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ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

「Hはエッチで罪な奴。」

2025-05-10 17:37:33 | 日記
 
早朝、やはり20年以上連絡を交わしてなかった、自主映画仲間のSくんから電話がありました。このブログで親友Hの急逝を知り、居ても立ってもいられなかったみたいです。(ずっと読んでくれてたんやね!)

Sくんは20代の頃から妙にベテラン感があり(頭髪もすでにベテランでブルース・ウィリスより早くスキンにしてた)、私はめちゃくちゃ頼りにしてたというか、彼より2つ歳上なのに甘えまくってました。

Hの訃報を知る直前にパソコンの件で相談したお二人に対しても、私は自主映画時代に頼りっぱなしの甘えん坊でした。当時、Macのパソコンを使ってた割に知識が全然無いのは、初期設定にせよトラブルの対処にせよ彼らに丸投げしてたから。

そうしてプライドもへったくれもなく人に頼ったり、「助けてやらなきゃ」と相手に思わせちゃうのも1つの才能だと、女子スタッフに言われたのを今思い出しました。



さて、まだHの死に実感が湧かず、なんだかフワフワした感じのまま、今日、隣町の家電量販店でノートパソコンを買いました。WordとExcelが標準装備された富士通の“LIFE BOOK”最新機です。

お手頃価格で丈夫で薄く軽く、私には充分すぎるほどのスペックを備えたPCで、良い買い物が出来たと思ってます。すごく丁寧に教えてくれる店員さんと相談しながら選べたのもラッキーでした。親友Hが引き合わせてくれたのかな?

取り寄せになるから現物が手に入るのは2週間ほど先。とりあえず、今回は初期設定から自分でチャレンジするつもりで、本屋さんに寄って入門書も買いました。

自分が急逝したせいで親友が落ち込んだりとか、そんなのHは絶対に望んでない筈だから、アイツの分まで私は残りの人生を楽しみます。



太陽にほえろ!、サザンオールスターズ、ももいろクローバーZと、性格はほぼ真逆なのに不思議と趣味が合い、まったく違った人生を歩みながらも縁が切れなかったHと私は、親友というより“ソウルメイト”って形容した方がしっくり来ます。

だって、知り合ってから同じ地域に住んでたのって、小学5〜6年生の2年間だけですから。女の子とお喋りするのがヤツは大好きで、私は大のニガテ。ヤツは20代で結婚して孫までいるのに、私は(一応の結婚&離婚歴はあるものの)人生の大半はシングルで、それが性に合ってる。

普通ならとっくに縁が切れてそうなもんなのに、なぜかずっと仲が良くて周りにはホモと思われて来た。自分でも、なんで2人がずっと親友でいられたのか、理由が全然分かんない。魂レベルで繋がってるとしか思えないワケです。

だから、ヤツの肉体が消え去ったところで何ら変わりはなく……って、書いた途端に涙が溢れて止まらなくなったけど(inファミレス)、本当に文字通り、私の中でヤツの魂は生き続けるんだろうと思います。

ヤツには奥さんというソウルメイト中のソウルメイトもいて、血の繋がりがある娘さんやお孫ちゃんたちを別とすれば、私は二番手かな? まったく罪な野郎です。




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「親友Hが、死んだ。」

2025-05-09 19:01:37 | 日記
 
昨夜、20数年ぶりに大阪時代の自主映画仲間2人と電話で話し、懐しさに浸ったのも束の間。それをブログ記事に上げて風呂に入ったあと、スマホを見たらLINEメールが入ってました。

長野県にいる親友Hのケータイからだけど、文面はヤツの奥さんが書いてる。かつてLINEなど無かった時代は電話のやり取りが日常で、そばにいる奥さんや娘さんを電話口に出して私と話させるのがヤツは好きでした。

今回はそのメール版かな?と軽い気持ちで読み始めたら、「驚くと思うから落ち着いて読んでね」という冒頭文。それでも私は、Hが2年前に心臓の手術を受けてることを知ってたので、「ああ、また入院でもしたかな? だったら長野まで見舞いに行こうかな?」程度の心構えしかしませんでした。

