世の中の二乗>75の二乗

話せば長くなる話をする。知っても特にならない話をする。

異人さんに連れられて

2005年08月11日 13時05分22秒 | Weblog
今高知にJICAからの方々がお勉強しに来ています。
JICAってのはアジアの人々を日本が救援しましょうよという半官半民の組織で、姉の大学がその研修生の受け皿になることが決定したのです。
いやぁ、研修生といっても20代の人なんか一人もおりません。
皆さん社会人の方で、しかも自国の代表者の集まりという御歴々。
日本でいう厚生省レベルのお役人さんばかりです。
モンゴル、韓国、インド、タイ、ウズベキスタン、イランなどなど。
その人たちが女性地位の向上やDVの問題などを学びに来てるんです。
どうして高知に来てんのか甚だ疑問ですね。
で、姉はこの企画にバイト生でのっかるはずでした。
しかしそれが、まぁ、様々な事情でぽしゃり、
担当の先生に散々謝られ、
日程だけでも見る?と言われ見せてもらい、
「あ、この助産院見学なんておもしろそうですね」と口を滑らせたのがいけなかった。
人のいい先生にじゃあってんで、あれよあれよでその日一日だけメンバーと一緒に助産院見学が組まれてしまったのです。

昨日。
あっつい中、チャリこいで学校へ。
全く紹介もされぬまま控え室に案内される。
通訳の人が中にいるから、と言われて一人で入ってババンバーン。
5、6名の異人さんが一斉注目。どこを見渡しても通訳人おらず。
ピンチ!
と思ったが、ここはしょうがない。
えー、ワタクシのつたない英語、でもない、つたない単語で話しかける。
なんとか意味を汲み取ってくれ、一気に和やかムードへ。
お茶を勧められ、よさこいのデジカメ写真を見せられ、
今日は暑い、と言われ、イスに座れ座れと言われる。
というか、そのくらいしかわからん。
しかし、この人たちも英語はぺらぺらなわけじゃなく、
はるかに語彙数は多いが姉と同レベルでお互いに会話を成り立たせていた。
そんな現状に一安心。
とりあえず、この大学の学生であること、今日は一緒に助産院にいくことを説明。わかったくれた。
と思う。
しばらくして通訳人と引率教員、バイトの学生数人が入ってくる。
んで、バスに乗って助産院へ。
部屋に入ったときから思ったが、異人さんたちのいる空間は田舎のおじいちゃんの臭いがする。
誰か個人から香るものなのか、集団になって生み出された香りなのかはわからないが、これは発見。
遠くに出会って、近くを感じる。
そのお陰でずいぶんと楽な気持ちになったのは事実。

産婦人科医院ではなく、助産院というところは、
正常に生まれてくると判断された妊婦が子供を自然分娩するところ。
だから、すごくアットホームなところである。
というか、ほぼ家である。
分娩室、と呼んでいいものかわからないけど、その部屋が大きいくらいで、
あとは産後一週間母親が生活するための部屋があるだけ。
分娩室は浴槽の大きいものがどーんとあり、
一緒にトイレが設置されていて、つかまり紐や梯子、ストレッチ用の大きなゴムボールなんかが置いてある。
想像していた分娩台というものはない。
そういうものに頼らない、あくまで自然分娩を促す施設なのだ。
助産師、針灸マッサージ師が常に待機しており、みんな人のよさそうなおばさんであった。
が、アットホームな出産ビデオを見せられたのには閉口した。

帰りに雪渓寺に行きたいという要望を叶える。
とりあえず、助産院よりは喰いつきが良かった。
興味ありといった顔で境内を各自散策。
皆、持参してきたデジカメで写してくれ写してくれという。
サイトシーイングがっつりである。

学校に帰る。
ちょうど今高知に里帰っている先輩に会う。
例のVシネ会社で映画監督を目指す先輩である。
ついでだからってんで、ゼミの先生と3人で飲みに行く。
結構話したが、それは内緒。
遅くなっての帰宅。
いや、色々ありました昨日の一日。