わが大地のうた♪

NPOグリーンウッド代表理事:辻英之(だいち)が今、南信州泰阜村から発信する炎のメッセージと…日々雑感!

やっぱり今年も

2013年03月10日 | 震災支援:山賊キャンプ招待
3月10日。

福島にいます。

そうえいば、昨年の今日も福島にいました。

福島大学に勤める高校時代の友人に案内されて、福島市にある飯舘村の避難宿舎へ行きました。

そして出会ったのが、飯舘村の長泥区長の鴫原さんでした。

あれから1年。

今日はいわきにいます。


いわきの勿来海岸。

ここでも津波の被害がありました。

今日はとても強い風で、波も高い。

家があったその場所に、そっと手向けられている花に手を合わせました。

▼勿来海岸



▼海が荒れている



▼そうなんだ





このいわきの街には、縁の深い少年がいます。

今日、そのお母さんとお会いしてきました。

現在中2の彼は、部活で忙しく過ごしているとのこと。

震災前、小学校のときに、彼は信州こども山賊キャンプに参加してくれました。

震災直後、電話してもつながらず、お母さんと連絡がとれたのは4月になってから。

すぐにいわきに足を運んで、お母さんと本人とお会いしました。

それから始まった、NPOグリーンウッドと泰阜村の震災支援。

今日は、お母さんと、そしてキャンプにこどもを参加してくれてるもう一人のお母さん、そしてそのこどもたち2人とお会いしたのです。

中2の彼は、「高校生になったらボランティアで泰阜村に行く」とうれしいことを言ってるらしいです。

今日来てくれた小2の男子は「また夏に会おうね!」と行く気満々です(笑)。

今度1年生になる妹さんもすでに行く気でいるらしいです。

▼福島の縁




「必ずおいで」

私は小2の男子の頭を撫でました。

小2の彼は、今年の冬キャンプにも来てくれました。

泰阜村のデイサービスのおばあちゃんたちが編んでくれたマフラーを、いわきで「あったかい」と首に巻いているんだと、お母さんが教えてくれました。

そのお母さんは、冬キャンプのお土産の干し柿がことのほかおいしかったと、笑顔で言ってくれました。

村の人が聞いたら、きっと喜ぶだろうな。



地震で壊れた給食センターが復活し、中学校の給食がようやく4月から始まるそうです。体育館がまだ直っていなくて雨が降ると体育はできないそうです。

地震で落ちた瓦屋根が、順番待ちでまだ直っていない家もあるようです。

放射能との向き合いが言葉として出てくるのかと思いましたが、それだけではなく、実は震度6の余震に襲われたいわきは、地震そのものの被害がまだまだ影響しているのだと、改めて実感しました。