そしたら、「5日に具合が悪くなって救急搬送され、クモ膜下出血との診断を受け、2日間頑張ってくれたけど、7日早朝に亡くなりました」って書いてある。

頭が真っ白になるっていう感覚を、生まれて初めて体験しました。まさに唖然呆然。しばらく放心状態で、身体が動かない。

だって、つい最近、母の葬儀に駆けつけてくれたときは、全然いつもと変わらないアイツだったし。居酒屋で脂っこい料理をたらふく食べたあと、コンビニで買ったスナック菓子3袋を1人で平らげるの見て「マジかよ、そんな食生活で大丈夫なの?」とは思ったけど、あれからたった2か月しか経ってない。

まったく実感が湧かないまま、奥さんには「僕の親友を支えてくれて本当にありがとう」「最高の嫁さんをもらって、看取られて、ヤツは最高に幸せ者です」と返信しました。

家族葬とのことで、私には遠くから手を合わせることしか出来ません。ヤツの家族の前でボロ泣きするより、その方がいいだろうと思います。



小学5年生で親友になり、中学時代には2人で看護学校の女子寮を覗きに行き、高校卒業後は私の自主映画をキャストとして支えてくれて、合コン相手のグループにはホモ疑惑を持たれるほど絆が固く、ヤツが長野県へ移住してからは数年に1度しか会わなくなったけど、ずっとずっと孤独な私の味方であり続け、心の拠り所であり続けてくれたHが、もうこの世にいませんと急に言われても、実感なんてそりゃ湧きません。

奥さんは「この前、ハリソン君に会っていて本当によかった。呼んでくれてありがとう」とも書いてくれました。

確かにそうだ。これといったイベントが無いかぎり、ヤツと顔を合わせる機会はほとんど無いのに、たった2か月前という近さで会えてたのは本当に奇跡です。

もし、あの時期に母が亡くなっていなければ、最後にHと会ったのは2年前の尾道旅行ってことになる。あれにしたって父の法事が岡山であればこそで、スピリチュアルな解釈をするまでもなく、事実として、先に旅立った私の両親が引き合わせてくれたワケです。

今年、母が亡くなり、自分が生きていく意味を見失おうとしてたとき、小説執筆という新たな目標を見つけ、第二の人生に踏み出す私を見届けたかのように、親友Hもあっちへと旅立った。

人生100年時代にいくら何でも早すぎるやろ!とは思うけど、自由気ままなアイツらしいと言えばアイツらしい。

これからジワジワと喪失感がやって来るだろうけど、大丈夫。今の私には生き甲斐がある。アイツと親友でいられた50年弱の日々、その想い出も、大きな財産として創作活動に生かされることでしょう。

Hよ、今まで支えてくれて本当にありがとう。オレはもう大丈夫だから、安心してそっちの暮らしをエンジョイしてくれ。まあ、再会できる日もそんなに遠くはないだろうし。

そして読者の皆さん、くれぐれも健康にはご留意ください。明日はわが身ですホントに。

あと、この記事は決して小説の練習じゃありません。むしろ、物語として書くと陳腐になっちゃうぐらい、昨年からこっちの私は波乱万丈にも程がある!




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「懐かしくて嬉しい夜。」

2025-05-08 21:33:28 | 日記
 
細かい説明は省き、結果だけ書きますと、パナソニックの小売店でレッツノートを買うのはやめにしました。高い!

で、こうなったら大阪の日本橋まで行こう!と決めて、自分が大阪に住んでた頃にとってもお世話になった、パソコンに強い元仲間2人に電話しました。いずれも自主映画つながり(それぞれ私とは別のサークルのリーダー)で、連絡するのは20年以上ぶりです。

2人とも驚いてたけど(そりゃそうだ)、声を聞くかぎりだと全然お変わりなく、スッと昔のまんまの感覚でお話し出来て、なんだか若返った気分になりました。

しかも、2人のうち1人は今、昔の仲間を集めて(約15年ぶりに)自主映画を撮る準備を進めてる最中だと言うから私も驚いた! 凄い!

