「少子化対策」より早くやるべきは「人口減社会対応」！

　岸田政権は、「異次元の少子化対策」を打ち出そうとしていますが、
少子化の根本的な原因は社会構造の変化であり、高学歴社会ちなったことですから
多少のお金を支給しても出生率が多少上がっても人口が増加に転じるまでの
効果はありません。

　その一方で、「人口減少」は着実に進んでいますが、ついに
「日本人、初めて全都道府県で減少」という事態に直面しました。
地方の人口減対策は都会からの移住（UターンやIターン）ですが、全国津々浦々で
人口減になっているので、都会からの移住誘導では根本的な人口減対策にはなりません。


　人口減の恐ろしさは、少ない住民で自治体を支えなければならないので、
税収減少とインフラ維持の費用が重荷になり、ついにはコミュニティを
支えきれなくなりまし。
人口増加の時代は、税収が増え、インフラ投資が十分にできる薔薇色の時代でした。
これからはどのようにコミュニティを縮小させなければならないという未経験の
時代になります。

戦国時代には「負け戦の殿（しんがり）が一番難しい」といわれていました。
負け戦で撤退する味方の盾となって敵の攻撃を防ぐのですから、危険が大きく
その役割を果たすためには度胸も知恵も必要でした。

　日本も人口減少が本格化して、今までのようには自治体を維持できなくなります。
明るい希望があるわけではない「人口減社会」への撤退をするための「殿（しんがり）」を
務めるだけの器の大きな政治家は今の日本にいるのか？


　夕焼け空の雲の中に半月がクッキリ輝いていました。