わが大地のうた♪

NPOグリーンウッド代表理事:辻英之(だいち)が今、南信州泰阜村から発信する炎のメッセージと…日々雑感!

【教育者のはしくれとして、子どもに胸を張れる大人でありたい】

2016年06月27日 | あんじゃねぇ=平和で安心な社会へ
大雨の熊本から、夏の沖縄に来た。

まずは屋我地島にあるハンセン病療養所「愛楽園」を訪ねた。

沖縄に来たら必ず立ち寄る。

要は国策による隔離施設だ。

若い人にはピンと来ないかもしれないね。

ピンと来なくても、ぜひ調べてほしいな。






米寿を迎えた糸数敦子さんとは20年来の知り合いである。

もう沖縄のお母さんのようなものだ。

本当は、6月23日の慰霊の日に来たかったんだけれども、それは叶わず。

人間を人間として扱わない政策と歴史がこの世にあった。

それに向き合わずして、未来を語れるのか。

教育を語れるのか。そんな思いで足を運ぶ。





療養所がある浜の前には長大な橋がかかる。

沖縄のベストドライブコースとして富に有名で、渋滞するほどの車が行き交う。

でも、その橋の袂(たもと)に、ハンセン病の療養所があることを知っている人が、どれだけいるんだろうか。

今、日本は危うい、と本当に想う。







「愛楽園」を後にして、向かったのは世界自然遺産候補の沖縄やんばる。

飛び出し注意の看板が違う。

固有種の存在と生物多様性。

この地に生まれ育った人々と、この地に集まってきた外の人々がチャンプルーになる。

この地に通ってもう、14年ほど経つ。

琉球の自然が産み出す価値と文化、そして自己決定権を発揮しようとせめぎあう人々に学ぶことは多い。















6月20日の琉球新報を手に入れた。

日本の本土と違う、凄まじいまでの怒りの渦。

私が2歳の時に日本に復帰した沖縄。

でも、その後44年、本当に復帰できているのか。

改めて想う。

今、日本は本当に危ういと。









子どもたちや若者を、戦場に行かせるわけにはいかない。

自分たちの事は自分たちで決める権利を、手離すわけにはいかない。

私たちの暮らしが、いつの間にか誰かの手の中に存在してしまうことを許すわけにはいかない。

信州の山奥から、心の底から平和な世界を願う。

教育者のはしくれとして、子どもに胸を張れる大人でありたい。



代表 辻だいち


【「ひと」に焦点をあてた、泰阜村の身の丈の支援が続く】

2016年06月25日 | 震災支縁=支え合いの縁を紡ぐ
熊本県益城町。

被災地に入るのは、4回目だ。

今回は、わが南信州泰阜村の整体師に来ていただいた。

島田地区東無田というところで、整体ボランティア。

被害甚大の集落は、地震の復旧がままならず、大雨被災も追い打ちをかけた。

緊張と恐怖で身体も心も固くなっている人が多い。

全国の自然学校の仲間で運営する災害救援組織「RQ九州」の活動として、「RQ整体」の始まりである。

14名の人に施術できた。

皆さん、「身体があたたかくなった」「軽くなった」と笑顔で帰っていった。












次の日は御船町。

この夏、熊本地震で被災したこどもたちを、信州こども山賊キャンプに招待する。

御船町から招待するこどもたちのご両親を対象に、ボランティア整体。

車中泊を続けてきた人、支援活動を続けてきた人など、地区の人たちにも施術。

被災したこどもたちだけでなく、そのご両親も、こどもを送り出す地域の人たちも、身体も心もあったかくなってほしい。



最終日は南阿蘇村。

「あ~なんか、自分の身体じゃないみたい♪」

大雨の地で、被災したお母さんの笑顔がはじけた。

南阿蘇村の被災児童も、今夏の信州こども山賊キャンプに招待する。

そのこどもたちのお母さんとお父さんを対象に、ボランティア整体。

震災後2か月に蓄積された身体の重さから解放されたのかな。

素敵な笑顔だった。

「ひと」に焦点をあてた、泰阜村の身の丈の支援が続く。



代表 辻だいち

【未来を語らなければならない】 ~さあ、参議院選挙。若者は?私たちは?~

2016年06月21日 | ひとねる=自律のひとづくり
もうね、感動の話ですよ、皆さん。

立教大学に、わが泰阜村の松島村長が、来てくれた。

私が受け持つ2つの科目でゲストスピーク。





今年度から開講した「大学生の学び・社会の学び」では1年生が190名。

村長は、地方自治の話をしてくれた。

小さな自治体の首長だからこそ。

今の日本に欠如している観点から。

学生の心に突き刺さる話だった。

大学1年生は今年から選挙権を持つ。

そんな学生が、村長の話から何を感じたのか。

期待したい。






開講6年目になる「自然と人間の共生」では、2~4年生が300人。

田舎に住む人間としての率直な話をしてくれた。

「田舎に住む者にとっては、自然なんていうのは、共生する相手じゃなく、闘う相手だ」

「自然なんてのは、手間がかかる邪魔な物なんだ」

