井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

虫媒花でアリ散布のニリンソウ

2011年04月09日 | 日記
キンポウゲ科は双子葉植物に分類されているが、ニリンソウの子葉は1枚だという。ただし、それを確かめるのは容易ではない。



ニリンソウの花序です。キンポウゲ科イチリンソウ属。
札幌周辺では、この写真のように3輪、4輪の花をつけるものが少なくない。同じ仲間に「サンリンソウ」というのがあるから、そちらかと考えてしまうが実はやはり「ニリンソウ」である。
サンリンソウの場合は、茎葉(総苞、総苞葉とも呼ばれる)に柄があり、柄のないものはニリンソウだという。



ニリンソウ、結実です。花は最盛期を過ぎ、子房は膨らみ始める。子房が膨らみを続けても尚しばらく花弁状の花被は落ちない。花被が花弁ではなく萼であることの証拠であるという。
花被の枚数は5枚が最も多く、次いで6枚、7枚である。



ミドリニリンソウです。
ニリンソウの1品種として「ミドリニリンソウ」の名も与えられているが、奇形の一種で「緑化現象」という言い方もされる。雄しべ、雌しべ、花被などは元々葉の変化したもの(花葉と呼ばれる)で、先祖がえりのように葉の性質を取り戻したものである。
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1 コメント

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Unknown (アリス)
2012-06-16 19:57:00
ニリンソウ、またまた、素敵な写真です。
白いお花がいいですね
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