わが大地のうた♪

NPOグリーンウッド代表理事:辻英之(だいち)が今、南信州泰阜村から発信する炎のメッセージと…日々雑感!

いよいよはじまりました!福島のこどもたちとキャンプ!

2011年07月31日 | 震災支援:山賊キャンプ招待

信州こども山賊キャンプベーッシクコース3組責任者の井野(のってぃ)です。

7/26から、いよいよ福島のこどもたちも参加してのキャンプが始まりました!

他のこどもたちより早くに到着したので、一足先に川で遊びました。


今回は13名のこどもたちが参加してくれました。
早く遊びたくてうずうず♪



見てください、この笑顔!
曇り空の冷たい川の中でも、嬉しさと楽しさで満面の笑みがこぼれます。


水着じゃないことも忘れて、滝に打たれたり、水を掛け合ったり、自然を体いっぱいで感じ、楽しんでいました。

「自然で遊べるってだけで、最高ー!!!」

こどもの素直な気持ちが胸に沁みました。


キャンプ中のごはんづくりの様子。


福島の子も、東京の子も、名古屋の子も、色んな所から来ているこどもたちが、それぞれの過去は関係なく、『賊(期間中安全管理のために分かれるグループのこと)』という枠の中で、同じ賊の仲間として協力して作っています。

期間中は雨も降ったり止んだり。

水道場から、食器をイモテン(イモムシテントと呼ばれるこどもたちの巨大テント)に運ぶ時も雨が降りつづいていました。

放射線量の心配がない南信州にいるにもかかわらず、「放射能が心配...」と屋根から出ようとしない姿に、今回の震災がこどもたちに残したものがどれほど大きいものか痛感させられました。

この写真は、なんと、鹿のあごの骨を発見したところです!


泰阜村に住んでいても、自然の中でこうやって見つけることはなかなかないです。

こどもたちも大喜び!自然ってすごいね!

今回のキャンプで、キャンプ場のある地区の区長さんがキュウリとナスを2回も届けていただきました。
頂いてすぐにこどもたちと丸かじり!新鮮な野菜はとってもおいしかったです。


他にも、村の色んな方からたくさんの支援と気持ちを受けてキャンプを無事終えることができました。

支えてくださった皆様、本当にありがとうございます。

このあと8/12まで福島のこどもたちが次々と来ます。全国から色んなこどもたちが来ます。

こどもたちが泰阜村の自然の中で、仲間と一緒にたくさんの学びと楽しみを経験していってほしいなと思います。

短期事業部主任(B3組責任者) 井野のってぃー

このお米は「支え合い」の味がする

2011年07月31日 | 泰阜村の「あんじゃね(震災)支援学校」
▼多鶴さんがお米を持ってきてくれました

 泰阜村にキャンプ招待したフクシマのこどもにお米を持ってきたのは温田(ぬくた)集落の中島多鶴さんです御歳85歳。

 泰阜村には、国策による満蒙開拓へ1,000人以上の村民を送り出してしまった負の歴史があります。

 長野県は全国でも渡満者が多く、その中でも泰阜村を含む飯田・下伊那地区の割合は突出しています。その多くが、敗戦の混乱の中、大陸で命を落としました。生き残った人も、残留孤児・婦人となって中国でなんとか生き延び、2009年ようやく泰阜村への全員の帰国が終了したのです。

多鶴さんは、14歳のときに中国東北部に渡った。

「生きよう、と思わなければ、生きられませんでしたよ」

 日本軍から見放され、目の前で肉親を殺されたり、逆に肉親に自ら手をかけざるを得ない絶望の逃避行を経て、命からがら帰国してきた壮絶な人生を持ちます。

 帰国後、多鶴さんは人生をかけて帰国者支援に取り組み​、一昨年ようやく全員を帰国させました。

 国策や戦争の犠牲になった弱者のために人生をかけた多鶴さん。14歳のときに満州で国から見離されて逃避行を続けた多鶴さんが、いま、フクシマのこどものためにお米を届けます。

 このお米に多鶴さんの壮絶な人生と、泰阜とアジアにまたがる歴史が流れているんだなあ。

 きっとおいし​いに決まっています。「支えあい」の味がするはずです。

 戦争の本質は、より弱いものが犠牲になる負の連鎖。今回の大震災でもそうならないように、不効率・非合理と切り捨てられてきた小さな山村から発信していきます。

 そしてまた、8月がめぐってきます。平和を希求するこの夏、フクシマのこどもも、全国のこどもも、多鶴さんのお米を食べてほしい。

代表 辻だいち
 

福島のこどもを長期(一年間の山村留学)で受け入れて

2011年07月31日 | 震災支援:山村留学へ長期受け入れ
▼振り返りの1コマです


 事務局長のしんです。

 今日は暮らしの「学校だいだらぼっち」のひとコマです。

 先日、一学期の振り返りがありました。

 その中で、「なんでだいだらぼっちに来たのか?」をそれぞれが話す場面がありました。

 こどもたちは「キャンプが楽しくて、1年間やってみたかった」とか「だいだらぼっちのこどもがカッコよく見えたから」など話していたのですが、福島から来たこども(小6女)は言葉を詰まらせながら
「みんなも知っていると思うけど、外で遊べなくなって暮らせなくなったから…」
と語っていました。

