GREAT LOVE KINGDOM

山を楽しむために生きる。

2009年12月25日 23時53分18秒 | 介護のお仕事
今日の朝の様子。
子供達は『ヤッター!サンタさん来た~!』と大喜び。
良かった。良かった。

今日は朝一で出勤。
月末で退居される方の御家族と今後のことについての話し合い。
午後からは実態調査がありました。

今日の対象者は70歳の男性。(Jさん。)
早○田大学&某国立大学を優秀な成績で卒業した後、一流製薬会社、省庁、不動産業などを経て自営業で成功された立派な方でした。

十数年前に奥様を亡くされた後、家庭菜園を趣味にされていたようです。
御自宅の裏庭にはとても丁寧に管理された菜園がありました。

Jさんは『最近、認知症と診断されてしまってね。いつまで一人で何でも出来ると思っていたけど…人様のお世話にならなくてはいけなくなってしまったんだ。』と非常に冷静に仰られていました。

実態調査ではかなり聴き辛い、答え辛い質問をさせて頂くのですが、Jさんは『大丈夫。自分の病気のことは分かっているから。』と気丈に振舞ってくれました。

依頼人の長女様がJさんの異変に気付いたのは先月。
長女様の娘様の七五三の待ち合わせ場所にJさんは来ることが出来ず、住み慣れた土地で迷い人になってしまったのです。

Jさんのお宅を訪問し、長女様にまっ先に案内されたお部屋には…山積になった、さつま芋とちくわ。そして納豆。

アルツハイマー型認知症の典型的な症状の一つに“同じものを何度も買ってしまう”という例があります。

何度、店に通ったらこんな山が出来るんだろう。

さつま芋の山。
ちくわの山。
納豆の山。

Jさんや御家族はどんな心境でその山を見ているのだろう。

Jさんは『一人で生活出来るのも限界があると感じている。でも、あと2~3年はまだ何とか頑張れると思う。』と仰られました。

長女様は『今まで立派に生きて来た父だけど…ご近所に迷惑をかけたり、道に迷って家に帰れなくなったり…火の不始末で火事でも出してしまったら…。』と不安な表情で仰られました。

実態調査も終わりに差し掛かる頃。
ふとJさんの顔を見ると…目を潤ませながら『大丈夫…まだ、後2~3年は頑張れるから…』と声を震わせておられました。

長女様も沈痛な表情で『お父さん…もう無理なの。もうお世話になるしかないの。』と声を震わせておられました。


人生、楽しいことばかりじゃないね。
嬉しいことも悲しいことも、全て尊いことなんだね。

生きることをもっと噛み締めたいと痛感した一日でした。

ケセラセラ☆
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