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ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『妖怪シェアハウス』#01

2020-08-05 23:10:12 | TVドラマ全般










 
2020年夏、テレビ朝日系列の土曜深夜「土曜ナイトドラマ」枠でスタートしたホラー・コメディードラマ。

クズ男に騙され、二股をかけられた上に職も財産も住む場所も無くした優柔不断OL=澪(小芝風花)が神社で行き倒れになり、伊和(松本まりか)というアイパッチ美女に拾われます。

そして連れて行かれたシェアハウスで澪が事情を話すと、伊和は「女を騙して食い物にする男だけは絶対許さない!」とハイパー激怒、「復讐あるのみよ!」と澪を焚きつけます。

それもそのはず、伊和の正体は『四谷怪談』のお岩さんで、シェアハウスの住人たちは酒呑童子=鬼(毎熊克哉)、ぬらりひょん(大倉孝二)、そして座敷わらし(池谷のぶえ)だった!

そんなワケで第1話は、お岩さんや妖怪たちに感化された澪がクズ男への復讐を果たし(貸した金を返してもらうだけだけどw)、尽くす女を「重い」と言いやがったクズ男に傷つけられたお岩さんを、逆に澪が「最後まで尽くした伊和さんはスゴいよ」と慰めてあげることになります。

そうして妖怪シェアハウスに居候することになった澪が、いろんな騒動に巻き込まれながらたくましく成長し、同時に幽霊や妖怪たちも癒されていくという内容になりそうです。第2話には佐津川愛美さん扮する『番長皿屋敷』のお菊さんも登場!

いや~、いいですねw まず小芝風花さんの豊かな表情と抜群のコメディーセンスが堪能できるし、今風にアレンジされたポップな幽霊や妖怪たちの描かれ方も面白い。彼ら彼女らがずっとこの世に存在し続けてるとすれば、時代と共にキャラが変化しててもおかしくない。

他愛ないと言えば他愛ないんだけど、こんな時代だからこそ私はそういうドラマが観たいです。

とはいえ、この先たぶん恋バナに傾いていくのは避けられないだろうから、その描かれ方次第で私が視聴を続るか否かが左右されそうです。安易に女子ウケを狙うようなら即バイバイです。

初回はとても楽しめたので、そうならないことを切に願ってます。
 

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「2020年夏ドラマ」―1 

2020-07-25 23:32:09 | TVドラマ全般






  
☆『半沢直樹』2―#01(TBS系列・日曜夜9時枠)

ご存じ池井戸潤さんの企業エンターテイメント小説をドラマ化した「日曜劇場」2013年の大ヒット作、その続編です。

銀行やその関連企業を舞台に、顔芸が得意な権力者たちが私利私欲を肥やそうと悪いことばかり企み、それを邪魔する半沢直樹(堺 雅人)に罠を仕掛け、顔芸を競いながら極限まで追い詰め、最後に「倍返し」されてまた顔芸を披露する。そのパターンを延々と繰り返すドラマですw

7年前(もうそんなに経った!?)に前作が放映された時、私はけっこうハマったんだけど、その大ヒットを受けて同じ池井戸原作ドラマや二番煎じの勧善懲悪ドラマが「日曜劇場」に限らず各局で乱作され、あっという間に飽きてしまいました。同じパターンの繰り返しなんだから当然と言えば当然のこと。

だから今回の続編にはさして期待してなかったんだけど、なぜか『半沢直樹』だけはやっぱり面白いんですよねw

私はビジネスに全く興味が無いもんで、登場人物たちが何をやって何を騒いでるのかよく分かんないのに、それでもなぜか引き込まれちゃう。同じような事やってる『ルーズヴェルト・ゲーム』だの『下町ロケット』だのは全く面白いと思わなかったのに、なぜ?

