
エゾトリカブトの種子。キンポウゲ科トリカブト属。
果実は袋果。熟すと先が開き、風の強いときに果穂が揺すられて翼のついた種子を風に乗せて飛ばす。
このような風散布のタイプを「振り出し型」と呼ぶ。

エゾトリカブトの葉。
葉は3深裂し、側小葉は更に2裂する。3出複葉またはその一歩手前とも言われる。
葉にも毒成分は含まれるが、毒成分の一番多いのは根。
「疑似1年草」といい、地上部が枯れ死ぬのにあわせて根茎も消失する。代わりに子根ができ、世代交代する。母根のことを「烏頭(うず)」といい、子根のことを「附子(ぶし)」という。狂言に出てくる毒(ぶす)はこの附子(ぶし)からきたものという。

近縁種の葉。
エゾトリカブトの葉の裂け方にも個体差があるが、大きく裂けるものは「エゾノホソバトリカブト」という別種とされる。北海道でも高山地帯に分布する。
エゾノホソバトリカブトの葉は5深裂し、裂片は深く欠刻し欠刻片は線状被針形となる。
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