そんなタイミングで私が電話をしたというのも凄い。なんだかまた、スピリチュアルなものを感じてしまう。

私にはもう、仲間を集めて映画を撮ろうなんてエネルギーは無いけど、小説の執筆も創作活動って意味じゃ核は同じですからね。還暦っていう節目にそうさせる何かがあるのかしら?



で、アドバイスを伺ったところ、小説とかホームページ程度ならフリーソフトでやれるから、レッツノートなんかよりずっと安価なパソコンで充分だし、はるばる日本橋まで足を伸ばさずとも近所の量販店で買いなはれと。その上でオススメ機種(安くて頑丈)も教えてくれました。

そうすることにします。だったら善は急げ、次の公休日(あさって)に買いに行きます。懐かしい上に身の丈に合ったアドバイスも貰えて、嬉しい夜になりました。





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『妄想は男の勲章!』第二章

2025-05-07 18:48:04 | 日記
 
 91歳だった母さんの食欲が、去年の夏頃から極端に落ち始め、心不全の診断もあったりして、「ああ、いよいよなんだな」と、僕は身構えた。

 けれど、何時そのときが来るかは誰にも分からない。どんどん衰弱していった母さんは、それまでショートステイに通っていた施設から受け入れを断られ、急きょ、僕が働く特別養護老人ホームに引っ越した。

 そこで僕が突きつけられたのは、もう自力で立つことも出来ず、認知症で会話も通じなくなった母さんに、延命治療を施すかどうかという、あまりに重すぎる選択だった。父さんは三年前に他界しており、遠方に住む兄は介護にとんと無関心。親戚づき合いも無く、僕がひとりで決めるしかなかった。

 ところで、こんなアメリカ映画があった。平凡な市民である主人公が、妻と幼い子供たちを連れてスーパーへ買い物に行ったら、建物が深い深いミスト(霧)に包まれる。その中には正体不明の巨大モンスターが潜んでいて、屋外じゃ次々と市民たちが食糧にされてるらしい。

 やがてそのスーパーもモンスターのターゲットにされ、パニック状態になった客や店員たちはカリスマを装った狂人に煽られ、異常な行為に走っていく。そこまではまあ、ホラー映画にありがちな展開だ。ありがちゆえに我々観客は、ぎりぎり平常心をキープしてる主人公ファミリーはきっと生き残るだろうと予想し、案の定、彼らはクルマで脱出することに成功する。

 ところが、モンスターは一匹や二匹ではなく無数にいて、もう逃げ場は無かった! いよいよ追い詰められた主人公は、あんな化け物に喰われるぐらいならと覚悟を決め、所持していたピストルの弾丸を、愛する妻と子供たちに……

 それだけでもう、じゅうぶん想定外の展開なのに、作者はさらなる悲劇を用意していた! 自分の手で家族を射殺してしまった主人公は、もちろん最後の一発を自分のこめかみに撃ち込もうとするんだけど……

 そこで、ズンゴゴゴと物々しい機械音が近づいてくる。ひとまず引き金から指を外した主人公の、虚ろな眼に映ったその音の正体は、もう市民を見放したとばかり思ってたアメリカ軍の戦車や爆撃ヘリで、少なくとも主人公ファミリーを救うには十分な大部隊だった!
 
 いなばうあああぁぁぁーっ!!と僕の耳には聴こえた主人公の絶叫で、観客を奈落の底に落としたまま映画は終わるんだけど、10年以上前に初めて観たときは、ここまで悲惨だとむしろファンタジックに思えて「こりゃ凄い。面白い!」と感じた記憶がある。

 けれど、今はちょっと観るに耐えないかも知れない。自分の決断で肉親の生命を断ち、その罪悪感を背負ったまま残りの人生を生きなきゃならない主人公の心情が、母さんの延命治療を断った僕自身とシンクロしかねないからだ。

