健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

乳幼児期の麻酔で記憶力低下の可能性

2014-06-22 08:30:30 | 研究
1歳未満の乳幼児が全身麻酔を受けると、その後の幼少期の記憶力が低下する可能性があり、その状態が生涯続く可能性もあるとする研究論文が発表されたそうです(AFPBB NEWS)。6~11歳の子ども56人を1歳未満に麻酔を受けた/受けていないで、各28人の2グループに分け、特定の絵画およびその詳細を記憶する能力について10か月にわたり調査したところ、麻酔を受けた子供は、受けていない子供よりも記憶力が平均28%低く、また絵画の詳細を記憶するテストでは同20%低かったというのです。知能や行動を測定するテストで違いはみられなかったが、麻酔を受けたことのある子供は記憶力が低かったそうです。また、麻酔を1回受けた子供と複数回受けた子供の間に相違はなかったとも。ネズミを使った実験も行い、生後1週間以内に全身麻酔を受けたネズミ33匹が、受けていない個体に比べて長期にわたり匂いの記憶に障害が出ることも確認できたそうです。ちなみに、年長の子供や大人が麻酔を受けた際に、脳に同様の影響があるかについては明らかでないそうです。
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