ささやかな幸せ

SUPER EIGHT、本、美術鑑賞、俳句、お茶が好き!
毎日小さな幸せを見つけて暮らしたい。

『君の膵臓をたべたい』『ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹』『あなたを選んでくれるもの』

2016-02-25 21:09:25 | 
 う~ん。人の好みはさまざま。芥川賞受賞作の選評を読んでも、選者によって評価が違う。それと同じように、他人が激賞しても、私の好みに合わない場合もある。この三冊は、私にとっては今一つであった。

『君の膵臓をたべたい』 住野よる 双葉社
 偶然、僕が病院で拾った1冊の文庫本。タイトルは「共病文庫」。それはクラスメイトである山内桜良が綴っていた、秘密の日記帳だった。そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていた。
 題名はインパクトがあり、興味をそそる。だが、私は、読んでもそんなにおもしろいとは思わないし、感動もしなかった。会話中心の文、余命いくばくもない女の子と友達のいない男の子という設定がライトノベルのよう。

『ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹』 ジェフリー・ユーフェニデス 佐々田雅子訳 早川書房
 13歳から17歳の年子のリスボン家の美人姉妹。ある事件で厳格な両親に姉妹たちは自由を奪われ、自殺する。なぜ?ぼくらは、助けようとしたが、その思いは伝わらなかった。
 話に入っていけなかった。五人姉妹の母親は何をしていたの?という疑問がそもそもある。男の子たちは美人姉妹を美化しすぎてやいないかと思う。

『あなたを選んでくれるもの』 ミランダ・ジュライ 岸本佐知子訳 新潮社
 映画の脚本執筆に行き詰まった著者は、フリーペーパーに売買広告を出す人々を訪ね、話を聞いてみた。革ジャン。オタマジャクシ。手製のアート作品。見知らぬ人の家族写真。それぞれの「もの」が、ひとりひとりの生活が、訴えかけてきたこととは。
 インタビューがおもしろいが、もう少し掘り下げてほしかった。消化不良な感じ。インタビューの最後に脚本執筆の苦しみがや今までの回想が書かれているのが、散漫な印象を与える。それが、最後につながっていくのだが。インタビューか映画の脚本を生み出す過程かどちらかに絞ったほうが、よかったのではと思う。
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