 あの主人公みたいに胸を引き裂かれるような日々が何ヶ月も続き、僕はみるみる体重と髪の毛を失った。そして護るべき人が旅立って、自分が生きてる意味さえ見失いつつあった。

 そんなタイミングで僕の前に現れたのが、新入りナースのマチダさんだ。天国にいる父さんと母さんが、僕に生きてく意味をプレゼントしてくれたんだと解釈すれば、泣ける。

 変わりなさい、と言われてる気がした。強くなりなさい、前を向いて歩きなさいと。だから、僕は一世一代の賭けに出た。たかがケータイ番号を記したメモ1枚。大多数の人から見れば喜劇だろうけど、僕は真剣だ。

 昨日、メモを渡せただけでも大きな第一歩。さらに前へ進めるか足踏みするかは、マチダさんの反応しだい。そして今、彼女が眼の前にいる。



 あっ!と僕の存在に気づいたマチダさんは、いつものように笑顔で手を振ってきた。

「これから出勤ですか?」

「はい」

「ホッとします!」

「ありがとうございます!」

 普段とちっとも変わらないやり取り。ちなみに僕は、相手が歳下であろうが後輩であろうが分け隔てなく、敬語で接している。同僚とはある程度の距離を置きたいのと、単に敬語とタメ口を使い分けるのが面倒くさい、というのもある。歳下の大先輩もいるし、線引きが難しいのだ。

 それはともかく、ひとまずホッとした。無視はされなかったし、どうやら「きもっ!」とも思われてない。けれど、あのメモを彼女がどう解釈したのか、それを推察するにはあまりに一瞬の会話だった。

 まあ、仕方がない。彼女は急いでいたし、周りに他の同僚たちもいた。焦るな。いずれ答えは出る。

 とりあえず2階に上がり、詰め所で連絡ノートに目を通してから、入居者さん用の食堂へと向かった私に、お掃除パートでお喋りおばさんのタキさん(仮称)が待ってましたとばかりに声をかけてきた。

「昨日、またやらかしたで、あの子! ナース大泣きさせて大問題になってるわ!」

「あの子って、エムさん?」

「そう、あれあれ。エムさん!」

 エム(M)と言ってもマチダさんのことじゃない。僕が働く部署に最近入ってきた若い女性介護士の通称“エムさん”は、恐ろしく性格が悪い。特に、僕やタキさんみたいなパート職員には凄く嫌われてる。つまり、媚を売る相手と軽んじる相手をはっきり区別し、態度も言葉遣いも器用に使い分ける女。

 あらゆる相手に敬語で接する僕は当然のごとく軽んじられ、イビリに近い言葉を何度も浴びて来たけど、さすがに還暦近くにもなると聞き流す術が身についてる。怒ったら敵の思うツボだと知っている。

 パート職員はほぼ全員被害を被り、共通の敵になっているから“エムさん”という通称を使い、しょっちゅう愚痴をこぼし合う。僕はお喋りすぎるタキさんがちょっと苦手だったのに、エムのお陰で今や戦友だ。

 それにしても、ナースが泣かされたという話は聞き捨てならない。あのエムがイビリの標的にするのは、間違いなく格下の相手だ。

「泣かされたナースって、もしかしてメガネの?」

「そう、マチダさん!」

 やっぱり! ツワモノ揃いのナース軍において、エムが狙うならマチダさん以外に考えられない。しかも、昨日? 昨日は僕も出勤していたけど、その件は知らなかった。

 午後から出勤するようになって以来、僕はトイレ掃除と3時のおやつ、夕食の配膳準備が主たる職務で、体調不良のせいもあり、最もハードな入浴介助には滅多に入らない。昨日もそうだった。僕はおやつ担当で、エムは入浴介助に入っていた。

 そして僕がマチダさんにメモを手渡したのは、彼女が風呂場から食堂に入居者さんを連れて来てくれたタイミング。ちくしょう、あの前後にやられたのか!

 エムに何を言われたのか分からないけど、そんな時こそ電話して欲しかった! エムの悪口で盛り上がろうなんて思わない。ただ、「あの人の言うことは正面から受け止めないで」とか「たぶん彼女は何らかの精神疾患を抱えてると思う」ぐらいのアドバイスはしたい。あんな女のせいでマチダさんが辞めることにでもなったら最悪だ!



