わが大地のうた♪

NPOグリーンウッド代表理事:辻英之(だいち)が今、南信州泰阜村から発信する炎のメッセージと…日々雑感!

自然と人間の共生

2012年05月08日 | 支えあいの指導者育成
5月8日。

私にとって特別な日です。

今年度、私は昨年度に引き続き、立教大学新座キャンパスで「自然と人間の共生」という授業を非常勤で受け持っています。

泰阜村のようなへき地山村に住む人々が営む、自然と共存する暮らし。

その暮らしに潜む教育力を学び、今求められる自然と人間の関係性を考える。

そんな授業です。

拙著「奇跡のむらの物語 ~1000人の子どもが限界集落を救う!~」がテキスト。

今回は「お互い様は身体で学ぶ」というお話。

NPOグリーンウッドが主催する1年間の山村留学:暮らしの学校「だいだらぼっち」のこどもたちが「飼ってるニワトリを絞めるか絞めないか」「米作りに農薬を使うか使わないか」について真剣に話をしているビデオ(テレビ取材)を見せました。

学生さんは、一様に驚きの声をあげていました。

そしてその学びを支える泰阜村の「お互い様の文化」にも。

「サンマよりヨンマ」(拙著を読んでいただいた人にはわかる)の話も学生さんには響いていましたよ。

そんな学生さんが、震災支援の話にも目を輝かせ、耳を立てて聞き入っていました。

津波や原発事故で、自然と向き合う暮らしが失われました。

自然は恵みをもたらす対象から、危険をもたらす対象へと変質してしまいました。

「放射能に比べれば農薬なんて」とつぶやく福島の人びとに、私たちはなんと答えればいいのでしょうか。


私たちNPOグリーンウッドができる身の丈の支援は、教育活動です。

自然の猛威におびえきったこどもたちに、もう一度自然の素晴らしさを伝えたい。

無残にも奪われた集落の底力を、もう一度こどもにたちに伝えたい。

そんな私の想いも、きっと学生さんに伝わったことでしょう。

今年も福島から、こどもたちを信州こども山賊キャンプに招待します。

現在、福島県内のあちこちと、水面下で折衝中です。

学生さんに、福島のこどもたちが参加するキャンプのボランティアをしてほしい。

そんな想いを込めて、授業を行いました。


でも、一番反応があったのは「今日は俺の誕生日だ~」と言った瞬間でした(笑)。

250人を超える学生さんから一斉に拍手をもらい、授業後に全員が各書くコメントペーパーにも「先生おめでとう!」の言葉が躍りました。

いくつになっても、祝福されるのはいいことですね。

学生さんに「ありがとう」と返しました。

私を丈夫に産んでくれた母親に感謝を込めて。


代表 辻だいち