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ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『サイレント・ヴォイス/行動心理捜査官・楯岡絵麻』2018

2019-12-06 00:00:12 | 刑事ドラマ HISTORY









 
2018年の秋シーズン、BSテレ東の土曜夜9時枠「土曜ドラマ9」第1弾として全10話が放映された、BSテレ東&共同テレビの制作によるミステリードラマ。佐藤青南さんの小説を映像化した作品です。

習慣や仕草、行動パターンから相手の嘘を見破る行動心理学に長け、絵麻という名前から「エンマ様」の異名をとる警視庁捜査一課の敏腕刑事=楯岡絵麻(栗山千明)が、若手刑事の西野(白洲 迅)を助手にして難事件の謎を解いていきます。

上司(宇梶剛士)、同僚(野村修一)、内勤婦警(椎名香奈江)プラス容疑者たちという最少限の登場人物による、主に取調室を舞台にした会話劇で、私が求めるアクティブさは微塵もありませんw

ただ、これまでは取調べテクニックの一部として扱われてきた行動心理学をメインに据え、秒単位、ミリ単位に及ぶ詳細さで心理分析を描いた点が目新しく、また栗山千明さんが得意のはっちゃけた演技で笑わせてくれますから、ぎりぎり退屈はしません。

それとエンマ様こと絵麻は相手の嘘を見逃しませんから、冒頭ですぐに真犯人が割れてしまう=倒叙形式の作劇になっており、巷に溢れる犯人当てゲーム番組とはひと味違います。

それこそキャラクターの面白さが重要視される手法で、だからこそ栗山千明さんが起用されたんでしょう。冒頭と中盤に絵麻が視聴者に向かって語りかける演出もあり、これは心理学アプローチの『古畑任三郎』栗山千明バージョン、と言えば一番分かりやすいかも知れません。

セクシーショットは第6話ゲストのお一人=池上紗理依さん。グラビアアイドル、女性誌モデルを務めつつ舞台で演技も磨いて来られた若手女優さんで、さすがに素晴らしいおっぱいとお尻をされてます。
 

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『絶対零度/未然犯罪潜入捜査』シリーズ '18~

2019-12-05 00:00:25 | 刑事ドラマ HISTORY









 
2018年の夏シーズン、フジテレビ系列の月曜夜9時「月9」枠で全10話が放映された刑事ドラマ。

2010年、2011年に火曜夜9時枠で放映されたシリーズの第3弾で、主役が前2作の上戸 彩さんから沢村一樹さんにバトンタッチされました。

当初は上戸さんの主演続投で企画されたものの「子育てに忙しくて」辞退されたとの事で、助演予定だった沢村さんが主役に昇格、上戸さんは「失踪中」との設定で「特別出演」される事になりました。

だったら、似たような刑事物は他にいくらでもあるんだし、真新しい企画でやればええやん!って思うんだけど、連ドラで数字が稼げない昨今(特にブランド力を失ったフジ・月9としては)シリーズの知名度にすがりたかったんでしょう。

元々、シーズン1は人情寄りの『未解決事件特命捜査』、シーズン2はスリル重視の『特殊犯罪潜入捜査』と、内容がガラリと変わって共通点は主役が上戸さんである事のみ。だから上戸さんが主役でなきゃ『絶対零度』を名乗る理由が無いと思うんだけど、そんな体裁を気にしてられないほど制作現場は追い詰められてるんでしょう。(せめて沢村さんが前作に出ていればスピンオフ作品と解釈出来るんだけど)

まぁしかし、創り手の人たちもそんな矛盾は百も承知でやっておられるでしょうから、外野がとやかく言っても仕方ありません。ご本人が「これは絶対零度だ」と仰るんだから間違いなく絶対零度なんです。

今回の舞台となるのは、例によって警察の厄介者ばかり集めた「はきだめ部署」こと警視庁資料課分室。日本警察はもう、そういう窓際部署の暗躍なくしては事件を解決出来ないワケです。

で、その実体は未然犯罪捜査チーム=通称「ミハン」。日本国民の個人情報をくまなく把握し、全国の監視カメラや通信データを収集・分析して「危険人物」をA.I.に特定させ、そいつがこれから起こすであろう重大犯罪(主に殺人)を未然に防ぐという、警察というよりはスパイ組織に近いチーム。

現在の日本においては違法捜査であり、将来その手法を正式に取り入れるか否かを判断する、これは国家レベルの「実験」なワケだけど、そんな重大極まるミッションをわざわざ「厄介者」たちに任せちゃう理由もよく分かりませんw(失敗した時に切り捨てやすいから? そりゃいくら何でもメチャクチャです)

なんでもかんでも過去のヒット作の法則に当てはめようとするから、こうして色んな矛盾が出てきちゃう。視聴者はもうとっくに飽きてるんだから、同じパターンの使い回しはホントやめて欲しいです。本気でウンザリして来ました。