一番の理由は主人公を演じる堺雅人さんのハマリっぷりと、切れ味鋭すぎる演技の魅力だろうとは思うけど、それだけじゃなさそうです。

『半沢直樹』って、なんとなく北野武監督の映画『アウトレイジ』に似てるんですよね。私は極道の類いが大嫌いなのでヤクザ映画はほとんど観ないのに、なぜか『アウトレイジ』だけは楽しめちゃう。

両方に共通するのは、男たちがどいつもこいつも本能を剥き出しにして戦ってるのが滑稽に見える点と、それをキャストの皆さんが実に楽しそうに演じておられる点。

そして何より、主人公がどんな悪党よりも狡猾で情け容赦の無い男であることが、他の類似ドラマとは違ってるように思います。

つまり、乾いてるんですよね。視聴者を泣かせて数字を稼ごうなんて下心が、無くはないんだろうけど普段の「日曜劇場」ほど露骨じゃない。

主人公が我慢に我慢を重ねた末に怒りを爆発させ、啖呵を切るまでは同じなんだけど、そこで『ルーズヴェルト~』や『下町~』は綺麗事で固めた演説を始めちゃうからダメなんです。ただでさえベタな話なのに、その上「お涙頂戴」で来られたらもう私は耐えられない。その点『半沢直樹』はスカッとさせることのみに全力投球だから臭みがない。

要するにワルの魅力。他の番組の主人公たちは中途半端に優しいから面白くない。これは堺雅人さんのもう1つの当たり役=『リーガルハイ』の古美門研介にも言えることで、もしかしたら堺さんご自身の意向がかなり反映されてるのかも知れません。

堺さんのほか、香川照之、及川光博、片岡愛之助、北大路欣也、上戸彩といった続投組に、市川猿之助、古田新太、賀来賢人、今田美桜といった新メンバーが加わったレギュラーキャスト陣。

たぶん毎週は観ないと思いますが、観ればそれなりに楽しめる作品にはなりそうです。

☆『アンサング・シンデレラ/病院薬剤師の処方箋』#01(フジテレビ系列・木曜夜10時枠)

石原さとみ、西野七瀬、桜井ユキ、金澤美穂、真矢みき、田中圭etC…が扮する総合病院の薬剤師たちにスポットを当てた医療ドラマ。荒井ママレさんの人気コミックを映像化した作品です。

確かに薬剤師さんのお仕事に関しては知らないことが多く、その点では興味深いんだけど、石原さとみさん扮するヒロインが何をやるかと言えば、医者よりも早く鋭く患者の異変に気づき、的確な治療を促し、危うく死ぬところだった患者を見事に救っていくという、それじゃ医者が主役のドラマと何も変わらんやん!っていうw、わざわざ薬剤師を主役にした意味がいまいち分かんないドラマになっちゃってます。

頭の堅いベテラン医師に妨害されたりするのもウンザリするほど見飽きた光景で、それでも全てを解決しちゃうスーパーウーマン石原さんは、薬剤師の仮面を被ったただのドクターXやん!ってw、私は思っちゃいました。

ただ、泣かせるのは巧いですね。まんまと泣かされました。最近の医療ドラマの泣かせテクニックには本当に眼を見張るものがあります。でも私は泣くためにドラマを観るワケじゃないので、1話だけで充分です。


☆『ディア・ペイシェント』#01(NHK・金曜夜10時枠)

南杏子さんによる長編推理小説を映像化したNHK「ドラマ10」の新作です。

昨今増え続けるクレーマー患者たちに悩む女性医師が、先輩医師や同僚とともに、患者たちと真摯に向き合い寄り添おうと努力する中で、人と人との絆を見つけ出してゆく物語。(公式HPより抜粋)

主人公の医師に貫地谷しほり、先輩医師に内田有紀、同僚医師に浅香航大、妹に高梨臨、母に朝加真由美、父に伊武雅刀、モンスターペイシェントに田中哲司らが扮するほか、升毅、石黒賢、平田満、浜野謙太、永井大といったキャスト陣が脇を固めます。我らがゴリさん=竜雷太さんも「問題患者」として登場されるそうですw

