昔の友人が「坂本龍一逝けり花冷えの夜」という句のみをメールで送って来た。そのニュースは知っていたが、別に坂本龍一について語り合ったことも無く、普段はメールも交わさない昔の仲間からの句に、期せずして長文を送り返すことになった。
自分としては坂本龍一がYMOの一員だったことよりも、NHKの音楽番組や東日本大震災被災地の若者たちとの音楽的交流の話題を通じて知り、感銘を受けたことを覚えている。かと言って自分とは音楽的好みは一致しそうになかったが、世界的な音楽家であることは十分以上に認めざるを得ない、失くすには惜しい人物だった。
ニュースで聞いた「戦場のメリークリスマスはもう俺一人になってしまった」という北野武氏のコメントが印象的。考えて見れば、大島渚、デビットボウイに加えて、その後世界的「芸術家」となった坂本龍一と北野武が一つの映画で顔を合わせていたのだから、凄い作品だったことになる。感慨深い言葉だが、「たけし」にはまだ生きていて貰わなければならない。