そもそも、またしても沢村一樹さんの刑事役ですよ。私は特に好きでも嫌いでもないんだけど、さすがにもう見飽きちゃいました。そういう保険だらけのキャスティングにもウンザリです。

こんなに文句ばかり並べるつもりは無かったのに、文句以外、特に書きたい要素(目新しさ)が見当たらないから仕方ありません。

ただ唯一、ミハンの紅一点刑事に扮する本田 翼さんの格闘アクションには「おっ!」と思いました。あらためて見直すと大した動きじゃないんだけどw、短いタイトスカートから美脚を繰り出すハイキックにはジャッキー・チェン以上の価値があります。

ノホホンとしたイメージの彼女に、そんな武闘派の女刑事を演じさせた意外性だけは素晴らしいと思います。似合ってないんだけど、そこがいいんですw

このシリーズ自体、上戸彩さんが刑事を演じるミスマッチから始まってるんだから、いっそ本田翼さんを主役にした方が『絶対零度』らしくて良かったと私は思うんだけど、その程度の冒険すら許されないご時世なんですね。

そんなワケで、私からのお薦めポイントは本田さんのアクションのみ。これを毎回見せてくれるなら観る価値アリと思うけど、初回サービスだけで終わっちゃう詐欺番組もこれまでさんざん観て来ましたから信用できません。

沢村さん、本田さん以外の「ミハン」メンバーは、伊藤淳史、平田 満、柄本時夫、横山 裕といった面々。ほか、警視庁捜査一課の刑事に田中道子、マギー、警察庁次長に中村育二といった人たちが出演されてます。

なお、2020年冬シーズンには同じメンバー、同じ放映枠で『season 4』が開始される模様。巷では人気あるみたいです。
 

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『未解決の女/警視庁文書捜査官』シリーズ'18~

2019-12-04 00:00:19 | 刑事ドラマ HISTORY









 
2018年の春シーズン、テレビ朝日系列の木曜夜9時「木曜ドラマ」枠で全8話が放映されたミステリードラマ。麻見和史さんの小説『警視庁文書捜査官』シリーズを映像化した作品で、'19年春には2時間スペシャル、'20年夏にはseason2全7話も放映されてます。

当時、同じ局の同じ曜日に夜8時枠で放映されてた『警視庁捜査一課長』と世界観を共有しており、初回では内藤剛志さんがチラッと登場、波瑠さんもあちらにゲスト出演する相互コラボが実現しました。

捜査一課特命捜査対策室の新設部署=第6係(実質は資料庫の整理係)に配属された、猪突猛進型の熱血刑事=矢代 朋(波瑠)が「倉庫番の魔女」と呼ばれる変人刑事=鳴海理沙(鈴木京香)とコンビを組み、未解決事件を勝手に捜査し、解決に導きます。

ほか、二人の上司となる係長に高田純次、主任に遠藤憲一、特命捜査対策室の室長に沢村一樹、強行犯係の係長に光石研、刑事に工藤阿須加、初回ゲストに中山美穂、渡辺いっけい、風間俊介etc…と、実に豪華な顔ぶれ。season2では定年退職という形で降板した高田純次さんに代わり、谷原章介さんが新係長の役に就任されてます。

警視庁の窓際部署にいる二人の刑事、地下倉庫にある刑事部屋、長期未解決事件の再捜査、主人公らを煙たがる現場の刑事たち等々、すっかり使い古された設定の寄せ集めで、これまで刑事役を何回やられてるのか分かんない役者さん達のオンパレード。新しさがカケラもなく、普通なら退屈しそうなもんなのに、これが意外と面白い。

脚本がNHKの朝ドラ『あさが来た』を手掛けられた大森美香さんで、久々に弾けたキャラの波瑠さんを見せてくれて、これが実に魅力的。考えるよりも身体が先に動く真っ直ぐな熱血漢ぶりは『太陽にほえろ!』の新米刑事そのもので、ちょっと懐かしくもあって心地好い。

対する鈴木京香さんの「変人の切れ者デカ」設定も今や見飽きたもんだけど、人間よりも文字が好きという珍しい種類のマニアで、その文書解読スキルが捜査に役立つ描写もユニーク、かつ説得力があります。

そんな彼女らを煙たがるステレオタイプ刑事の代表格が沢村一樹さんっていうのは、なんだか贅沢というか勿体無い使い方に思えるけど、華のない役者さんが演じるよりはマシとも言えます。

とにかく主役が魅力的で、素晴らしい俳優さんたちが脇を固めてますから、よっぽど下手をこかない限りは楽しめる作品になりそうです。少なくとも初回は楽しめました。やっぱり熱血刑事は良いですよ! 画面が弾み、作品に活力が生まれます。

刑事ドラマを面白くするのは設定や筋じゃない、世界観とキャラクターなんだってことを、あらためて思い知りました。テレビ朝日さんがこれだけ次から次へと刑事物を生み出し、シリーズ化に持って行けるのは、その基本をよく解っておられるからだろうと思います。
 