ドラマ10らしい真摯な姿勢と高いクオリティーで、経営維持のために多くの患者を効率良くサバきたい病院と、一人一人の患者とじっくり向き合いたい医師、そんなのお構いなしに身勝手なクレームを繰り返すモンスターペイシェント達と、現代の病院が抱える深刻な問題がリアルに描かれてます。

ゆえにタッチが暗いです。重いです。貫地谷さん扮するヒロインは是非とも応援したいんだけど、この暗さと重さについて行く自信が私にはありません。

しかも原作は「推理小説」ですから、田中哲司さん扮するかなりヤバそうな患者が、恐らく犯罪まがいのことを繰り返してヒロインをさんざん苦しめるんでしょう。

以前にも書いたとおり、私がドラマを観るのは風呂上がりから就寝までのリラックスタイムにほぼ限定されてるので、出来れば楽しい作品が観たいんです。そもそも医療ドラマというジャンル自体にウンザリなので、ごめんなさいm(__)m
 

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「2020年春ドラマ」―2

2020-06-24 11:55:55 | TVドラマ全般




4月スタート予定だった多くの連ドラが6月末に来てようやく開始(あるいは再開)するという前代未聞の事態で、これを春ドラマと称して良いのかどうか判らないけど、便宜上ここでは6月スタートの番組を春ドラマ、7月スタートの番組を夏ドラマと区切ることにします。


☆『探偵・由利麟太郎』#01(フジテレビ系列・火曜夜9時枠、全5回)

「昭和を代表するミステリー作家・横溝正史が代表作である『金田一耕助シリーズ』よりも前に生み出していた探偵・由利麟太郎が活躍するシリーズ作品を初めて連続ドラマ化」との事で、時代設定を戦前の昭和から現在に置き換えつつ、京都を舞台にすることでレトロな世界観が構築されてます。

はっきり言って見所はそこだけ、と私は感じました。

金田一耕助から人間味を抜いただけ、のようにしか見えない由利麟太郎(吉川晃司)のキャラクターにも、探偵がただひたすら突っ立って謎解きするだけのストーリーにも、私は全く魅力が感じられません。

時代錯誤であろうが現実離れしてようが、キャラクターが魅力的でストーリーが面白ければ問題なし、と私は思うんだけど、その2つが駄目となると救いようがありません。世界観だけ面白くても、そんなのすぐに見慣れちゃいますから。

レギュラーキャストは他に、由利探偵の助手=三津木に志尊淳、京都府警の等々力警部に田辺誠一、骨董品店の店主にどんぐり、といった面々。セクシーショットは第1話メインゲストの新川優愛さんです。



 

☆『ハケンの品格』2―#01(日本テレビ系列・水曜夜10時枠)

『ドクターX』の大門未知子みたいなスーパー派遣社員=大前春子(篠原涼子)が、大手食品商社を舞台に『ドクターX』の大門未知子みたいに大活躍する、2007年にヒットしたお仕事コメディの続編です。脚本は『ドクターX』と同じ中園ミホさん。

ただし『ドクターX』シリーズがスタートしたのは2012年ですから、正しく言えば『ハケンの品格』のホスピタル版として生まれたのが『ドクターX』なワケです。大門くぅ~ん!

だから「ドクターXのパクリやん!」なんて批判するのは的外れだし、「こんな派遣社員いるワケない」だの「今どきこんな会社があるワケない」だのと文句を言うのもナンセンス。

これはあくまで「こんな派遣社員がいてくれたらいいなあ~」っていう、みんなの夢を具現化したファンタジーであり、別に社会風刺が目的じゃないから現実離れしてて良いんです。ただ無邪気に楽しめばいいだけの作品。

とは言いつつ私は『ドクターX』が大嫌いなんだけどw、こっちの大前春子さんには大門未知子みたいな傲慢さを感じないので素直に笑えます。

というか、大前さんには人間味すら感じないw どう見てもあれはA.I.を搭載したアンドロイドで、もしかしたらそういう裏設定があったりするのかも?

