
第6話まで順調に放映されて来た『警視庁・捜査一課長2020』も、ついに先日の第7話から「傑作選」リピート放映に切り替わりました。

新型コロナウイルスの感染防止対策によりTVドラマが軒並み放映延期、休止、過去作の再放送といった処置を採らざるを得ない、前代未聞の事態に陥ってることは説明不要でしょうけど、時代の記録としてここに記しておきます。

今回放映されたのは、安達祐実さん扮する広報課の「もなか」こと谷中萌奈佳(やなか もなか)がヒロインを務めたシーズン3の第2話。

ただし単純な再放送じゃなくて、冒頭とラストに大岩捜査一課長(内藤剛志)、小山田監理官(金田明夫)、奥野運転担当刑事(塙 宣之)の主役トリオによる新撮パート=テレワーク(リモート撮影)による捜査会議シーンが加わり、なぜこのエピソードが再放送に選ばれたのか解説してくれるんですよね。

柳ゆり菜さん、黒川智花さんをゲストに迎えたこの回は華やかではあるんだけど、そんなに取り立てて面白かったワケでもありません。じゃあ、なぜ選ばれたのかと言えば、捜査一課の中に眼つきが異様に怪しい人物がいるというタレコミがあったから。

で、「よし確認してみよう」ってことで再放送が始まり、最後まで観るとその人物が奥野運転担当刑事だったことが判明する。事件に巻き込まれたゲストの黒川さんが恋人と結ばれ、幸せに暮らしてる様子を大岩捜査一課長が公用車からこっそり見守るラストシーンで、バックミラーに写った奥野運転担当刑事=塙宣之さん(お笑いコンビ『ナイツ』の人)の眼つきが死んだ魚みたいで怖すぎるとw、当時ネットで話題になったらしいんですね。

それは塙さんがレギュラー入りしたばかりで緊張されてたせいなんだけど、よせばいいのに塙さんがネットでエゴサーチしてみたら「表情筋が殉職してる」なんて書かれてて凹んだw、みたいな裏話も聞けて面白かったです。(その書き込みをした人のワード・センスが素晴らしい!)

そんな感じで、お三方がそれぞれ役を演じつつ、アドリブで素の部分も見せてくれるし、再放送でもこうして違った角度から観直せるから新鮮です。

しかしテレワークでドラマを収録する手法は、こうしてオマケとして観る分には楽しめるけど、それがメインになっちゃったらイヤですよね。NHKさんが先陣を切ってそんなドラマを始めてますけど、私は全然観る気になれません。そのうち大河ドラマなんかもテレワークで撮っちゃう時代が来るんでしょうか?

先日、それこそテレワークで収録されたNHKの討論番組で、脚本家の野木亜紀子さんが「例えばキスシーン1つでも(視聴者が感染を意識するだろうから)ドラマでやりにくくなる」みたいなことを仰ってました。

報道やバラエティー番組はこのままテレワーク方式でも成立しそうだけど、ドラマや映画はそうもいかない。たとえ自粛要請が解かれたとしても、生活の中に新型ウイルスが存在する以上、以前と同じドラマ創りはもう出来ないワケです。

本当に冗談抜きで、恋人どうしが2メートル以上近寄らないラブストーリーが生まれるかも知れないし、刑事ドラマはいよいよ全編テレワークで捜査する(突っ立って謎解きすらしない)ようになるかも知れません。そんなもん誰が観るねん?って話です。

まだ大半の春ドラマが再開の目処も立ってないというのに、テレビ雑誌ではもう夏ドラマの情報が掲載され始めてます。なんでそんな楽観的でいられるのか理解に苦しみます。

ウイルスの第二波、第三波が確実に来るならば、テレビドラマは本当に今年を境に全く違ったものになっちゃうかも? それで面白くなる可能性は、どう考えてもありません。

セクシーショットは安達祐実さん、柳ゆり菜さん、黒川智花さんです。
 


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『警視庁・捜査一課長2020』#02

2020-04-19 00:05:36 | 刑事ドラマ2000年~










 
やはり、大福こと平井真琴 刑事(斉藤由貴)が現場復帰したことで、がぜん面白くなりました。七曲署の山さんにも負けない勘の鋭さで事件の先を読み、迷わずガンガン行動に移す彼女のアクティブさが、ただでさえ熱いドラマをさらに弾ませてくれます。

