井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

少し変わり者のスミレ、スミレサイシン

2011年04月25日 | 日記
日本産のスミレ(スミレ属)は50種ほどだが、その殆どが「○○スミレ」のように、「スミレ」:が後につく。
スミレサイシンは逆にスミレが頭につく。



スミレサイシンの花です。スミレ科スミレ属。
日本海側に分布する雪国のスミレで、雪融けを追うようにして花を開いていく。
スミレサイシンの「サイシン」は「細辛」で、ウマノスズクサ科ウスバサイシンに葉が似ているところからの命名。
距は短く袋状である。



スミレサイシンの葉と蕾です。
葉は両側がぐるぐる巻きになっていて、それを解くようにして開葉していく。それが特徴的で、この時期の株は見分けやすい。葉を開ききるのは開花の後で、花後、葉は更に大きくなっていき、日本産のスミレ属中最大の葉になる。



スミレサイシン、花のアップです。
花柱の先端は膨らんでカマキリの頭状。その奥のオレンジ色の部分は雄しべの付属体で、真の雄しべはその奥にあるという。昆虫が蜜を吸うために口を差し込むと、付属体が開き花粉がこぼれて昆虫の体につき、受粉を助ける。
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