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健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

抗うつ薬、脳細胞生成に効果

2013-01-11 08:30:49 | 研究
うつ病の薬の成分が、意識などをつかさどる大脳皮質で新たに神経細胞を作る働きを促進することが明らかになったそうです(朝日新聞デジタル)。新しく生まれた細胞には、周りの神経細胞が死ぬのを防ぐ働きもあるそうで、脳卒中などに伴う脳の障害を防ぐ治療法につながる可能性があるそうです。脳の神経細胞は、老化とともに減っていくが、大脳皮質などの一部の細胞は大人になっても新しく生まれることが分かっています。しかし、薬で増やす方法は見つかっていませんでした。海外で使われている代表的なうつ病の薬の成分「フルオキセチン」に着目し、大人のマウスにこの成分を3週間与えて大脳皮質の状態を調べたところ、何も与えないマウスの19倍、新しい神経細胞が増えていたというのです。驚きですね。

iPS細胞から免疫細胞

2013-01-10 08:30:27 | 研究
先日、がん細胞やウイルスに感染した細胞を攻撃する免疫細胞からiPS細胞(人工多能性幹細胞)を作製し、元の免疫細胞を大量に作ったり若返らせたりすることに成功したと発表がありました(YOMIURI ONLINE)。具体的には、悪性黒色腫というがんを攻撃するリンパ球「キラーT細胞」から、iPS細胞を作ったというもの。このiPS細胞からキラーT細胞を大量に作ると、元のT細胞と同様、悪性黒色腫を狙って攻撃することが確認できたそうです。また、エイズ患者のキラーT細胞をiPS細胞にしてから再生したところ、エイズウイルスに感染した細胞を攻撃する能力を保ったまま増殖力が回復するなど、T細胞が若返ったことが確認されたとも。iPS細胞を使った新しい治療法がどんどん開発されていきますね。

軽い肥満の人は標準体重の人より死亡リスクが低い

2013-01-09 08:30:23 | 研究
米国政府機関の研究で、軽い肥満の人の死亡リスクは標準体重の人より低いことがわかったそうです(ウォール・ストリート・ジャーナル日本版)。中程度の肥満の人でも標準体重の人より死亡リスクが高いわけではないそうです。研究は米国疾病予防管理センター(CDC)が行い、研究結果はジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・メディカル・アソシエーション(JAMA)に掲載されたそうです。研究によると、体格指数(BMI)が25から30の人は標準(18.5から25)の人よりも死亡リスクが6%低かったというものです。このグループの人は肥満(1度)とされ、米国人口の30%以上を占めるそうです。BMIは体重(キログラム)を身長(メートル)の2乗で割って算出。身長1メートル83センチの人の場合、体重が81.6キログラムならBMIは24.4で標準。体重が90.7キロならBMIは27.1で肥満(1度)、体重が104.3キロになると、BMIは30(2度)に分類。BMIが35以上の高度に肥満の人の死亡リスクは29%高いそうです。また、初期段階の肥満とされるBMIが30から35の人は標準と比べて死亡リスクが5%低かったが、この数字は統計的に有意とされなかったとも。しかし、BMIでは体のどの部分に脂肪がついているかもわかりません。専門家は脂肪の総量より脂肪のついている場所のほうが重要であると指摘しています。ただし、太っていることは良いことだということではないそうです。なぜなら、軽い肥満の人はその後肥満に移行することが多いからだそうです。