そして何より嬉しいのは、小山田管理官(金田明夫)と大福との「愛あるけなし合い」が復活したことで、金田さんも水を得た魚みたいに活き活きされてます。

で、そんな2人に引っ張られてか、重鎮である筈の笹川刑事部長(本田博太郎)の変人ぶりも更に磨きがかかって来ましたw

毎回、ドラマの中盤に登場しては大岩捜査一課長(内藤剛志)にハッパをかけるのがお約束なんだけど、今回は大岩課長と大福が隅田川の縁で会話してたら、笹川刑事部長が何の脈略もなく漁船に乗って登場し、あらかじめ用意してた手旗でエールを送るというナンセンスさw

こうなるともう、次はヘリコプターに乗って、その次はパラシュート、あるいは馬、ラクダ、像、しまいには壁画の中や墓の下から登場するなどw、どんどんエスカレートしてネタが尽きるんじゃないかと心配になって来ますw

シリアスとコメディーの境目をさまよう、その曖昧さこそが本作の面白さだと私は思うので、あんまりコメディーに寄り過ぎちゃうと魅力を失うやも知れず、そこは注意されたしです。

ストーリー自体は、いつも言うようにただの謎解きゲームですから、これと言って書くことはありません。この第2話は、鋭い勘が武器の大福が久々の主役ってことで、勘が鋭いがゆえに事件を起こしたり巻き込まれたりした人たちの悲哀が描かれ、なんだかよく解んない話になってましたw

でも、ハナから謎解きに興味が無い私にとって、それは大した問題じゃない。大事なのは刑事たちの活躍を如何に面白く見せてくれるかで、その点においてはますます期待出来そうです。

セクシーショットは第2話メインゲストの、武田玲奈さんです。
 

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『警視庁・捜査一課長2020』#01

2020-04-10 23:55:57 | 刑事ドラマ2000年~










 
現在、長期シリーズの中で私が最も新作を楽しみにしてる刑事ドラマが、この『警視庁・捜査一課長』です。2020年春シーズン、テレビ朝日系列の木曜夜8時「木曜ミステリー」枠で連ドラのseason4にあたる『~2020』が無事にスタートしました。

「ヒラから成り上がった最強の刑事」こと大岩純一捜査一課長(内藤剛志)はじめ、「見つけのヤマさん」こと小山田管理官(金田明夫)、「ブランク」こと奥野運転担当刑事(塙 宣之)、板木管理官(陽月 華)、武藤鑑識課長(矢野浩二)、天笠刑事(鈴木祐樹)、そして笹川刑事部長(本田博太郎)、大岩の妻=小春さん(床嶋佳子)らレギュラーキャスト陣が再結集。

そして今回の目玉は何と言っても、新宿中央署刑事課の新米刑事「おはぎ」こと妹尾萩(いもお はぎ)に扮する、三吉彩花さんのレギュラー入りです。

season1~2の斉藤由貴さんもseason3の安達祐実さんも、単発スペシャルの歴代ヒロインたちも皆さん素晴らしかったけど、華やかさにおいて三吉彩花さんは群を抜いてると思うし、その長身と凛とした佇まいは令和版『太陽にほえろ!』(あれば) の主役にしたいほど新米刑事役にピッタリ! なぜ今まで誰もやらせなかったの?って思うくらいです。

もはやストーリーなんか二の次で、彼女の活躍を見てるだけで私は大満足。アクションをやらせたい! 銃を持たせたい! 服を脱がせたい! とにかく三吉さんが加わったことで、現役刑事ドラマNo.1 の地位は揺るぎないものになりました。


……と、実はここまでの文章は、初回2時間スペシャルを半分まで観た段階で書きました。で、そのあと続きを観てみたら、全く予想外のサプライズが待ってましたw 番組ファンの方で初回を録画してまだ観てなくて、観て驚きたい方は、観終えるまでこの先を読まないで下さいw


なんと、おはぎ刑事の出番はこの初回スペシャルだけ!w 彼女が目標にしてるという現場資料班主任の平井真琴こと「大福」刑事、つまり初代ヒロインの斉藤由貴さんが、どうやら第2話から現場復帰されるみたいですw おいっ!w

やられました。すっかり騙されました。これ、絶対確信犯ですよw こういう茶目っ気があるからこそ私はこの番組が大好きなワケだけど、早とちりで記事を書いてしまって恥ずかしいから勘弁して欲しいですw

いや勿論、先にも書いた通り斉藤由貴さんも素晴らしいんだけど、三吉彩花さんの刑事っぷりをもっともっと観ていたかったです。劇中で「勉強してまた戻って来ます」って言ってたから、いずれ本当にレギュラー入りする可能性もあるワケだけど、タイミング的には今がベストな気がするんですよね。

そんなワケで三吉彩花さんに関してはぬか喜びに終わっちゃいましたが、大福刑事が戻って来てくれたことでドラマとしてはますます面白くなる筈。次回以降がまた楽しみです。
 

コメント (2)
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