健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

動脈硬化の仕組み

2014-03-02 08:30:22 | 研究
先日、6種類の遺伝子の働きが変化して動脈硬化につながる働きをしているという研究成果が発表されました(朝日新聞DIGITAL)。ヒトの遺伝情報の中には個人ごとに塩基配列が違う部分があり、これが病気のなりやすさの違いに関連していることが徐々に明らかになってきています。今回の研究は、塩基配列の違いだけでなく、特定の分子が遺伝子に過剰に付いたり離れたりすること、つまり遺伝子の修飾により遺伝子の働きが変化する点に注目したものです。亡くなった24人の大動脈の内膜を採取。動脈硬化が起きた部分とそうでない部分の遺伝情報をすべて解析したところ、塩基配列は同じなのに、動脈硬化を起こした部分は6種類の遺伝子に「メチル基」と呼ばれる分子が過剰に付いたり離れたりしており、血栓ができやすくなるなど動脈硬化につながる働きをしていたということが明らかになったそうです。エピジェネティクスですね。遺伝子を持っているからと言って、その遺伝子がどの程度発現するかはこの遺伝子の修飾に依存することが次第に明らかになっています。
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