~ Mon petit cheri~*

四季を味わいながら、暮らしのセンスアップをめざしています

◆ 癒されました

2008年10月18日 | ブック


イギリスは3年前、ヒースロー空港に降り立っただけ。
ハリーポッター、ストーンヘンジ、妖精話、オーラソーマ、フラワーレメディー ・・・
独特な不思議アイテムも多い国です。


もし行けるならば、ロンドンよりも地方がいいなぁ。。。
湖水地方とか、コツウオルズとか。


そんな最近、ちょっとしたご縁も手伝って、
『イラクサの小道の向こう -英国、花とくらす小さな村 』
を読みました。


コツウオルズの中の、「ブロックリー」という小さな村に滞在された
同世代の、お花の仕事をされている女性のエッセイです。


日々の慌ただしさに息切れになった彼女は、ある時、英国に向かいます。
そこで待っていたのは、あるがままの自然や、村の人達との心の交流。
すべてが何をアピールするでもなく、おだやかで純朴。
それらが、固くなっていた心をやわらかに解きほぐしていく・・・
そんなお話です。





紀行文やエッセイは苦手で、基本読まないのですが、
この本は、1ページ目を開いたときから、
すんなり、その世界へと入っていけました。

想像力を駆使しなくても、麦畑の色や、一面の草花のそよぎ、イギリストーストの匂い、
たっぷりの紅茶の香り、サラサラした蜂蜜の舌触り、搾りたて牛乳瓶の音・・・が、
本のあちらから、スーッとやってくるような感じなのです。


その臨場感があんまり心地よくて、ほんとにおいしそうで (笑)、
時おり開いてみたい一冊となりました。





遠くにある、目立つ輝きのあるものに目を奪われがちだった作者は、
この目立たない村で、シンプルな日常の喜びを大切に暮らす人たちや、
自然そのものから、大切な何かに気づかされたそうです。
それが心の中でトロリと熟成され、今後の仕事や人生のベクトルとなっていく。
出会いのレシピって、ほんと絶妙です。


あわてず騒がず、細やかな視線を重ねながら、
ゆったりとした文章の書き方もよいな・・・と思いました。



イギリス好きでもそうじゃなくても、おすすめの一冊だと思います。 → **






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◆ 歩くにいい季節

2008年10月16日 | 日日是好日


病院にお見舞いに行っていた夏、
玄関を出る前に万歩計をつけ、戻ってきてはずすと
だいたい 8000歩弱くらいでした。
でも、暑さのために、ぐったりしていたので
健康的なことをやってるとか、全然思えませんでした。
紫外線だって浴びまくりだったので、このひと夏で
お肌のダメージがすごい(泣)。


それに比べると、今は歩くのに、
なんていい季節なんだろう~~と、心底思えます。

街路樹を歩くと、風に木がざわざわ揺れて、光もゆれる。
犬を連れて歩いている人との遭遇も多く、挨拶もしやすい。

ニャンコを連れている人もたまにいて、それがその場に
漬物石のようにうずくまったまま、もう一歩も歩きたくないと
気まぐれなストライキを起こしていたりすると、
お気の毒なんだけれど、けっこう笑える。

空は澄んで、猪子雲を探したり、
キリン草は、どんどんその黄味をまして、すくっと立って、
夕映え近くの逆光の時間が特にいいなぁ~と思える。


歩いた日はやっぱり体調もいいし、
食べるものも美味しい気がするし、
なんとなく心もオープンになるような気がします。






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◆ 震えるこころ

2008年10月12日 | 日日是好日

少し前の号の「日経WOMEN」に、茨木のり子さんのすてきな詩が載っていました。

何やら胸に感じいるものがありました。




 「汲む」


大人になるというのは
すれっからしになることだと
思い込んでいた少女の頃
立居振舞の美しい
発音の正確な
素敵な女のひとと会いました
その人は私の背のびを見すかしたように
なにげない話に言いました

初々しさが大切なの
人に対しても世の中に対しても
人を人とも思わなくなったとき
堕落が始まるのね
(中略)
大人になってもどぎまぎしても
いいんだな
ぎこちない挨拶  醜く赤くなる
失語症 なめらかでないしぐさ
子供の悪態にさえ傷ついてしまう
頼りない生牡蠣のような感受性
それを鍛える必要は少しもなかったのだな
年老いても咲きたての薔薇 柔らかく
外にむかってひらかれるのこそ難しい
あらゆる仕事
すべてのいい仕事の核には

震える弱いアンテナが隠されている
きっと・・・・(後略)





これを読んで、人の心の奥底には、
インナーチャイルドという、小さな子供が住んでいる
という概念を、思い出しました。
インナーチャイルドは、「それでは生きていけない」と笑われるような心、
例えば、よしもとばななさんの小説に見え隠れするような意識。
同時に、直観や必要な情報を与えてくれる心でもあるそうです。
けれど、愛されてない、必要とされてないと感じると
閉じこもってしまうのだそうです。

「外に向かってひらかれるのこそ難しい」のでしょう。

でも、

インナーチャイルドを大切にして、きちんと愛して、育ててあげると、
顕在意識と無意識が一つになって、いろんなことが矛盾なく、
無理なく、上手くゆくようになるのだとか・・・・
充分に生きるということかもしれません。


この詩の解釈は人それぞれだと思いますが、

「すれっからしな私」も、「生牡蠣の私」も、両者とも
これからも大切に慈しんでいきたいなァァー、と
感じた次第です。





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◆ とんぼ玉

2008年10月09日 | ときどき図工



先日、神戸の 「とんぼ玉ミュージアム」 に行ってきました。
体験教室で、とんぼ玉に初チャレンジ。


色ガラス棒をバーナーでどろりと溶かして、くるくる回しながら、
製作していきます。

選べる多色の中から、「アイスブルー」 を選びました。
最近の気分は青系なので。

友達は、秋らしいモーヴ色。


出来上がった一粒のガラス玉をネックレスにすると、
存在感が増して、ちょっと大切なお守りのよう。


うん。やっぱり造形って、たまにはいいですねー。
私は、手先が器用な方ではないので、
まんまるじゃなく、少しいびつ、なところがまたいい。


誰かにあげるために、今度は製作してみたいと思いました。
少しくらい失敗しても OKなほど、親しい人のためにね。





コメント (4)
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◆ むかご×ごはん

2008年10月08日 | 日日是好日


「むかご」というものを頂きました。
初めて触れるものです。

友達のうちの裏林で、たくさん採れるらしいのです。
何か竿のようなものでもって、バラバラと落とすそうです。


「むかごごはんにすれば、美味しいよ!」
さっそく試してみました。






これ、マジ、はまりそうです。
いそいそと、おかわりしてしまいました♪


歯に当たると、ふにゅっ、ほにょっ、とした食感があって、
芋のほこっとした甘みも、微妙に口に広がって、
ごはんとの馴染みもいいみたい。
なんともなんとも美味しいのです。


下処理の必要もなく、洗ってご飯を炊く時に、
ひとつまみのお塩と一緒に入れるだけ。
とってもシンプルなのに、ちょっと家族の目も輝く、秋の味覚。



このような控えめで、地味めなものが提供してくれる面白さ――。
昔はよくわかんなかったけどねぇ・・・
人知れず、「大人贅沢」とでも呼んでみよっかな。






コメント (2)
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