そんなキャラを篠原涼子さんが実に楽しそうに演じておられるし、小泉孝太郎、勝地涼、塚地武雅、上地雄輔、伊東四朗、そして特別出演の大泉洋と、脇を固めるキャスト陣も芸達者揃いですから、気楽に笑えるドラマとして『ドクターX』よりずっと見所はありそうだと、私は感じてます。

セクシーショットは主役の篠原さんと、並みの派遣社員としてレギュラー出演されてる山本舞香さんです。

 



☆『BG/身辺警護人』2―#01(テレビ朝日系列・木曜夜9時枠)

民間の警備保障会社に新設された「身辺警護課」のガードマンたちによる『ミッション:インポッシブル』ばりの活躍を描いた、2018年冬ドラマの続編です。

木村拓哉、斎藤工、菜々緒、間宮祥太朗はそのまま続投、新たに仲村トオル、勝村政信、市川実日子といったキャストがレギュラーに加わりました。

前作は、いちいち主人公に反抗する斎藤くんや、あまりに無能なSPたちの「キムタクの引き立て役」ぶりがドラマを安っぽくして非常に残念でした。

それが今回、ステレオタイプな馬鹿はあまり登場せず、反抗期だったキムタクJr.を筆頭にキャラクター達がそれぞれ成長し、かなりストレスが軽減されて観易くなりました。

特にキムタクが組織からドロップアウトして「フリーのボディーガード」となり、ピンチに陥ると斎藤くんが助けに来るという、ある程度の距離を保ちつつの信頼関係はとても心地好い!

ゆくゆくは対決せざるを得なくなる展開の伏線だろうとは思うけど、固い絆を描いた上での対決ですから、これは面白くなりそうです。

元より主人公のキャラクターやアクションの見せ方は魅力的でしたから、余計なストレスが無くなって「これなら毎週観てもいいかも?」って、偉そうな言い方だけどそう思わせてくれる初回の出来映えでした。

ただし、アクション系の連ドラは初回だけで力尽きちゃうパターンも多いので、しばし様子を見ないと結論は出せません。ポートレートはレギュラーの菜々緒さんと、初回ちょい役ゲストの弘中綾香アナウンサーです。


 

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『M/愛すべき人がいて』#01

2020-04-23 00:27:24 | TVドラマ全般










 
期待された新作ドラマの多くが放映延期を余儀なくされてる中、誰にも期待されてなかった作品が放映を始めてしまいましたw

歌手・浜崎あゆみさんとエイべックス会長(当時専務)M氏との大恋愛を描いた、ノンフィクション作家・小松成美さんによる「事実を基にした」フィクション小説のドラマ化で、テレビ朝日とABEMAの共同制作。テレ朝では土曜の深夜枠、ABEMASPECIALチャンネルでは日曜夜10時枠で放映されてますが、まぁ誰も観ないですよねw

よっぽどの浜崎あゆみファンでなければ興味すら沸かないし、誰が演じたところでファンは「こんなのアユじゃない!」って文句言うに決まってるんだから、これは最初から負けが決まってる戦い。そんな企画を任された創り手の皆さんは、さぞや途方に暮れたこととお察しします。

果たして、どう料理しても美味くはならないであろう食材を、シェフたちがどんな苦肉の策で食えるものに仕立てるのか? その興味だけで初回を観てみました。

いや驚きました。なるほど、その手があったか!w

創り手たちが選んだのは、ベタすぎる展開と臭すぎるセリフ、あり得ないほど極端なキャラクターと大袈裟な演技で、視聴者に「笑ってもらう」という、いにしえの大映ドラマ方式。クレジットをよく見たら角川「大映」スタジオが制作協力している!w

だからM役が三浦翔平くんで社長役が高嶋政伸さんで、第2話ゲストが水野美紀さんなのですね!w(キワモノ企画には欠かせない人たちです)

どうやったところで叩かれるんだから、ならばいっそ、それを逆手に取って話題性に転換させるという、一種の炎上商法。考えましたね!

