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西東京市・北海道富良野の森林を舞台にした遺伝,育種,生態などに関する研究ノートの一部を紹介します

機内空間

2008-01-07 | 研究ノート
・明日からのD論審査に備えて東京入り。例によって、機内で論文修正作業。誰もいない空間よりも、少しだけざわざわしている、こうした空間の方が不思議と集中できる。さて、いきなり先制パンチをくらった地がき論文だが、修正方針を変更することになった。よくよく考えてみると、今から現地調査をしても、高標高域では風害によって既に上層木が壊滅的になくなっているので、当時の状況は全く再現されない。外挿した3サイトだけでも、現在の毎木データに差し替えようかと思ったのだが、肝心の3サイト中2サイトが問題の高標高なのでこれも難しい。

・審査で指摘されたように、積雪、光条件などのサイトの環境に関する実データを取得することは確かに重要なのだが、更新当時の条件を再現することはやはり難しい(これは執筆当初にも検討していたんだった!)。取得して意味があるのは、気温や積雪などの標高とパラレルで年次変化があまりないようなデータだとすれば、むしろ既存研究の引用でマテメソと考察で触れるのがいいような気がしてきた。第一、詳細な環境データを取り、環境と更新の関係を調べるとすると、もはや別の研究になってしまうわけで、そもそも、今回はかなり記載的な内容だった(はずである)。

・というわけで、審査結果のうち、取り入れられるところとそうでないところを峻別しつつ、文章の中で修正できるところから修正していく。指摘事項をよく検討すると、タイトルが内容と合っていない気がしてきたので、まずはタイトル変更から検討。さらに、種多様度の解析と考察は思い切って削除する方針に変更。考察の順番も”論文の売り”が微妙に変化するのに合わせて、大きく入れ替えてみる。しばらく格闘した後、一応、”出来た!”と思われたので、Iくんに送信。

・年末にHくんから択伐林におけるトドマツ更新動態に関する修正原稿が送られていたので、こちらも一気に修正を加える。前回の修正原稿と査読結果はよく読むと、こちらの不手際もあったようで、まだまだ修行が足りないと実感。今度こそ、かなりいい感じに修正できた、と思えたので、いったん本人と共著者に送信。

・と、そろそろ森林学会の学術講演集の申し込み時期になってきたので、バタバタと作成してみる。こちらはまだまだだが、早めに準備しておかないと慌てることになりそうなんで・・・。新年早々、何やら慌しい。

トドマツ豊作?

2008-01-06 | その他あれこれ
・ここの小学校では、休みのたびに自由研究と工作が宿題に出される。毎回、自由研究のテーマには苦戦させられる。大体、最後までかかって、最終日に、お尻をたたきながら、こちらも付き合う羽目となる。いつも、子供と話し合いながらテーマを決めていたのだが、これだけ続くとネタがなくなって、お互いにどれもこれもピンとこない。

・ええい、それならいっそ当方の趣味の中で、子供が興味を持てそうなテーマということで、4種類の種子を天井から散布して、扇風機で飛ばすという実験をすることに・・・(ヤチダモ種子散布実験の応用とでもいうべきか・・・)。元々のアイデアは、岐阜のTさんに頂いたものだが、扇風機で”上昇気流”なるものを作り出しているわけだ。



・試した種子はオオバボダイジュ、ヤチダモ、オオモミジ、エゾマツの4種類。この順に種子の重さは軽くなる。無風、弱風、強風の3段階で試してみると、無風では樹種による違いがほとんどないが、微風や強風では風に対する”乗り方”が樹種によってかなり異なる。



・種子を落とす、メジャーで測る、記録する、という流れはヤチダモ種子散布実験と同じ(小学生でもできる実験だったんだ、やっぱり・・・)。天井からの散布では、高さが足りないせいか、なかなか飛ばないのだが、スキーのジャンプを思わせる飛び方をする樹種もあって面白い。どうにかこうにか、ポスター(らしきもの)も完成し、ようやく冬休みの宿題が終了。

・雪がたまった公園に遊びに行く。公園にはトドマツが数本植えられている。と、よく見ていると枝先に何かが着いているようだ。改めて枝を採取してみると、なるほど雄花がびっしり。トドマツ豊作の兆しであろうか・・・。

新年早々

2008-01-04 | 研究ノート
・昨晩、たまったメールを開けると、FEMから地がき論文の審査結果が送られてきていた、10月17日投稿なのでかなり早い返答に入る部類だろう。それはよかったのだが、結果は何とUnacceptableであった。昨夜は頭が真っ白になって何も読めなかったのだが、冷静にコメントを読んでみる。1箇所はミスリーディングされてしまったようだが、そのほかはむしろきちんとした指摘である。どちらかというと、よく読んでもらっていると考えた方が良さそうだ。

・解析やデータの取り方自体に対する根本的なコメントが多く、簡単には答えられない。後半には、この知見はリージョナルな森林管理には役立つと思うが、Publicationには、新規データの取得や再解析やなど、抜本的な改訂が必要となっている。これは、本来、メジャー・リビジョンの範疇ではなかろうか、とも思うんだが・・・。