「でも、その邪魔なものを排除し続けて、いったい何が残るのか」

「高齢者や、傷がい者や、小さな自治体と、その「邪魔なもの」が重なるように思えてならない」

「自然と向き合うことは、つまり手間がかかることと向き合うことだ」

日本が直面する課題に、真っ向から挑戦する話だった。


▼暮らしの学校「だいだらぼっち」の卒業生も聴講に来てくれて、村長も大喜び。





もうね、皆さん、話がとてもうまく、感動しますよ。

本当に、素敵な首長がいる村にいて、シアワセですよ。

そして、こんな村長に、2コマも話してもらって、学生諸君もシアワセですよ。

やっぱり、若者に伝えていかなくてはならない。

やっぱり、若者に未来を語らなくてはならない。

もうすぐ参議院選挙。

さあ、この国はどうなる?

若者は、どう考える?

もちろん、私たちも。


代表 辻だいち



【村長レポート 6月20日 NO.243 】 ~村の高齢者福祉支援策を見ながら~

2016年06月20日 | 泰阜村長からのメッセージ
わが泰阜村の村長が、就任以来毎月毎月、村民に向けて発信する「村長レポート」。2016年6月20日号を紹介したい。
今回は、最後の部分に、村長の言いたいことがまとめられていると想う。


村長レポート 6月20日 NO.243
村の高齢者福祉支援策を見ながら



 今年は、花がきれい、と言ったり書いたりしていますが、天竜川から見る藤の花がしばらくぶりにきれいに咲いた、とく話を天竜ラインの半崎社長から聞きました。確かに、どこでも藤の花が見事でした。そんな話の中で、高齢者の方が「藤の花のきれいな年は、災害がある」と言いますが、飯田下伊那ではしばらく大災害がないだけに、心の中では、そろそろかな、という不安を持っています。梅雨の時期なのか、台風なのか分かりませんが、備えをしなければいけないと思った次第です。
 さて、役所では3月31日で一年度が終わりますが会計処理はすぐできないため、最終精算を5月31日までにやることになっています。27年度分も終わりましたが、その精算の書類をみながら、泰阜村の高齢者福祉では、国、県の支援以外に村単独のお金がたくさん出ていると改めて感じました。泰阜村は、福祉以外の農林業、生活環境整備等にも村単独の補助金があり、いわゆる村単事業の多い村と想っていますが福祉分野もしかりです。特に、高齢化がピークを迎えた昭和60年代からの20年間ぐらいに必要に応じて補助するようになり、それが継続されています。それらの中身と感想を述べます。診療所の窓口負担金です。かつて全国の自治体が競って老人医療費の無料化に取り組んだことがありましたが泰阜村でも無料化の時代がありました。老人医療に関しては、何回か国の制度変更があり、現場も振り回された感はありますが、現在は高齢者本人から診療所の窓口で1回500円。最高月2000円を徴収させてもらいます。その額が平成27年度で約130万円です。決まりでいえばそれでは足りません。足りない分は、村で負担しておりますが、その額は192万円です。つまり、診療所としては、130+192=322万円が本人負担(一部負担金)の収入ですが、うち192万円は村が肩代わりしているということです。高齢者の負担軽減とかかりつけ医として診療所を利用してほしいということで実施しております。介護保険では、要介護認定を受けて、在宅でサービスを受けている皆さんの利用料(サービス額の10%負担が法律)の60%を村が肩代わりしています。この額が26年度で約490万円。サービス量が多くて限度額を超えると上乗せサービスとなります。この分も村で負担しますがそれが1300万円。何とか住み慣れた家で最期を迎えるための支援です。







 以上は、それなりに知られているものです。その他を泰阜村社協に委託して実施していますが、金額が多い順に列挙すれば、配食サービス、お元気デイサービス、介護保険外で独居老人等に対するホームヘルパー派遣、タクシー券補助、介護保険外でのショートステイ受け入れ、外出支援サービス、介護用品(オムツ等指定用品)支援、家族介護者交流事業、その他福祉団体や地域グループの支援、金額は少ないのですが訪問理美容サービス等があります。合計すると村が社協に委託料として支出している金額は、2300万円ほどになります。一部個人負担をいただいいているものもあります。配食サービスでは、必要に応じて一食250円。お元気デイでは、1回500円いたdかいそれは運営費として使われています。昭和60年代から在宅福祉の掛け声のもとで、必要に応じて、自由度の高い泰阜型サービスをやってきたと思っています。確かに、平成12年の回保護保険導入により、全国的にサービスが平準化され、泰阜が特別でなくなりましたが、それでもその時々んい合わせ補助施策も追加、改正してきました。診療所の一部負担金、介護保険の利用料、上乗せ、その他サービス合わせ、また村が直営でやっていると言えるのだろうけれど、心の中に何となくすっきりしないものがあります。