運動で遺伝子の働きが変化

2013-01-08 08:30:14 | 研究
適度な運動による健康維持効果には遺伝子の働きの変化が関わっているということが発表されました(毎信web)。また、糖尿病やがんなどの原因にもなる臓器の炎症を促進する遺伝子の働きが運動後に抑制されることを確認したそうです。生命活動を担う情報が記録されている遺伝子の働きは運動という人の意思で変えられることを実証した形で、「遺伝子イコール運命」といった固定観念をあらためて突き崩す成果ととも考えられます。この研究は、遺伝子の「メチル化」と呼ばれる現象に着目したものだそうです。臓器の炎症は体が有害なストレスや刺激を受けた時に生じると考えられますが、この時に炎症を抑える働きをする遺伝子は多くのメチル基が付いて働きが抑えられ、炎症を促進する遺伝子はメチル基が剥がれて働きが活発化していると考えられています。働きが強くなり過ぎると炎症を起こす原因になるタンパク質「ASC」の遺伝子を調べたところ、インターバル速歩を始める前はメチル化の割合が加齢とともに減り、働きが強まって炎症を起こしやすい状態だったそうです。ですが、速歩を始めて半年後にはメチル化の割合が高くなり、健康な若者のレベルに近づいたというのです。年齢に換算すると25~30年の若返り効果があったと考えられるそうです。炎症を促進する働きがある別の遺伝子でも同様の変化が確認できたそうで、運動による効果が多面的に現れることも判明とのこと。半年後にメチル化の割合に変化が見られた遺伝子は約30個に上るとも。肥満やがん、うつに関係する遺伝子も含まれていることから、今後は個々の遺伝子を一つ一つ調査し、遺伝子の働きの変化がどんな効果をもたらしているのかなどを解き明かしていくとも。

長期宇宙滞在でアルツハイマー病が加速する恐れ

2013-01-07 08:30:46 | 研究
有人火星ミッションなどで宇宙に長期間滞在すると、宇宙線による脳の被ばく量が増えるためアルツハイマー病の進行が速まる可能性があるという論文が発表されたそうです(AFPBBNEWS)。米国航空宇宙局(NASA)の資金提供を受けて行われたこの研究では、マウスをさまざまな量の放射線に曝露させ、物体や場所の記憶能力に与える影響を調べたそうです。すると、放射線を浴びたマウスは記憶能力を試すテストに失敗する確率がはるかに高く、神経の損傷が通常よりも早期に発生することが示唆されたというのです。今回の研究で、火星ミッションでの被ばく量と同等の放射線を浴びると、認知能力に問題が生じたり、アルツハイマー病と関連がある脳の変化が速まったりする可能性があることが示されたとしており、銀河宇宙線は未来の宇宙飛行士にとって大きな脅威になると指摘しているそうです。

遺伝子で若年性認知症の原因病を診断

2013-01-06 08:30:04 | 研究
若年性認知症の原因となる病気の一つで、これまで死後の解剖でしか報告がなかった「軸索腫大を伴う遺伝性びまん性白質脳症」(HDLS)について、遺伝子診断で患者を生前に特定したそうです(信毎web)。確認した患者は5家系6人だそうです。HDLSは世界でも報告例が30前後しかなく、国内では死亡した患者の脳の解剖による報告が数例あるだけだったそうです。診断は、23対あるヒトの染色体のうち、第5染色体にある「コロニー刺激因子1受容体」という遺伝子の変異を調べるそうです。両親のどちらかから変異した遺伝子を受け継げば現れる優性遺伝で、遺伝情報に関わる塩基配列が1カ所置き換わっただけで発症するそうです。厚生労働省研究班の2009年の推計によると、若年性認知症の患者は全国で約3万7800人。原因となる病気は脳血管障害が約40%で、約25%のアルツハイマー病を上回るそうです。これまで血管性認知症と診断されていた若い患者の中に、HDLSが含まれていた可能性が高いそうです。遺伝子診断から病態の解明が進めば、現段階で開発されていない有効な治療法にも道が開ける可能性が一層高まりますね。

不規則な食事と体内時計

2013-01-05 08:30:06 | 研究
年末に報道されたちょっと気ななるニュースの2つ目は、食事と体内時計の関係に関するものです。年末年始は、忘年会や正月休みなどで不規則に飲んだり食べたりしがちですね。ですが、そんなことを続けていると、「時差ぼけ」みたいに体内時計が狂ってしまうかもというのです(朝日新聞デジタル)。といっても、もう体内時計がくるってしまったという人も多いのではないでしょうか。この研究は、米国カリフォルニア大サンフランシスコ校などのチームが米科学アカデミー紀要に発表したものだそうです。多くの動植物が持つ体内時計は、ほぼ24時間周期の生活リズムを作っています。毎日、同じ時間帯におなかがすくのは体内時計いに依存する部分も多い。ところが、本来寝る時間にだけマウスにエサを与えたら、PKCγと呼ばれる遺伝子の働きで体内時計が調整され、寝ているはずの時間に起き出すようになることがわかったというものです。規則正しい食事は、以前から大切であるうと言われていました。今回あらためて科学的データを持って指摘されたということでしょうね。

