日々是好日

楽しみあるところに楽しみ 楽しみなきところに楽しむ

ルーブル美術館展と、りえ

2015年06月21日 | 日記・つぶやき


職場にアルバイトに来ているオジサンに、
ホテルのお食事券(1,000円)を貰ったので、
友達を誘って、ランチに行き、
食事が終ってから、ルーブル美術館展を見に行った。

副題は、「日常を描くー風俗画に見るヨーロッパ絵画の神髄」だ。
展示されている絵からは、当時の社会情勢や世相を
窺い知る事が出来て、独特のブラックジョークが込められた
作品も数多く、とても興味深い。
最大の目玉作品はフェルメールの「天文学者」だ。

入り口を入ると直ぐに、風俗画の起源とされる、オストラコンと
呼ばれる石灰岩のかけらに、雄牛と牛飼いを描いた絵や、
古代ギリシャで造られた水甕が展示されていた。

と、その時…私達の真後ろに並んでいたカップルが
喧嘩を始めた。

りえは、彼氏の態度に不満があるようだ。
しかし、彼氏はどうやら人前でりえに蹴りを入れられたみたいで、
許す気持ちは無いらしい。

だって、りえはとっても楽しみにしていたの。

りえの気持ちなんか、ちっともわかってくれてないじゃない。

りえは、手を繋いでほしいの。

りえは…りえは…

ってうるさいんだよっ!

ついに男はりえに執行猶予を言い渡した。
期限は無期限だと言ってる。

りえは大声で泣き出し、怒鳴る。
ほんとにどうしようもないオンナだ。

やめてよ!私達は静かに絵画鑑賞したいのに…
彼氏も彼氏だ。並んでないで連れ出せよ!

でも、喧嘩の行方が気になって、耳は後ろの二人の
会話に集中してしまう。全くの災難だ。

しばらくは、振り返って何かひと言
言ってやりたい気分をこらつつ、
大人しく並んでいたが、

やっぱ、そんな喧嘩に聞き耳立てている自分が
アホらしくなってきて、列を離れ、
奴等から距離を置いて、絵画鑑賞の方に集中した。