井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

北海道のイメージを代表するポプラ並木

2010年09月25日 | 日記
樹木の姿で最も北海道のイメージにつながるものといえば、ポプラ並木であるといます。
そして、ポプラ並木といえば北大農学部のそれが大変有名ですが、2004年の台風18号で大きな被害を受け、昔年の面影はなくなっています。
しかし北大以外にも、ポプラ並木はあります。



ポプラ並木です。これは札幌市手稲区の公園のものです。
ポプラと一口にいっても、イタリアポプラとかクロポプラなど、いろいろあります。
ポプラの標準和名はセイヨウハコヤナギです。ヤナギ科ヤマナラシ属。
日本のヤマナラシの別名が「ハコヤナギ」で、ヨーロッパ産のハコヤナギでセイヨウハコヤナギです。
ヤナギの仲間は、種間の交雑が起こりやすく、その区別は、専門家でも難しいといます。



ポプラの雄株と雌株です。
ヤナギ科の仲間はすべて雌雄異株で、雄株と雌株とに分かれます。
雌雄異株の樹木はヤナギ科以外にもいろいろあります。雄株と雌株との違いは、咲いた花で見分けるか、果実がつくかどうかで判別する訳ですが、ポプラの場合は、樹形で判別出来ると言います。
写真の左側、スリムですっきり立っているのが雄株で、右側、枝を拡げているのが雌株です。
雄株は風さえあれば花粉をどんどん飛ばせます。雌株は枝を拡げて、飛んでくる花粉を確実にキャッチしようとします。



ポプラの果実、綿毛のついた種子です。
ポプラなどヤナギの仲間の風に乗って飛ぶ種子のことを、中国では柳絮(リュウジョ)といい、初夏の風物詩ともいわれます。
日本語ではヤナギの仲間に対して「ヤナギ」の1語しかありませんが、中国では、葉の細い「柳」と、葉の広い「楊」とを使い分けています。
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