 介護保険以降、世の中でサービスが平準化されたといいましたが、それは法律により介護について一定のサービス事業者として大きくなり、村もほとんどを社協に委託するようになりました。そのため、村も社協もサービスに一定のルールをつくりました。その方が分かりやすいし、何よりそれはいいとか、悪いとかを決めることができるので提供者が楽になります。実は、この楽になったことが大きな問題だと思っています。福祉のサービスは、境目がない仕事です。70歳以上の高齢者が対象、と決めれば69歳11カ月では対象外です。ショートステーは、ベッドがいっぱいでだめです、と断ることもできます。人間が決めたルールに人間自身が縛られていくのです。泰阜村の在宅福祉の歴史は、需要に応じてサービスを提供してきました。必要な人に、必要なサービスを提供するということです。相手は、制度や法律ではなく、サービスを必要とする「人」です。お金や勤務時間やルールは、あとからのことです。これが現場主義の原点だと思っています。最近は、どうもルール先行で、ほんとうの「サービス対象」が見えなくなっているのでは、これが印象です。これは、社協ばかりでなく役場にもいえることです。

 村長がそう思ってできないことがおかしい、となるのですが、その力が私にはないことも事実です。力はないのですが、現場では、十分にルールを熟知し、その上で必要なことはやるという、いい意味での「はみ出し」サービスをやってほしいという願いは持っています。




今後も、小さな村の首長の言葉を紹介していく。

代表 辻だいち






【逃げ場のない大地震は・・・】 ~どうか皆さん、ご支援をお願いします~

2016年06月15日 | 震災支縁=支え合いの縁を紡ぐ
熊本の被災児童を、「信州こども山賊キャンプ」に招待する。

7月下旬から8月中旬まで。

余震を恐れて、夜になると家に入りたがらないこどもたち。

一人でトイレにも行けず、両親にしがみつくこどもたち。

地震後、4回、被災地に入ったが、招待するこどもたちの保護者から聞いた切実な状況だ。

逃げ場のない大地震は、元気そうに見えるこどもたちの心に深い傷を負わせた。

教育を通した支援。

それが、小さな村の身の丈にあった支援だ。

しかし、東日本大震災に比べて、支援金(熊本の被災児童を招待する交通費など)が不足することが予想される。

どうか皆さん、ご支援を心からお願いします。

地元の信濃毎日新聞に紹介された。

ぜひ、支援金募集の情報を拡散ください。




2016年6月9日 信濃毎日新聞

熊本の子 キャンプに招待
続く避難生活…「ゆったり過ごして」
参加費賄う寄付募る


 下伊那郡泰阜村で自然体験や野外活動を手掛けるNPO法人「グリーンウッド自然体験教育センター」は、7~8月に同村で開く「信州こども山賊キャンプ」に、熊本地震で被災したい子どもたちいを初めて招く。熊本県では今も避難生活が続く中、子どもたちに自然の中でゆったりすごいてもらおうと企画。既に19人の参加が決まっており、同法人は「あんじゃね震災支援基金」を設け、参加費を賄うための寄付を募っている。

 「信州こども山賊キャンプ」は毎年夏に開催。今年は7月22日~8月30日に、同村にある左京川キャンプ場で3泊から11泊までの全26コースで実施する。全国から小中学生約千人が参加する予定で、既に定員の9割が埋まっているという。

 2011年の東日本大震災後も、東北地方から子どもたちを招いてきた。今年は、野外教育に取り組む熊本県の仲間が被災したことを知り、熊本、大分県の子どもたちを招待する。同法人事務局長の齋藤新さん(41)は「自然に恐怖を感じてしまった被災地の子どもたちに、素晴らしい側面もあると知ってほしい」と話す。福島から参加していた高校生が今年はボランティアで加わる予定だ。

 今夏は全額補助で19人野子どもたちを招く計画で、基金を設けて7月末まで寄付を募っている。目標金額は150万円で、参加費や航空機代などに充てる。齋藤さんは「九州は遠く、被害に心を痛めても直接行くのはなかなか難しい。思いを寄せていただける方がいれば協力してほしい」と呼びかけている。

 村も取り組みを支援。64万円を本年度一般会計補正予算案に盛り、村議会6月定例会に提出している。問い合わせは、グリーンウッド自然体験教育センター(電話0260-25-2851)へ。






信濃毎日新聞の皆様、ありがとうございました。

そして、支援金のご協力を、どうかお願いしたい。支援金についてはこちらへ →

代表 辻だいち