ちいチャン物語

きまぐれブログ。
絵のない絵本のような、小さい物語です。

ちいチャン物語(130)「寝押し」

2022年06月21日 20時32分50秒 | 日記
ちいチャンは、ひだのたくさんあるスカートを履いていました。
夜、おばあちゃんは、ちいチャンのスカートを畳に置き、ひだを揃えています。
そして、その上に日本手ぬぐいをかけ、ちいチャンの敷布団を敷きました。
今夜は、ちいチャンは、敷布団の下にスカートを敷いて寝ます。
翌朝、布団を上げると、スカートのひだはアイロンをかけた様に、折り目正しく揃っていました。
おばあちゃんは、これを、
「寝押しと言うんだよ。」
と言いました。
ズボンプレッサーがまだ無かった頃、おじいちゃんのズボンも、「寝押し」をされていました。
おじいちゃんやおばあちゃんの布団の下では、寝押しができません。
体重の重い人の布団の下にズボンを敷くと、翌朝、ズボンに畳の網目の跡が付
いてしまいます。
「ちいチャン、布団を貸してね。」
と、おばあちゃんは、ちいチャンの布団でいつも「寝押し」をします。
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