井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

雌雄異熟で自家受粉を避けるチシマアザミ

2012年02月10日 | 日記
雌雄異熟の花はいろいろあるが、アザミの場合筒状花に仕掛けがある。



チシマアザミ、雄性期の花。キク科アザミ属。
筒状花の中で、雄しべの葯は合着して筒状となり雌しべを囲む。雄性期には色の濃い雄しべが突き出し、昆虫などが触れて刺激すると白い花粉を押し出す。



チシマアザミ、雌性期の花。
花粉を出し終えた雄しべは筒状花の中に下がり、花柱は残る。柱頭は二つに割れて花粉を受け取る状態になる。雌性期である。この花の蜜を吸いに来ているのはコキマダラセセリ。



コバナアザミ。キク科アザミ属。
チシマアザミの亜種で、頭花は小さく、総方片は開出しないとされるが、個体差もあり、また種間雑種も出来やすくて、見分けるのは簡単ではない。
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