B級、C級の下らないストーリーも、Z級まで行っちゃうとその下らなさこそが味になる。浜崎さんご本人やエイベックスは怒るかも知れないけど、世間に無視されるよりはずっとマシ。私は大正解だと思います。

で、このドラマで最も笑いを取りそうなのが、わざとらしいアイパッチで異彩を放ちまくるMの秘書=姫野礼香を演じる田中みな実さん。

眼を傷めたのはどうやらMのせいらしく、大映お笑いドラマの金字塔『スチュワーデス物語』の手袋女(片平なぎさ)の二番煎じ丸出しですw

ヒロインのアユ(安斉かれん)はMに見初められたことから、その眼帯秘書や同級生(久保田紗友)たちから嫉妬による嫌がらせを受け、水野美紀さん扮するトレーナーにはとことんシゴかれるみたいだけど、全て笑いのネタだから気楽に観てられますw

ほんとバカとキチガイしか出て来ないドラマだから、まともに観ると腹が立つだけ。笑ってナンボのドラマなんです。

惜しむらくは、田中みな実さんの表情筋がいまいち硬く、迫力に欠けること。そこはやっぱり女優としては駆け出しで、水野美紀さんレベルには遠く及びません。あえて汚れ役を引き受けられた心意気は素晴らしいと思うので、もっともっと突き抜けた演技で一皮剥けて頂きたいです。

そんな願いもこめて、セクシーショットは田中みな実さんです。
 


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『映像研には手を出すな!』#02~#03

2020-04-22 00:07:14 | TVドラマ全般










 
残念ながら、実写版『映像研には手を出すな!』は非常に残念な出来になってしまったようです。特撮シーンは良いだけにホント残念。

まず、初回レビューに書いた、野球部内における揉め事を5分近くもかけてダラダラ見せる、まったくもって無駄な描写。第2話以降も同じようなシーンが毎回入るなら、私は視聴をやめてしまうかも知れないと書きましたが、その通りになっちゃいました。

初回で見せられたのは、野球部から枝分かれした「内野部」と「外野部」の対立でした。第2話では「メロディック・ハードコア部」と「グラウンド・コア部」と「カオティック・ハードコア部」が対立。これにも随分と時間を割いてました。

さらに、新聞部から独立した「号外部」が発足以来6年間、一度も号外を(それに値する校内の大事件が起きないから)発行してない、けれど「映像研」の発足により初めて号外が出せた!っていう、無理くり本筋と絡めたエピソードも描かれました。ほんと無理くりとしか言いようありません。

第3話では「下水道部」と「上水道部」という、これまたナンセンスとしか言いようがない対立が、さすがに尺は短めでしたが描かれてました。が、残念ながらクスリとも笑えない。これで私はもう、堪忍袋の緒が切れました。

言うまでもなく、私が絶賛したアニメ版『映像研には手を出すな!』には、それらのシーンは一切ありません。

じゃあ、大童澄瞳さんによる原作マンガはどうなのか? もし仮に原作にあったとしても、こんなムダな枝葉をわざわざピックアップするドラマ版スタッフはセンス最悪だけど、もし原作に無いのにオリジナルで付け足したとすれば、最悪のまた最悪、救いようの無いレベルだと私は思うので、わざわざ原作の第1巻と2巻を買って読んでみました。

そしたら案の定、原作にもそんな描写は存在しませんでした。このドラマの創り手は、救いようなくセンスの悪いクリエイターだと言わざるを得ません。

原作とアニメ版には、「映像研」が発足する以前に「アニメ部」が存在し、それとは別途で生徒会から予算を貰うため「映像全般」を研究する(でも実際はアニメだけ創る)部を主人公たちがでっち上げる、という流れがあります。