・Iくんと電話会談。これらの指摘を検討せずに他の雑誌に投稿したところで、やはり厳しいかもしれないということで、思い切って再調査を行うことに。やはり現在の成木のデータと環境のデータを追加するしかない。幸い、施業が近くで行われているので、冬季にしてはアクセスが良さそうだ。不幸中の幸いである。いきなり厳しい展開だが、こんなことで負けてたまるか。投稿論文執筆講座をやっちまった手前、この論文を落とすわけにはいかんのである。結局、体力勝負になりそうだが、頑張るしかない、のである。

初売り45

2008-01-02 | その他あれこれ
・ホテル近辺で見つけた45rpmのセレクトショップが2日からバーゲンということで、子供は親戚の家に預けて、妻と二人で京都まで。もはや大阪の雑踏はお腹一杯だということで、連日の京都三昧。セレクトショップは11時開店だが、10時すぎには既に整理券が出ていた。オープン前には既に40-50名の人だかり。初めてまともに初売りに参加したかも・・・。



・普段、結構高めの価格設定だけに、50%オフは大きい。しかも、どこぞのバーゲンとは違って、売れ残った品物が並んでいるわけではないので、買う方も真剣そのものである。当方も慣れない雰囲気に飲み込まれそうになり、ジーンズやアウターのニットなどを一度手にとってしまうが、よくよく考えてみれば一番必要なのはシャツだ、ということで、冷静になってシャツ2枚とTシャツ1枚を購入。終わってみれば30分ほどの狂乱のときであった。しかし、ショッピングはやはり楽しい。



・福岡時代におなじみの「太宰府天満宮」と対になっている「北野天満宮」へ参拝に行く。受験が近いせいか、すごい人である。実は参道が所狭しとならぶ出店でぎゅうぎゅうになっていたからということだったりするんだが・・・。境内は意外に狭いが、やはり梅が多い。学業祈願ということで、学問の神様にいい研究ができますように、と祈願。ついでに投稿中の論文が通りますように、と神頼み。霊験あらかたかと思いきや、これは全く効果がなかったことが後で判明。そう、神頼みしたって、頑張って論文は通らないのである(当たり前か!)。


・四条河原町付近はとんでもない人だかりで、初売り、福袋を抱えた人たちでごった返していた。とある雑貨屋で、面白いものを見つけた。なんでもない落ち葉やどんぐりに値段シールが貼られているのはいいとして問題はその値段。ビニールに入って京都のこ洒落た店先にならぶと、360円とかになってしまうもんなのである。こうした需要があることは知っていたが、いざ目の前にするとそれなりに”いんぱくと”、ありますなあ・・・。




・すっかり新春気分を堪能したところで、京阪電車で帰途に着く。1時間弱で大阪市内の親戚の家に到着。身近なわけだよ、京都が。早いもので明日には、富良野に戻る。どうでもいいけど、大阪京都の滞在で何度たこ焼きを食べたことだろうか・・・。これまた美味しいんだ、どれも。それにしても、今回は本気で遊んだなあ。このリフレッシュを糧にして、今年一年頑張ろう。




さざれ石

2008-01-01 | その他あれこれ
・下鴨神社へ初詣。京都の位置関係を考える上で重要な鴨川のすぐそばにある神社である。上賀茂神社とは少し離れて位置している。鴨川は非常に浅い瀬の川で、その名のとおり、鴨がうろうろとしている。が、もっと目立つのは白っぽい鳥である。この鳥の名は”ゆりかもめ”。鉄道会社の名前にもなっているこの鳥は、はるばるシベリアから渡ってくるとか・・・。ちなみに寝床は琵琶湖らしい。



・下鴨神社の鎮守の森は、”糺の森”として世界遺産に指定されている。大きなケヤキやクスなどがあってなかなかいい雰囲気である。なんといっても、境内の横を小川(?)が流れているのがイイ。



・おごそかな雰囲気のもと境内を進んでいくと、なんと国歌に出てくる”さざれ石”が置いてあってびっくり。そもそもモデルがあったとは知らんかった。神社に入ると平安時代を思わせる雅な風情。建物の平面的な配置がそう感じさせるのだろうか・・・。とかく北海道にいるとこうした歴史的建造物に触れることがないので、何だかとても貴重な体験をしている気になる。もう少し歴史を勉強してきた方が楽しめるであろう。



・おみくじを引く。上の子供は大吉、妻は中吉とここまでは良かったが、当方と下の子供はなんと”平”。平ってなんだよ、平って・・・。書かれていることを読むと、失せものはでない、待ち人は来ない、争いごとは避けた方がいい、などとろくなことが書いていない。一方、格言は、「天才と狂人は紙一重」。意味深のような全く意味不明のような・・・。さすが、前厄である。とりあえず気をつけて過ごさねばならん一年のようで、はてさて・・・。