健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

散歩よりも持久的な運動

2013-07-03 08:30:31 | 研究
血糖を正常にコントロールするためには、適度な運動をする以外にも散歩などの日常身体活動が重要だという指摘があるようです。そのため2型糖尿病患者20人を対象として研究を実施し、24時間血糖コントロールの影響を調べたところ、1日に15分間の散歩を3回行うことよりも1回に45分間持久的な運動をした方が、有効であるということが示されたそうです(QLife Pro)。研究の対象は、2型糖尿病の男性20人。実験プロトコルでは、1日中座って過ごすコントロール日と、毎食後15分間の散歩を行う日、45分間の持久運動を行う日の3日間としたそうです。1週間という間隔を空けながら、この3日間のプロトコルを20人全員が実行。日内血糖変動を見てみると、1日のうちで高血糖だった時間は、コントロール日が6時間51分で、持久運動日は4時間47分と減少したのだが散歩を行った日と比べると変わらなかったそうです。平均血糖値も、持久運動日はコントロール日よりも減少したのだが、散歩を行った日とは変わらなかったそうです。
しかし食後の累積血糖上昇は、持久運動日だけでなく、散歩を行った日も減少したそうです。また食後の累積血漿インスリンも、コントロール日に比べると、散歩を行った日で17%、持久運動日で33%と両方とも減少。毎食後の散歩は食後血糖の改善には有効ですが、日内血糖変動には効果がないというのです。ですが、持久運動は有効。血糖コントロールを改善するためには、ある程度の身体活動が必要なのかもしれないと指摘しています。この研究結果は、筋力トレーニングが糖脂質代謝改善に有効であるという私たちの研究結果(投稿中)をサポートするものです。
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