愚ダメ記、真誤付き、思い津記

日記?趣味?妄想?

近頃の引越し

2021-02-26 | 日記

引越し荷物の搬入に立ち会った。引越しの当人が搬入に間に合わず、代理で見届けることになったのだ。荷を積んだ車がやって来て、運転手一人で小さな荷物をすべて運び入れた。重い大物家具の運び入れは、到着地の営業所から応援が来てからだという。しかし、連絡ミスで応援が来ず、待ち兼ねた運転手は再び一人で大物家具の荷下ろしだけ行い、玄関先に置いたままで引き上げた。遅れて応援部隊が来てそれらの家具を運び入れ、荷物搬入自体は無事に終わった。

 ただ、自分が引越した昔とは随分変わったのだと感じる。かつては荷物運搬のプロが2・3名来て、慣れない若者が二人掛かりでやっと担ぐような荷を難なく一人で運び、テキパキと短時間で終わらせていた。現在、おそらく人件費は安くなったのだろうが、プロの仕事を感じさせるのは大抵一人だけ、他はアルバイトの若者という取り合わせのようだ。今日、大物家具を一人で担ぎ下ろした運転手はプロを感じさせる一人。幅75 cm高さ180 cmくらいの冷蔵庫に掛けた紐を両手で持ち、相撲の打っちゃりの要領でのけ反るように一人で担ぎ上げたまま3段の階段を上った。相撲で言えばそのまま押し倒しで敗れるのではと心配したが、頭の上に1m程度も出る重い冷蔵庫を胸に引きつけ、のけ反ったままバランスを保って歩くのは、日頃の鍛錬と経験がなければできるものではない。おそらく過去に同様の荷物を運んだ経験があってのことだろう。

 昔、大学の部室前で男子部員数名が50 ㎏のバーベルを代わる代わるに持ち上げ、スナッチだジャークだと騒いでた時の事。たまたま近くで弁当を食べながら見ていた舗装工事のおじさん(いわゆる土方さん)が、「わしにも上がるかな?」と入って来た。身長160cm くらいの50歳くらいのおじさんは、バーベルを持ち2・3秒その重さを確かめていたが、次の瞬間、肘を全く曲げることなく50Kg のバーベルを頭上に持ち上げてしまった。手が伸びてバーベルを下げた状態から、少しも体に引きつけず一気に、肘も曲げずに頭上まで引き上げたのだ。目撃した部員一同は想像もしなかった出来事に驚愕し、同時に、土方と言われる力仕事のプロの偉大さをまざまざと思い知った。今日の引越しの運転手も、特に体が大きいでもなく普通のおじさんにしか見えなかったのだが、予定外の連絡ミスのせいで思わぬプロの力仕事を見せてくれることになった。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« トップ官僚の情報収集力・洞... | トップ | スターウォーズとアメリカ民... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日記」カテゴリの最新記事