まだまだ知らないことばかり。

私たちはあれもこれもできません。

教育を通して、被災地と向き合っていく。

縁を紡いでいく。

その丁寧な営みから、未来を創っていく。

被災地の今を知るためにも、やっぱり今年もキャンプをやろう。

1年前の3月10日に飯舘村の区長さんとお会いしてから1年。

1年後の今日、また思いました。

今年は浜通りで区切りの日を迎えることになります。


代表 辻だいち

縁結び

2013年03月06日 | 日々雑感
念願の地へ来ました。

出雲大社です。

▼出雲大社正門




17年ぶりかな~。

レンタカーが借りれずに、出雲市駅からのんびりバスで訪れました。

正門前でバスを降りて、その正門から参道を歩いてみると、もう文句なしに圧倒的なパワーを感じます。

▼参道。身震いがした




ちょうど今年が平成の大遷宮とか。

不思議なもので若い女性のグループが本当に多い。

もちろんカップルもいます。

熟年夫婦や、まさに団体観光客の大グループも。

パワースポットっとして紹介されているからでしょうね。

▼拝殿




出雲大社は誰もが知る「縁結び」のご利益があります。

でも、「縁結び」とは、なにも男女の縁だけではありません。

いろんな縁がこの世にはありますよね。

まだ出会えてない縁。

それを結んでほしいという願いがこの出雲大社には集まります。

でも、これまで生きてきたなかで紡がれた縁、そしてあの震災後に紡がれた縁を、さらに豊かに紡いでいけるようお願いするのもまた「縁結び」のご利益。

一歩一歩踏みしめるたびに、この2年間で産まれ、そして紡がれた縁をもう一度振り返り、出雲大社から思わず東を仰ぎました。

ここは、二礼四拍一礼。

支援の積み重ねが織り成す豊かな「縁」

支援が「支縁」に連なっていくように、ゆっくりと四回拍手しながら、しっかりとお詣りしました。

▼拝殿の注連縄




もうすぐ震災2年。

山陰の出雲大社から東日本を想います。

山陰から、被災地を想います。

山陰から、傷つながらも前向きに生きようとする小さく弱い人々を想います。



それにつけても本殿の横の神楽殿の注連縄の大きさはすごい。

その神楽殿をバックにセルフタイマーで写真を撮ろうとする女子4人グループが微笑ましいですね。

▼神楽殿の注連縄





様々な縁を大事にしますが、やっぱり男女の縁も大事にしなければ。

今度は嫁さんと一緒に来ることにします。


代表 辻だいち


しっぽり、どっぷり

2013年03月04日 | 全国のなかまたち
山陰鳥取に行ってきました。

旧鹿野町で、町並み保存や空き家活用などのまちづくりに取り組む「NPO法人いんしゅう鹿野まちづくり協議会」が主催する「まちづくり合宿」。

昨年に引き続き、しつこく参加です。

全国各地で、多分野にまちづくり・地域づくりにかかわる人々が事例発表で集いました。

▼全国各地の人、地域の迸る想いがさく裂する。




私たちNPOグリーンウッドは決して地域づくりを行う団体ではありません。

人づくりの団体です。

でも、拙著「奇跡のむらの物語」をお読みいただいた方はご理解いただけると思いますが、人づくりをすればするほど、地域づくりをも担う人が輩出されるというこなのです。


今回の事例発表の一部は、空中戦のような雲をつかむ事例もありました。

それを否定しようとは思いませんが、ネットを活用しすぎた空中戦は、なかなか小さな地域にはあてはまらいのも事実です。

小さな地域のまちづくりには、正解も近道もありません。

地道で丁寧な足取りこそが、確かな土台を作っていくのです。

そこには実は「遠回りの近道」があります。

そして振り返って歩いてきた道こそが、正解なのです。

まあしかし、とにもかくにも全国の多くの事例を聞き、多くの同志の内発的な情熱に触れ、また私も一歩を踏み出す勇気がわいてきました。

まさに、吹けば飛ぶような小さな取り組み同志、小さな人びとが支え合うからこそ、強くなっていくのです。

その実感を、私も手にしました。

全国の小さな取り組みから、元気をもらって、また泰阜村でがんばれそうです。


今回のしかけ人もまた、「NPO法人いんしゅう鹿野まちづくり協議会」の小林清さん。

見るからに柔和な顔つきのおじさんですが(笑)、その心の芯は強烈なものがあります。

その強烈さが、鹿野のまちの求心力を高めていきます。

このまちづくり合宿は、来年度も鳥取鹿野町で開催されます。

私も駆けつけ、小さな地域同士が「支え合い」の論理で自律していくプロセスに、どっぷりとかかわらせていただきたいと想います。


合宿後、小林さんと鳥取大学の先生と、鳥取駅前の居酒屋でしっぽりと飲みました。

ネットを使った空中戦の効果をかみしめつつ、同じくらいにこうやって顔を突き合わせて、息づかいを感じて、伝える相手の背景をこの五感で感じるからこそのアナログ効果を改めて実感です。


昨年のこの時期、雪だった鳥取は今年は快晴。

定番の鳥取砂丘に行ってきました。

▼大地のパワーを感じる




いや~感動。

晴れてるけど、砂丘のてっぺんまで登ると日本海からの猛烈な風が吹き付け、とてもじっとはしていられない。

でも、風が砂を動かし、次々と砂丘の顔を変えていく圧倒的な自然の力に、寒さを忘れてただただ佇んでしまいました。

定番とはいえ、侮れません。

すごい。

それにつけても山陰は食べ物もお酒もうまい! また来たいと思います~

▼鳥取の酒、オンパレード



▼鹿野名物「花笠弁当」



代表 辻だいち





紹介したい

2013年03月03日 | 日々雑感
土曜日、京都にいました。

第9回京都・環境教育ミーティング。

以下の趣旨で行われています。


東日本大震災・福島原発事故から2年、リオ+20、COP18(気候変動枠組条約締約国会議)を経て、
持続可能な地域社会の実現に向け、エネルギーのあり方や個人の生き方・暮らし方が問い直され、
市民が主体となった様々な動き・変化が生まれています。
市民の「情報ネットワーク」や、「これまでの知恵」と、「これからのセンス」によって、人と自然が共に生きる「しなやかな社会」をつくるために、今私たちに何ができるのか、一緒に考えます。



関西在住で、私たちの活動にたいへん理解をいただいている方(京都森林インストラクター会 大西知芳さん)から参加の案内があり、参加することになりました。

行ってみると驚いたことは、300人を超す人が集まっていること。

しかも、京都だけではなく関西一円はもとより、遠くは北海道からも!