 もし、僕の妄想が妄想でなかったら……つまり、マチダさんが本当に誘いを待ってくれてるとしたら、エムにイビられた一件は僕に電話する良いきっかけになり得たはず。「職場で言えないグチとか話したくなったら」って、まさに今でしょ!

 なのに、昨夜はかかって来なかった。やっぱり、勘違いだったか……いやいや、自分が彼女の立場なら、そう簡単に電話なんか出来ないぞ。エムは僕がいる部署の職員だし、そいつにイビられましたなんて言いにくかろう。

 よし、いい感じだ。この調子で妄想を続けよう。恋なんて、妄想できてるうちが花だ。答えが出たあとに待ってるのは現実だけ。現実は厳しいもんだと相場は決まってる。

 そんなことを考えながら便器をブラシで磨き、ふと振り返ったら、尿瓶を持ったマチダさんと鉢合わせになった。えっ!?

 おい、ちょ、待てよ! え〜と、僕は彼女になにを言うつもりだったっけ?

「全部のおトイレ、掃除してくれてるんですか?」

「えっ? あ〜、はい」

「大変じゃないですか! 毎日?」

「まあ、そうですね」

 確かに、1階と2階を合わせて7つあるトイレを毎日1人で掃除するのは、なかなか重労働だ。けど、ひとりで黙々とやれる仕事は最も自分向きで、実は有難いと思っている。

「その代わり、僕はオムツ交換とかしてないから」

「いや、でも……助かります。ありがとうございます!」

「とんでもないです」

 なんていい子なんだろう。やっぱり、好きだ!……と刹那に思う間もなく、尿瓶のオシッコをそれ用の便器に流したマチダさんは、トイレを去っていった。



 あそこで、エムの話を切り出せただろうか? それはちょっと強引だろう……いや、強引でもいいから言うべきだったか。「そんな時こそ電話して下さいね」って。

 ああ、でも、言わなくて正解だ。マチダさんは、あのメモについていっさい触れなかった。普段より、ちょっと緊張してるようにも見えた。普通に考えれば、僕の誘いを待っていることは、まずあり得ない。

 やっぱり勘違いだった。思い込みだった。やれやれ、あれ以上、踏み込まなくてよかった。嫌われなくてよかった。無かったことにしてくれて、本当によかった!

 いやいやいや、おいちょ待てよ。それで済ませていいのか? 妄想が妄想に過ぎなかったことは、まあ間違いないとしても、妄想だけで終わらせていいのか? それじゃ僕には下心しか無かったことにならないか?

 マチダさんに辞めて欲しくない、元気づけてあげたいっていう気持ちは、嘘じゃない。だったら、妄想はとりあえず切り離して、エムの取扱注意事項だけは伝えるべきだ。できるだけ早く。鉄は熱いうちに打て!

 結局、今日はそれ以降、マチダさんと顔を合わす機会が無いまま帰宅となった。彼女のケータイ番号は、彼女から電話してくれないかぎり知る由もない。仮に知ってても、いきなり電話して「エムになにを言われたの?」なんて尋ねたらそれこそアウトだろう。焦るな。焦るとロクなことにならん。

 自宅の小さな風呂に浸かりながら、僕は考えた。明日言おう。もし明日チャンスが無ければ、明後日でもまあ、ぎりぎりセーフか。それ以上引き延ばしたら「今さら何?」ってことになりかねない。話のネタには賞味期限がある。

 ようし、彼女の出勤日を確かめて、心の準備をしておこう。今度こそ自分から話を切り出せるように!

