健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

脳の情報整理機構

2013-07-22 08:30:42 | 研究
脳の外界情報データベースである「外界の内部表現」(内部表象)が新しい計算原理「前駆コード生成→増殖仮説」により階層的に生成されることを提唱、実証したという、従来の定説を覆す論文が発表されたそうです(QLife Pro)。人間は、自分の頭の中に外の世界を写真のようにコピーしているのではなく、「外界の内部表現」と呼ばれる情報データベースをつくって認識しているそうです。眼から入る情報により構成された脳内のデータベースは、脳の領野ごとに階層的に構成されており、高次の領野ほどより複雑な特徴を表象するそうです。物体を視覚的にとらえる様式は、大脳皮質の内部表現の中でも最もよく調べられているそうで、個々のニューロンの活動測定に基づいて、ある脳領野における視覚特徴の神経表象は、その領野でつくられ、支配的な神経表象になるというのが従来の考え方だったそうです。今回の発表では、低次領野でいくつかの神経表象の「前駆コード」が生成され、それが高次領野で「増殖」するという、「前駆コード生成→増殖仮説」を提唱。マカクザル下部側頭葉の隣接した領野であるTE野と36野のそれぞれにおいて、複数のニューロンから同時に活動を記録し、図形間対連合の神経表象を生成する神経回路を明らかにすることで、この仮説を実証したというものです。難しいですね。
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