心臓マッサ-ジだけに集中で高救命率

2013-01-04 08:30:39 | 研究
昨年末、興味深いニュースがいくつかありました。まず1つ目は、突然心臓が止まった人に行う心肺蘇生について、人工呼吸と心臓マッサージを併用するよりも、心臓マッサージだけを行うほうが、救命率が高くなるという分析結果を、日本循環器学会がまとめまたというものです(NHK NEWSWEB)。専門家が作った心肺蘇生のガイドラインでは、胸の真ん中を強く押して、血液の循環を維持する「心臓マッサージ」のほか、可能であれば口から空気を吹き込む「人工呼吸」を行うことが求められています。しかし、人工呼吸をしている間は心臓マッサージができず、血液の循環が止まることから、日本循環器学会は効果を検証するため、平成21年までの5年間に、誰かの前で倒れて心肺蘇生が行われ、さらに電気ショックで心臓の動きを元に戻すAEDが使われたケース、1376例について詳しく分析したそうです。その結果、心肺蘇生で人工呼吸と心臓マッサージが併用されたケースは63%あり、心臓マッサージだけが行われたケースは37%だったそうです。しかし、1か月後に社会復帰できた人の割合は、人工呼吸と心臓マッサージが併用されたケースは33%だったのに対し、心臓マッサージだけが行われたケースは41%で、心臓マッサージだけのほうが救命率が高いことが分かったというのです。つまり、人工呼吸を行わない、心臓マッサージだけの心肺蘇生とAEDの電気ショックという組み合わせが、心停止になった人を救える可能性が高いそうです。

自閉症に対する新たな薬物治療

2013-01-03 08:30:22 | 研究
自閉症は社会的相互交流障害、コミュニケーション障害、反復的・常同的行動を主症状とするもので、その有病率は人口の1%以上とされています。しかし薬物治療は表面的な対症療法で社会適応の困難を克服する効果は乏しいと言われています。また、結節性硬化症は自閉症を高率に合併するとともに、自閉症の基礎疾患の中では最も頻度が高いことが知られています。今回、マウスを対象とした実験で、ラパマイシン(mTOR阻害薬)が自閉症の主症状の社会性相互交流障害を改善することが明らかになったそうです(QLife Pro医療ニュース)。今後、mTOR阻害薬が自閉症の病態を改善する本質的な治療法として応用されることが期待されるそうです。。

女性が清涼飲料を飲むと脳梗塞のリスク

2013-01-02 08:30:23 | 研究
昨年末、気になる研究報告が報道されていました。清涼飲料水を飲む回数が多い女性ほど脳梗塞になる例が多いことが、約18年間に及ぶ国内約4万人の追跡調査データをもとにした分析でわかったというものです(YOMIURI ONLINE)。分析に用いたのは、岩手、秋田、東京、長野、沖縄の5都県で1990年に40~59歳だった男女計3万9786人を対象に、生活習慣を調べた国立がん研究センターのデータだそうです。2008年まで追跡調査し、コーラや果汁飲料など糖分を加えた清涼飲料水(果汁100%ジュースは除く)と循環器病の発症との関連を調べたもの。このうち脳梗塞になったのは1047人(男性670、女性377)。清涼飲料水を飲む回数で「ほとんど飲まない」から「ほぼ毎日飲む」まで4グループに分けたところ、回数の多い女性ほど脳梗塞になる例が増え、「ほぼ毎日飲む」人の発症率は「ほとんど飲まない」人の1・83倍になっていたそうです。一方、男性でこの傾向は見られなかったそうです。男女差についての詳しい理由は不明とのこと。何を意味しているのでしょうか。