 急いで風呂から上がった僕は、うすら禿げた頭を乾かすことも忘れ、月に一回配られる全職員のシフト表を開き、ナースたちの欄を見た。

 僕にはまったく関係ないけれど、世間はゴールデンウィークの真っ只中。マチダさんは、明日から4連休を取っていた。

(つづ……いて欲しいけど)


☆☆☆☆☆☆☆

以上、何から何まで実話です。実際のところゴールデンウィークは昨日終わったけど、今日は私が公休日なもんで、マチダさん(仮称)とは5日間も会えないまま。

もう今さらエム(例のMさん2号)の話も出来ないし、正直、自分自身の勢いも失速中。やっぱり、妄想あればこその恋。

ただ、好きと思える女の子と出逢えただけでも大収穫。彼女に会えると思うだけで出勤する足取りが軽くなるし、妄想できるチャンスがまたあれば、懲りずに何度でも妄想します!


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「ペルソナが決まった。」

2025-05-05 21:21:06 | 日記
 
ここで言う“ペルソナ”は、ターゲット(の人物像)を意味します。自分が書こうとしてる小説を、どんな人に読んで欲しいのか。それを明確に決めてから書くのが大前提だと、プロの作家さんが指南書に記されてます。

こないだ練習として書いた『妄想は男の勲章!』第一章は、いつもの“日記”を小説風にアレンジしただけで、ペルソナは意識してませんでした。まあ、あえて言えばこのブログの常連読者さんがターゲット。

しかしこれから書こうとしてる本格的な小説は、私のことを全く知らない人々に読んでもらえるように、そしてあわよくばコンテストで入賞→出版→映画化→ボロ儲け→チョメチョメし放題!になるよう、プロの指導はしっかり守らなきゃいけません。

主人公は私自身。題材は母の終末期と介護の仕事。それを決して陰鬱なものにせず、あくまでユーモラスに描き、読者に希望を感じてもらう結末へと持っていく。

そこまでは以前から決めてたけど、ペルソナについては迷ってました。チョメチョメし放題に持っていくなら大衆にアピールしなきゃ!っていう思い込みがあったから。

けれど指南書には真逆のことが書いてある。ターゲットはより具体的に、極端に言えば1人に絞った方がいいと。そうすれば内容にブレが無くなるし、ペルソナに刺されば周辺にいるターゲットにも必ず刺さる。結果、チョメチョメし放題!



いや、マジメに言えば、賞とか出版とか意識しちゃダメだとは最初から思ってました。欲をこけば必ず読者に見透かされる。そもそも、大衆ウケを狙えば狙うほど作品はつまんなくなるって、このブログでも再三書いて来ましたから。

でも、1人に絞るっていうのはかなり難しい。さてどうしたもんか……?

その答えが、『妄想は〜』第一章に投稿して頂いた、キアヌさんのコメントにありました。特にこの部分。
「私たち世代はみんな疲れているので(泣)、現実の中に希望や温かみが含まれている内容が私は好みです! ハッピーエンドでなくても試行錯誤して行動してみた、みたいなのは好きです! 厳しい現実ばかり突きつけられる内容は、私はお腹いっぱいです!」

「ハリソンさんのここ数年をブログで共有いただいていましたが、本当にコメントができなくなるくらい私も胸が締め付けられることが何度もありました。

でも小説でそこにハリソンさん特有のユーモアを織り交ぜることでとても救われると思いますし、現状でヘビーなままで終わらないのであれば、勇気づけられる人はたくさんたくさんいると思います。

ときは超介護時代です。時代が必要としていると思います。」



つまり、ペルソナはキアヌさん!……ではなく、限界を超えて疲れ果て、今にも死にそうになってた、ちょっと前の私自身!

あのときの自分を励ます気持ちで書けば、自ずと希望が見える内容になるし、キアヌさんをはじめ疲れてる我々世代の人々にもきっと刺さるはず!

介護の大変さをテーマにするのではなく、何事もこういう風に考えれば前向きになれて、結果ハッピーになれるよ、チョメチョメし放題だよ!って、そういう主軸がハッキリと見えて来ました。キアヌさん、有難うございます! 勝手にコメント引用してすみません!m(_ _)m

ああ、早く書きたい! なのに在庫確認をしたお店がゴールデンウィーク中ずっと休んでて、ノートパソコンがまだ買えてません!(泣)



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