約7000年前にスペインに住んでいた狩猟採集民のDNAは、欧州人が従来考えられていたよりはるかに最近まで浅黒い肌をしていたことを示唆しているとの調査報告が発表されたそうです(AFPBB NEWS)。スペインにある深い洞窟系で発掘された「ラブラナ1(La Brana 1)」と呼ばれる古代の男性の骨格の歯から採取した遺伝物質を調べたところ、浅黒い肌に青い瞳という珍しいな組み合わせが明らかになったというものです。ラブラナ1が生きていた、1万年から5000年前の中石器時代の欧州人は、その高い緯度から紫外線レベルが低く、すでに白い肌をしていたと考えられていたそうですが、今回発見されたことは明らかに異なるものだそうです。古代の狩猟採集民は新石器時代に農耕民になり、こうした生活様式の変化で食生活が変わり、ビタミンDの摂取量が減少し、人間の皮膚は太陽光線に当たることで自らビタミンDを作り出すことができるように。浅黒い肌では白い肌より合成する量がかなり少ないため、このことが白い肌に変化するための進化の誘因となったと考えられるようです。