言葉や記号に比べて、顔を予測する時の方が素早くおこなっていることが明らかになったそうです(財経新聞)。人間には、行動を迅速かつ適切におこなうために、物事を予期する能力が備わっていると言われているそうです。知覚刺激が与えらた際にその刺激を受け取る数秒前からの脳波を調べたものをSPN(刺激先行陰性電位)と呼んでおり、SPNは右半球優位性を持っているが、例外も確認されていたため、詳細な研究が求められいたそうです。今回の研究では、被験者30名に対して、顔・言語・記号という3つの視覚刺激を与え、脳活動やSPNの右半球優位性について調べたそうです。すると、言語や記号と比べて顔が出現する際は情報処理が早く、1秒以上も前から脳活動を開始していることが明らかとなったというもの。また、「めずらしいもの」を見つける注意システムでは右半球優位性があり、顔や言語には相手の「やる気」を操作する機能が備わっていることが分かったそうです。色々なことが分かっていきますね。
国際自然保護連合は、絶滅の恐れがある野生生物を分類したレッドリストの中でニホンウナギを絶滅危惧種に指定する方針を固めたそうです(47 NEWS)。レッドリストに掲載されても捕獲や国際取引の規制には直結しないそうですが、各国政府が規制を検討する際の重要な判断基準となるほか、ワシントン条約で国際取引を規制する際の有力な科学的根拠となるものだそうです。今後、同条約でニホンウナギの国際取引規制を求める声が高まりそうだということです。ニホンウナギは長期的には激減しており、日本でも環境省が既にニホンウナギを絶滅危惧種に指定しているそうです。
悪性度が高く有効な治療薬もない「スキルス胃がん」は特定の遺伝子変異が一因で起きることが明らかにされたそうです(MSN産経ニュース)。スキルス胃がんは、日本で年間約5万人が死亡する胃がんの中で最も悪性度が高いものだそうです。胃の粘膜の下を広がっていくことが多く、早期発見が困難な上、進行が極めて速く、転移しやすいそうです。研究ではスキルス胃がん87症例のがん細胞を遺伝子解析し、22症例で細胞の運動や増殖を制御する遺伝子の変異を確認。変異遺伝子はスキルス胃がんの発生原因として働いており、この機能を阻害すると、がん細胞の増殖が大幅に低下することも確認したそうです。変異遺伝子の働きを抑えることで治療薬の開発につながると期待されるそうです。
乳がんリスクを高めることが知られている遺伝子「BRCA2」の異常が、喫煙者の肺がん発症リスクを2倍近く高めるとした研究論文が、ネイチャー・ジェネティクス(Nature Genetics)で発表されたそうです(AFPBB NEWS)。4件の研究論文をメタ分析した結果、生涯に肺がんを発症する割合は、喫煙者人口全体では13%であるのに対し、BRCA2という遺伝子に特定の異常が存在する喫煙者では全体の約25%に達することが分かったそうです。分析では、肺がん患者1万1348人のDNAを、患者でない1万5861人のDNAと比較。英がん研究所(Institute of Cancer Research、ICR)は声明を発表し、「乳がん、卵巣がんなどのがんリスクを高めることが知られているBRCA2の遺伝子異常と肺がんとの関連性は、肺がんの最も多くみられる亜型の扁平上皮がんの患者で特に強い」と。肺がんリスクについては、別の遺伝子との関連性が以前より指摘されていたそうですが、BRCA2に関してはこれまで知られていなかったそうです。全人口の約2%が保有するこの異常変異だが、肺がんとの遺伝的な関連性については、これまで報告されている中で最も強いそうです。国連世界保健機関(World Health Organization、WHO)の付属機関である国際がん研究機関(International Agency for Research on Cancer、IARC)によると、がん関連死で最も大きな割合を占めているのが肺がんだそうです。2012年には、がんで死亡した人のほぼ5人に1人に相当する159万人が、肺がんで死亡したと推定されているとも。遺伝子の変異ですか・・・・。
重症急性呼吸器症候群(Severe Acute Respiratory Syndrome、SARS)と中東呼吸器症候群(Middle East Respiratory Syndrome、MERS)感染症を引き起こすコロナウイルスに対して効果を持つ可能性のある化合物が特定されたそうです(AFPBB NEWS)。研究では、化合物1万6671種類を調べた。その結果、軽い風邪のような症状を引き起こす、弱い型のコロナウイルスに対して「K22」が効果を持つことを突き止めた。さらに、SARSやMERSなど、より強い株に対しての効果を検証すべく研究を続けているそうです。コロナウイルスは、気道の上部と下部に影響をもたらし、一般的な風邪の約3分の1の原因とされているそうです。2002年に世界的に大流行したSARSは、より強いコロナウイルスの新種の株が原因とされており、コウモリにその起源をたどることができるそうです。一方のMARSウイルスは、2012年に見つかった新しい株で、ラクダが発生源と考えられているそうです。現在点で、SARSとMERSに対する治療法は存在しないそうです。
米国では今年これまでに、はしか患者が288人確認されており、過去20年間で最も多くなっているそうです(AFPBB NEWS)。感染例が増えている背景には、予防接種を受けていない人の増加があるそうです。米疾病対策センター(Centers for Disease Control and Prevention、CDC)の発表によると、1~5月の5か月で報告された症例数としては1994年以来最高で、感染した人のほぼ全員が予防接種を受けていない米国人で、旅行先の外国で感染したそうです。感染した人の多くが、2013年以来はしかが大流行しているフィリピンへ旅行した後に発症しているそうです。感染した人が米国内に持ち帰ったウイルスが予防接種を受けていない人が多いところで広がっているそうです。CDCによると、米国内のはしか患者の90%は予防接種を受けていないか接種状況が不明で、予防接種を受けていない人の85%は「宗教的、哲学的、または個人的理由から」接種を拒否した人たちだとも。世界全体では毎年2000万人がはしかにかかり、うち12万2000人が死亡していると推計されているそうです。