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『特捜9』シリーズ '18~

2019-12-03 00:00:08 | 刑事ドラマ HISTORY








 
テレビ朝日系列の水曜夜9時枠で足かけ11年、全12シリーズが放映された『警視庁捜査一課9係』の続編です。

主役の渡瀬恒彦さんが急逝され、加納係長は他部署へ出向中という設定のまま終わるのかと思いきや、なんと寺尾 聰さん扮する宗方警部を新班長に迎え、井ノ原快彦くん扮する浅輪巡査部長(シーズン2で警部補に昇進)を主役にシリーズはまだまだ続く模様。驚きました。

前作で有終の美を飾るつもりだからこそ、あえて加納係長は健在という設定にしたんだとばかり、私は思ってました。だって、健在なのにずっと姿を現さないのって不自然だから。

残された部下たちが加納係長に想いを馳せるような描写が時々あるんだけど、ただ長期出向してるだけの上司を事あるごとに思い出す部下ってヘンじゃないですかw 亡くなった設定にした方がずっとやり易かった筈なのに、なんでわざわざ生かしておいたんだろう?って、不謹慎かも知れないけど思っちゃいました。

それはともかく、七曲署OBの寺尾聰さんがレギュラーに加わるとなると、私は観ないワケにいきません。前作のラストで色々あって「9係」は解散、だけど神田川警視総監(里見浩太朗)の意向により「特別捜査班」が新設され、それぞれ別の部署に行ってた元9係の面々(井ノ原快彦、羽田美智子、津田寛治、吹越 満、田口浩正)が再結集、さらに山田裕貴くん扮する新人刑事=新藤も加わりました。

それに伴い、加納係長の娘で浅輪刑事(井ノ原くん)と結婚した倫子(中越典子)、青柳刑事(吹越さん)と同棲中の妙子(遠藤久美子)、監察医の真澄(原 沙知絵)、鑑識員の猪狩(伊東四朗)らも再登場。

内容としては手堅い謎解き捜査物なんだけど、とにかく芸達者なレギュラー陣による軽妙な掛け合い、独特なノリがシリーズの持ち味&魅力で、観てて退屈することはありません。

2018年春に Season 1 全10話、2019年春に2時間スペシャル1本と Season 2 全11話が放映され、最終回で宗方班長=寺尾聰さんが勇退。シーズン3から誰が班長の座に就くのか、要注目です。
 

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『シグナル/長期未解決事件捜査班』2018

2019-12-02 00:00:08 | 刑事ドラマ HISTORY









 
2018年の春シーズン、フジテレビ系列の火曜夜9時枠で全10話が放映された、カンテレの制作によるサスペンスドラマ。大ヒットした韓国ドラマのリメイクなんだそうです。

城西警察署地域課の巡査・三枝(坂口健太郎)は小学生の時、クラスメイトの女児が若い女(長谷川京子)に連れ去られるのを目撃したんだけど、その子が遺体になって発見され、前科者の男が誘拐&殺人容疑で指名手配されちゃいます。

その事件が未解決のまま15年が過ぎ、警察官となった三枝が独自で真犯人の捜索を続ける中、なぜか廃棄された無線機から何者かの声が聴こえ、15年前に指名手配された男の遺体を発見したと報告して来ます。

で、その場所に行ったら本当に白骨化した遺体があり、男は自殺と見せかけて殺されたらしいことも判明します。やっぱり、真犯人は三枝が目撃した女だった!

そして無線機から聴こえた声の主は、なんと15年前にこの事件を捜査中に行方不明になった刑事・大山(北村一輝)だった! 驚いた!

時効成立が数分後に迫るなか、15年の時を隔てて無線機で対話しながら、三枝と大山が事件の真相へと迫って行きます。

こうして粗筋だけ書くと、いかにも韓流ドラマらしい無茶な設定、強引極まりない展開なんだけど、雰囲気ある映像と丁寧な演出、実力派キャストたちの熱演により、知らず知らず作品世界に引き込まれちゃいます。

主人公が単に犯人を目撃しただけでなく、あのとき被害者を救おうと思えば救える状況だったという、痛々しい後悔を背負ってるのが大きなポイントで、何としても真犯人を捕まえたい彼の気持ち、その切羽詰まった行動に共感できます。

それが無かったらバカバカしくて観てられないかも知れず、初回は面白かったけど、果たして10話前後もこれで引っ張れるものなのか、他人事ながらとても心配ですw

だからこそ、最後まで引っ張れたら大したもんで、それを確かめる為にもしばらく観てみたいと思いました。ただの馬鹿ドラマだろうと思ったのに最後まで面白かった『銭の戦争』(同じく韓流ドラマのリメイク)の例もある事だし。

キャストは他に、城西署捜査課の刑事が吉瀬美智子、木村祐一、課長が甲本雅裕、鑑識課員が池田鉄洋、謎の鍵を握る警視庁刑事部長が渡部篤郎、といった面々。セクシーショットは長谷川京子さんと吉瀬美智子さんです。
 
 

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