八月も、盆休みが近づいてくると、
いよいよ、季節はザクロのように熟してくる。
見える世界は、原色図鑑。
太陽の熱と光は、その頂点。
過酷なまでの照りつけや、突然の積乱雲に、心落ちつかず。
午前の輝きと、午後の腐敗を、くりかえすキッチンには、髪を高くしばった私。
日本の夏はいつから、こんなに暑くなったのだろう。
「だけど、もう立秋なんでしょ」「梅雨が明けたばっかりなのに?」
ソーメンをすすりながら、君が笑う。
それでも、きっと。
目には見えないけれど、メランコリックな何かを、八月は隠し持っている。
空の色も雲の形も、昨日となんら変るところがないけれど、
強い日ざしに不釣合いな萩の花、カナカナの声、トンボの薄羽。
予期しない涼しい風が、ふっと通り過ぎたりする瞬間。
それは、八月生まれの人とちょっと似ている気がしないでもない。
ところで、
そんな頃になると、決まって訪れたくなるのが、直島という聖地。
瀬戸内海に浮かぶ、小さな島だ。
丘の傾斜に建てられた無機質なホテルと、個性的なアートたち、
離れには、モネの「睡蓮」があったりする。
日本でいちばん好きな場所・・・といっても過言ではナイ。
モーレツ難解な作品を前に、うなってみたり、
家プロジェクトを探して、プチ迷子になったりするのも楽しい。
が、高台の部屋で、のんびり海を眺めている時が一番幸せ。
中庭の水音に、ただ耳を浸らせるも。
なぜこんなにも心惹かれるのか、不思議でさえある。
ただ空間を想うだけで、若々しいエネルギーが私に流れこんでくる。
この胸の内からも、アムリタが流れ出す。
まさに、相思相愛☆
化粧石鹸、夏服、君が懸賞で当てた i pod・・・。
荷物は軽やかにたずさえ、小さなあの船でゆく。
海風は思いがけず莢かで、船は小島と小島のあいだをすべっていく。
君も私も、髪は切りたて。「似っ合わねぇ~」と、互いに帽子をかぶったまま。
立ち雲は空に貼りつき、ぬるく冷たい水は波紋つづける。
あの水先を左に曲がれば、そこはもう私だけの聖域。
八月はフリーズされたまま、びくとも動かない。
くみさんのお気に入りの聖地なんですね
私も行ってみたいな・・・
去年、母が行ってました。
段差が多かったとのことだから、我が家は行けないと諦めてるのですが・・・
船にのって、小旅行いいですよね~。
あ~~どこか、行きたいな
でも、こうやって文章に書いていたら、十分行ったつもりになってました(笑)。
段差ねぇ・・・バスがギリギリまで走っているし、
意外とラクな場所かな・・・と私は思っていたけれど。
船って、いいよね~。海の上、天気がよければ最高だし
息子が1歳前のときに家族でホテルに泊まりました。
学生時代はパオに泊まりましたよ。
西日本から離れてしまい、もうかれこれ6年行ってないのですが、大好きな美術館の一つです。
初めて行ったとき、鳥肌が立ちました。
あのスロープに・・・。安藤建築がさらに大好きになりましたね。
今月号のカーサブルータスは安藤忠雄特集です☆
私はホテルの部屋にはこだわっていて、402号室がリチャード・ロングの絵も含め、とても気に入っています。
スロープ、安藤さんらしいですね。
地中美術館も含め、安藤ワールド堪能の直島。るん♪
そうなんですか。夫も安藤さんが大好きなので、
カーサ・ブルータス、久々ゲットしなくっちゃ