健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

アルツハイマー病を抑制するたんぱく質

2014-06-15 08:30:45 | 研究
先日、「ILEI」と呼ばれるたんぱく質にアルツハイマー病の発症を抑制する効果があることが発見されたそうです(毎日新聞)。アルツハイマー病患者の脳は、たんぱく質「アミロイドベータ(Aβ)」が蓄積し、記憶障害などを引き起こすとされる。このため、Aβが作られる原因となる酵素の働きを阻害する治療法が研究されていたそうです。しかし、この治療法では皮膚がんの発症など重い副作用が出ることが課題だったそうです。そこで、Aβの生成に関係する複数のたんぱく質を調査し、アルツハイマー病の人は健康な人に比べ、脳内のILEIが半減していることを発見したそうです。また、アルツハイマー病になりやすいよう遺伝子操作したマウスの脳内でILEIの量を強制的に増やし、迷路を走らせて実験したところ、記憶障害をほとんど起こさず、正常なマウスと同じ約60%の正答率となることが判明したというもの。副作用も起きなかったそうです。これまで治療薬を開発する際は副作用が最大の壁だったそうです。副作用のない新たな治療薬の開発につながる研究成果だそうです。
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