 聞いていたこどもたちも、シーンとして耳を傾けます。

 それ以上言葉は出なかったのですが、こどもたちには現実の重さを肌で感じた様子でした。

 だいだらぼっちに参加した理由はそれぞれ。

 でも何かの縁で集まったこの仲間。きっと意味があるはずです。

 なにはともあれ福島から来たこども(小6女)を含めてこどもたちには存分に泰阜の一年を楽しんでもらいたいです。


事務局長 しん

世界からの支援も集まります

2011年07月29日 | 震災支援:山賊キャンプ招待
 泰阜村という小さな村の教育力を、震災支援に発揮しようと始まったプロジェクト。

 村内だけではなく日本全国からも支援が集まっていますが、海を越えた国々からも気持ちが集まっています。

▼海外からも若い力が集まりました



この若いカップルは、右がアメリカミネソタ州から来た高校生ショーンと、左が台湾から来た研修生ケリーです。

 二人とも、「信州こども山賊キャンプ」の裏方の手伝いに来てくれました。

 ショーンはこどものころから「山賊キャンプ」に参加し、高校生になったのでボランティアとして参加です。

 ケリーは、NICEという団体が実施する国際ワークキャンプの一環で、1ヶ月ほど泰阜村でのボランティア活動を希望したとのことです。

 海を越えて、山また山を乗り越えて、そしてフクシマのこどもを支えてくれました。

 ちなみにほんとのカップルではありません!(笑) 


 韓国からも重い「想い」が届きました。

 NPOグリーンウッドは、北東アジアの国々の有志と協働して、「kids' Asian Union キャンプ」というものを、2001年から実施しています。北東アジア6カ国のこどもたちが一同に会して、キャンプを行うことを通して相互理解を深めるという趣旨です。

 「NPO法人こどもたちのアジア連合」という団体(愛知県名古屋市)が主催です。私もその団体の役員(副代表理事・事務局長)です。

 このキャンプ、昨年は泰阜村を舞台に展開されたのです。

 その泰阜村で開催されるフクシマのこどもを招待した山賊キャンプに、韓国支部の金さんから支援金が届きました。メッセージも添えられていました。


被災したこどもたちが山賊キャンプを通じて希望と元気を手にいれてくれることを祈っています。ソウルより愛を込めて。

NPO法人こどもたちのアジア連合 韓国支部代表・特別理事 金玄勲



 韓国・ソウルは今、豪雨水害で被災しています。そのときにいただいた支援金。いつにも増して重い重い「思い」です。


▼モンゴルからは、こどもたちから絵が届きました


 同じく、NPO法人こどもたちのアジア連合 モンゴル支部代表・特別理事のBatbayar Ulziidelgerからは、モンゴルのこどもたちの絵が届きました。

 たくさんの絵の中からひとつ紹介です。

Wish you happiness. Don't worry,God will save you!

と記してありました。


 災害支援に、市町村境も県境もありません。

 フクシマのこどもの支援は、オール泰阜、オール信州で、と言い続けてきました。

 そしてそれはオールジャパンに発展し、いま、泰阜村には世界からも支援が集まるようになりました。

 泰阜村の豊かな風土が世界に支えられ、その土台でフクシマのこどもが遊びます。

 もしかすると、泰阜村はパワースポットなのかもしれません。

代表 辻だいち





福島の児童が自然満喫(南信州新聞)

2011年07月29日 | 震災支援:山賊キャンプ招待
地元の南信州新聞にも紹介されました。

紙面そのものと、テキスト分を掲載します。まずはご覧ください。


2011年7月28日(木) 南信州新聞


福島の児童が自然満喫

山賊キャンプで受け入れ開始 泰阜村



 泰阜村のNPO法人グリーンウッド自然体験教育センターが主催する「やすおか子ども山賊キャンプ」で、26日から福島県児童の受け入れが始まった。児童らは名古屋や東京などから訪れた他の子どもたちとともに泰阜村の自然を満喫する。

 同キャンプは21日から8月29日までの間、全国から1100人の子どもたちが集まる。グリーンウッドは阪神大震災や新潟県中越地震でも被災児童のキャンプ無料招待を実施しており、今回の東日本大震災でも当初から受入を表明。3泊から7泊までコースによって滞在期間は異なるが、入れ替わりながら4回にわたり計約50人の小中学生が訪れれる。

 受け入れにあたっては村や住民も協力。村が福島県からの送迎費用を負担するほか、地元住民も福島県児童にお土産で持たせる農産物の提供、受け入れ費用に充てる義援金での協力を行う。

 26日には第一陣として福島県の郡山市や二本松市、鮫川村などの小中学生13人が来訪。地元住民を代表し、左京区長で村教育委員長の遠山信義さんと同副区長の竹折厚三さんが出迎え「ここは信号機もなにもない村だが、水と空気と心は豊か。しっかり楽しんで思い出を作って」と歓迎した。

 早速、子どもたちは会場の左京キャンプ場を流れる左京川で川遊び。川の水に「冷たーい」と声をあげたり、シカのの骨を見つけて喜んだりと無邪気にはしゃいだ。

 鮫川村の中学1年青戸悠之介君は「泰阜は鮫川よりも山が高い。キャンプで一緒になる都会の子たちと友だちになりたい」と話す。

 二本松市からきた小学4年の高本千春さんは「二本松市も放射線量が高くて外で遊んじゃだめと言われる。ここはきれいな大自然。たくさん遊びたい」と笑顔を見せた。

 グリーンウッドの辻英之代表理事は「福島の児童だけのキャンプではなく、全国から集まった児童の中での普通のキャンプを楽しんでほしい。キャンプを通じて日本中に友達を作ってもらいたい」と話していた。

 同村では福島児童受け入れにあたり、8月15日まで、児童へお土産として渡す農産物やキャンプ経費に充てる義援金を募っている。窓口は泰阜村役場、村役場支所、グリーンウッドの3ヵ所。問い合わせはグリーンウッド(電話0260-25-2861)へ。



 先日も言いました。震災支援は、産官学「報」で。多様な参画が、質の高い支援を生み出します。

 紙面そのものもご覧ください。南信州新聞社のみなさん、ありがとうございます。

代表 辻だいち





代表 辻だいち