一番遠いところから来てると思っていた私は、ちょっと反省(笑)


さて、今回、私たちが発表するテーマは「奇跡のむらの物語~ 教育で立つ村を紹介したい」です。

大西さんが、京都や関西の人たちにぜひ紹介したいとがんばってくれました。

内容の概要は「国道も信号もコンビにもない南信州の山村で、ヨソモノNPOが挑戦した自然体験教育による村づくり26年。「NPO」「山村」「教育」という「食えない3点セット」を産業にまで成長させた秘訣を語る。」です。

こんな内容で人が来るのかな~と思っていました。

ところが私たちの発表の番になると、あちこちから人がどやどやと集まってきて、教室が一杯に。

なるほど、小さな村が発揮する教育力と、その教育力が及ぼす影響や成果について、興味関心がある人は多いのだな~と想います。

発表は、私がしてもいいのですが、ここは若手スタッフにやってもらいました。

京都で学生時代を過ごしたスタッフ「ばん」です。

たくさん人も集まり、人脈も広がって、彼にとってもよかったことでしょう。

そして、若手スタッフの発表を聞いた参加者の皆さんも。

▼若手スタッフが堂々と発表





小さな村や集落に潜む教育力を侮ってはいけない。

そんなことを改めて感じた1日でした。

そしてその日の最終列車で、鳥取に向かい、これまた小さな町に行くのです~。



ミーティングの会場となった龍谷大学。

初めて来ました。

▼龍谷大学




そういえば保育園・中学・高校の友人がこの大学で教員をしていたけど、今はもういないのかな~???

大学の近辺の風情が、なんとなく落ち着いた感じで、しっくりいきました。


代表 辻だいち


たまらない

2013年03月02日 | 震災支縁=支え合いの縁を紡ぐ
「おお、久しぶりです。みなさん元気ですか?」

電話の向こうの声は、もう半年ぶりだというのに、親近感ある響きの声でした。

相手は福島県鮫川村の少年野球チームの監督さん。

最初に出会った昨年6月ごろは、なんだかお互い様子見だったけれど。

8月に鮫川村の少年野球チームと、わが泰阜村の少年野球チームが、泰阜村で交流試合をしてからは、ほんとに気兼ねなく話ができるようになりました。

今年度、私は泰阜村の少年野球の保護者会長。

福島鮫川村の少年野球との交流はぜがひでも実現したいことでした。

3月末で新しい会長さんと交代です。

先日行われた役員引継ぎ会では、来年も鮫川村の少年野球と交流を続けたいね、という話になりました。

ほんとにうれしいことです。

ただ、鮫川村の少年野球チームがどう考えるかは別です。

ということで、まずは鮫川村の監督さんに聞いてみることにしたのです。


「こちらもぜひまた交流したいと考えています。今年1年の写真をみんなで整理してると、一番多いのは泰阜村さんとの交流の写真。鮫川村のこどもが遠くまで出て行って交流するなんてことはほんとにないので、やっぱりこれは続けたいと、みんな言っています」

言葉にならないうれしさです。

たまらない(笑)


中学生の部活も、お互い少なくなってきたね。

じゃあ、いっそのこと、中学生も一緒に交流しましょうか。

辻さんが鮫川村に来るならみんな集めなきゃ。

いやいやいいですよ、打ち合わせ程度で。

親たちもすごく仲良くなったから、また飲みたいね・・・


電話での監督さんの笑顔が手に取るようにわかります。

支援が「支縁」に質的に変化する瞬間。

今、実感しています。

キャンプや山村留学の交流もいいけど、息子や娘が関わる村の野球のこどもたちと、福島のこどもたちの交流も、もっと進めよう。

東北と信州の野球を通したこどもの交流。

いいね。

これもまた身の丈にあった支え合いです。

よし、今年もやろう!


代表 辻だいち