~ Mon petit cheri~*

四季を味わいながら、暮らしのセンスアップをめざしています

 《 夏休暇 》

2006年08月08日 | その他

八月も、盆休みが近づいてくると、
いよいよ、季節はザクロのように熟してくる。

見える世界は、原色図鑑。
太陽の熱と光は、その頂点。
過酷なまでの照りつけや、突然の積乱雲に、心落ちつかず。

午前の輝きと、午後の腐敗を、くりかえすキッチンには、髪を高くしばった私。
日本の夏はいつから、こんなに暑くなったのだろう。

 

「だけど、もう立秋なんでしょ」「梅雨が明けたばっかりなのに?」
ソーメンをすすりながら、君が笑う。
それでも、きっと。
目には見えないけれど、メランコリックな何かを、八月は隠し持っている。

空の色も雲の形も、昨日となんら変るところがないけれど、
強い日ざしに不釣合いな萩の花、カナカナの声、トンボの薄羽。
予期しない涼しい風が、ふっと通り過ぎたりする瞬間。
それは、八月生まれの人とちょっと似ている気がしないでもない。


ところで、

そんな頃になると、決まって訪れたくなるのが、直島という聖地。
瀬戸内海に浮かぶ、小さな島だ。

丘の傾斜に建てられた無機質なホテルと、個性的なアートたち、
離れには、モネの「睡蓮」があったりする。
日本でいちばん好きな場所・・・といっても過言ではナイ。

 


モーレツ難解な作品を前に、うなってみたり、

家プロジェクトを探して、プチ迷子になったりするのも楽しい。
が、高台の部屋で、のんびり海を眺めている時が一番幸せ

中庭の水音に
、ただ耳を浸らせるも。


なぜこんなにも心惹かれるのか、不思議でさえある。
ただ空間を想うだけで、若々しいエネルギーが私に流れこんでくる。
この胸の内からも、アムリタが流れ出す。
まさに、相思相愛☆

 


化粧石鹸、夏服、君が懸賞で当てた i pod・・・。

荷物は軽やかにたずさえ、小さなあの船でゆく。
海風は思いがけず莢かで、船は小島と小島のあいだをすべっていく。
君も私も、髪は切りたて。「似っ合わねぇ~」と、
互いに帽子をかぶったまま。


立ち雲は空に貼りつき、ぬるく冷たい水は波紋つづける。
あの水先を左に曲がれば、そこはもう私だけの聖域。
八月はフリーズされたまま、びくとも動かない。
 


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4 コメント

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今年も行かれるのですか? (ちーちゃんまま)
2006-08-09 09:00:51
最初の画像で、あっ直島だって思いました。

くみさんのお気に入りの聖地なんですね

私も行ってみたいな・・・

去年、母が行ってました。

段差が多かったとのことだから、我が家は行けないと諦めてるのですが・・・

船にのって、小旅行いいですよね~。

あ~~どこか、行きたいな
返信する
今年は・・・ (くみ)
2006-08-09 16:45:27
予算的にきびしーので、行けないです(涙)。

でも、こうやって文章に書いていたら、十分行ったつもりになってました(笑)。



段差ねぇ・・・バスがギリギリまで走っているし、

意外とラクな場所かな・・・と私は思っていたけれど。

船って、いいよね~。海の上、天気がよければ最高だし
返信する
直島 (NAM)
2006-09-11 19:55:49
直島大好きです。

息子が1歳前のときに家族でホテルに泊まりました。

学生時代はパオに泊まりましたよ。



西日本から離れてしまい、もうかれこれ6年行ってないのですが、大好きな美術館の一つです。



初めて行ったとき、鳥肌が立ちました。

あのスロープに・・・。安藤建築がさらに大好きになりましたね。



今月号のカーサブルータスは安藤忠雄特集です☆
返信する
パオに・・・! (berry)
2006-09-11 23:23:28
パオもいいですね~☆楽しそう・・・



私はホテルの部屋にはこだわっていて、402号室がリチャード・ロングの絵も含め、とても気に入っています。



スロープ、安藤さんらしいですね。

地中美術館も含め、安藤ワールド堪能の直島。るん♪



そうなんですか。夫も安藤さんが大好きなので、

カーサ・ブルータス、久々ゲットしなくっちゃ
返信する

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