離婚率、家庭内の不和、外食する習慣などは、子どもの肥満率に影響を及ぼすことを示唆する複数の研究結果が報告されたそうです(AFPBB NEWS)。ノルウェーの小学3年生3166人の身長、体重、胴囲を測定し、測定データを両親の婚姻関係と比較対照する調査を行った結果、離婚した両親の子どもは、離婚していない両親の子どもに比べて過体重になる確率が1.54倍高かったというのです。別のノルウェーの研究チームが欧州8か国の子ども7915人を対象に行った調査では、両親と一緒に朝食や夕食を取る子どもは、そうでない子どもより過体重になる確率が低いことが示唆されたそうです。両親と一緒に朝食を取る回数が1週間に5~7回の子どもは、1週間に2~4回以下の子どもに比べて、過体重になる確率が40%低かったそうです。また、両親と一緒に夕食を取る回数が1週間に5~7回の子どもは、回数がそれより少ない子どもに比べて、過体重になる確率が30%低いとも。一方、昼食は傾向が異なり、日常的に両親と一緒に昼食を取っている子どもは、肥満になる確率が20%高いというデータも。また、デンマークの研究チームが行った別の研究では、食事時間前後に家庭内で言い争いが起きることは、2歳から6歳の子どもが好き嫌いをすることとの間に高い関連性があることが示されたそうです。子どもが特定の食べ物を食べたがらないのは、その食べ物を自身の親の口論に関連付けているからだというのです。考えさせられますね。
世界の成人約3分の1、子どもの約4分の1が過体重であるとする報告書「世界疾病負担研究(Global Burden of Disease Study、GBD)」が、ランセット(Lancet)に掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。188か国のデータを分析してまとめられた報告書によると、豊かなライフスタイルと広く関連づけられている過体重の問題は世界中に広がっており、現在、全世界の過体重人口の62%は発展途上国だったそうです。報告書によると、過体重または肥満の人口は、33年前の8億5700万人から21億人に増加。そのうち肥満とされた人口は全世界で6億7100万人に。肥満指数(BMI)で25以上は過体重、30以上は肥満と判断されているそうです。肥満人口が最も多い国は米国で7800万人。2位は中国、3位はインドで、それぞれ4600万人、3000万人だったそうです。4位以降はロシア、ブラジル、メキシコ、エジプト、ドイツ、パキスタン、インドネシア。肥満の人は心臓血管の疾患やがん、糖尿病、変形性関節症、腎臓疾患などにかかりやすいことはよく知られていますね。そのため肥満人口が増えることは医療制度への大きな負担になると報告書は指摘しているそうです。過体重による死者は2010年に全世界で340万人と推計されているとも。肥満または過体重の人口の割合は1980年から2013年までに成人で28%、子どもで50%近く増加。男性では29%から37%に、女性では30%から38%にそれぞれ増えているそうです。また、先進国の子どもの4分の1近くと、発展途上国の子どもの13%が過体重または肥満(1980年にはそれぞれ16%と8%)。1980年以降、肥満増加の流れを止めることができた国は一国もないそうです。考えさせられますね。
先日、国連の世界気象機関(World Meteorological Organization、WMO)が、世界の大気中の二酸化炭素(CO2)濃度が史上最高記録を更新したと発表したそうです(AFPBB NEWS)。WMOによると、北半球での今年4月の平均CO2濃度は史上初めて400ppmを超えたそうです。北半球は南半球よりもCO2濃度が高いとも。北半球のCO2濃度が一時的に400ppmを超えることはこれまでにもあったそうですが、月平均の濃度がこの値を超えたのは初めてとのこと。このままいけば、世界の年間平均CO2濃度も2015年か16年には400ppmを超える見込みだそうです。WMOは400ppmという区切りについて、象徴的であるとともに科学的重要性を持つものと指摘した上で、化石燃料の燃焼が温室効果ガスの増加が続いている原因だというさまざまな証拠を補強するものだと述べているそうです。大気中のCO2濃度はここ10年間、年に平均2ppmの割合で上昇を続けているそうです。
飲酒により世界中で年間330万人が死亡しており、その数は後天性免疫不全症候群(AIDS、エイズ)や結核、暴力による死者を上回っていると、世界保健機関(World Health Organization、WHO)が発表したそうです(AFPBB NEWS)。さらにWHOは、アルコール消費量が増加傾向にあると警告しているそうです。この報告によると、酒気帯び運転や飲酒に起因する暴力・虐待に加え、多数の病気・障害を含めれば、世界の年間死者のうち20人に1人がアルコールが原因で死亡していることになるそうです。これは、アルコールにより、10秒に1人が亡くなっている計算になるとも。WHOの報告によると、飲酒が原因の死者は2012年に約330万人。これは世界全体の死者の5.9%(男性では7.6%、女性で4%)に相当。ちなみにエイズによる死者は2.8%、結核は1.7%、暴力は0.9%だそうです。飲酒は、肝硬変やがんといった健康被害200種類以上にも関係しているとも。過度の飲酒により、結核や、エイズを引き起こすヒト免疫不全ウイルス(HIV)、肺炎といった感染症にもかかりやすくなるそうです。アルコールに起因する死者の直接的な死因で最も多かったのは、心疾患と糖尿病で、全体の約3分の1だったそうです。また車での衝突などアルコール関連の事故は2番目に多く、死因の17.1%を占めていたそうです。