今月(2014年11月)12日に、ヨーロッパ宇宙機関 (ESA) の彗星探査機ロゼッタが
チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に着陸機フィラエを着陸させ、世界中で話題になりましたね。
既に日本のはやぶさが小惑星に探査機を着陸させていますが、彗星への探査機着陸はこれが人類初ということで。
ただ、フィラエの着陸時にアンカー(碇)を打ち込めず、バウンドしてしまったため、着陸地点が予定と異なり日陰になってしまい、太陽光発電が難しくなったようです。
フィラエの内臓電池ではもともと64時間しかもたないため、残念ながらフィラエは既に冬眠状態になってしまいました。
冬眠する前に着陸機の姿勢を35度変更して、できるだけ太陽光を受けられるようにしたようですが、それでも1日で1.5時間しか太陽光が当たらないそうです。
彗星は2015年8月13日に近日点を通過する軌道を動いているそうですので、今後もっと太陽光が当たるようになる可能性もあることはあります。
ただ、近日点といっても、地球の軌道より外側にあるようですね。この彗星の近日点は地球より大体1.3倍太陽から遠いらしい。
となると、あまり大きな期待は持たない方がいいのかもしれませんね。
まあ、それでも人類の宇宙開拓史に1ページを付け加えたことは間違いないですし、2004年3月に打ち上げられて以来、長らく(10年以上も)宇宙空間で頑張ってきてくれたロゼッタ君ならびにフィラエさんにとりあえず素直に感謝しておきましょう。
また、既にある程度の観測データは送られてきているそうですし、今後も少しずつ電気が貯まって若干の追加観測はできるかもしれません(土壌サンプル収集等の機器を動かす作業は無理かもしれませんが)。
着陸機を切り離したロゼッタの方はどうするんだろう?
今後も、太陽系のかなたへ飛んでいくのかな?