だったら、野球部とかも内野部と外野部に岐れてたら面白くね? 水道を研究する部まであって上水と下水で対立してたら笑うよね!って、たぶん制作会議で盛り上がったんでしょう。

酒でも呑んでたんですか? 宴会でそんな話をする分には楽しいかも知れないけど、それを実際に役者が演じても到底笑えない事ぐらい、プロのクリエイターなら分かりそうなもんですが……

これはもうシロート以下、小学生の学芸会レベルだと言わざるを得ません。ほんと、素晴らしい原作とアニメを「台無し」にしちゃいました。

『映像研~』が面白いのは、描写はファンタジックでも根本にリアリティーがあるからです。アニメを創るにはお金がかかる、それを調達するには交渉力が要る、創ったら創ったで商品化して売らなきゃいけない、その為にどうやって宣伝するのか?等々、これまで描かれて来なかった生々しいリアルがあるからなんです。

ドラマ版でもそこは一応なぞってはいるけど、まったく現実離れしたその他の描写があるせいで、何もかもが嘘臭くなっちゃった。

なんだか軍隊っぽい生徒会の描き方にしても、原作とアニメではちょっとした遊び心、あくまで隠し味に過ぎないんですよね。それをドラマ版では大々的に取り上げ、前面に押し出してしまった。枝分かれしまくってる部活動も含めて、世にも奇妙な学園を舞台にした変人たちのドタバタ喜劇(笑えないけど)にしちゃったワケです。

ちー、がー、うー、だー、ろーっ!? このハゲェーッ!!(薄毛の皆さん、すみません。私の頭髪も最近ヤバいです)

原作やアニメとまったく同じことをしても仕方がない、実写版ならではの味付けをしないとやる意味がないっていう姿勢は、決して間違ってないと思います。

続編として公開されるであろう劇場版にクライマックスを持っていく為、ドラマ版は尺を稼がなきゃならない大人の事情も、まぁ解らなくはありません。

けど、あの素晴らしい原作から、よりによってそこをピックアップするか? そこを広げてしまうのか? っていう、我が眼を疑うような描写があまりに多すぎる。これはホントに、センスの問題としか言いようがありません。

ストーリーよりセンスが命とも言える作品の実写化を、こんなセンスの悪いクリエイターに任せてしまったのが運の尽き。私の中での『映像研~』ブームは、これにて終了となりました。せっかくの素晴らしい素材を、ほんと台無しにしましたね。

浅草氏、水崎氏、金森氏を演じるアイドルたちは健気に頑張ってくれてます。しかし如何せん、キャラクターに実在感が無いから感情移入できません。アニメでは出来たのに、生身の人間が演じてなぜ出来ないのか?

それもこれも、創り手にセンスが無いからです。彼女らに罪はありません。

アニメ版では、三人の女子高生それぞれのルーツ(アニメの動きに興味を持つようになったきっかけや、守銭奴になった理由など)も手際よく描かれてました。実写化するなら普通、そのへんを掘り下げないかい? 尺を稼ぐには持ってこいの素材でしょうに。

ふざけてるように見えて、実は真摯で深い物語。だから私はハマったのに、ふざけてる部分だけを拡大解釈しちゃった実写版スタッフは、ほんとセンスが無いと思います。

多くの「実写化」作品は、こうして潰れていく。何度失敗を繰り返しても学ばない、学ぼうとする気もない創り手たちには、さすがの私も敬意を払う気になれません。

創作のセンスだけじゃプロのクリエイターにはなれないけど、営業能力(それと体力)さえあれば、センスが無くてもプロになれちゃうみたいです。嗚呼、やれやれ……

久々にボロカス書いちゃいました。それだけアニメ版が素晴らしかったからです。実写版だけ観て「ハリソン君って奴はこんなもんにハマってたのか?」って、笑われちゃたまったもんじゃないですから、書かずにいられませんでした。
 

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