一生

人生観と死生観

45年間忘れることなく

2009-11-09 15:22:52 | 哲学
11月9日 晴れ
 「秋深し隣はなにをする人ぞ」は芭蕉の晩秋の句として有名である。晩秋は寂寥を感じさせる季節である。温かいものが欲しくなる季節である。
 45年前の今日、わが家に決して忘れることのできない事件が起こった。1歳の二男Mの予防接種事故である。この日から5ヶ月彼は生死の境をさまよい、やっと生還したときは重度の心身障害者となっていた。そしてそれから35年余、彼は天に帰った。そして9年半の日が流れ、今日の日を迎えている。彼の生と死は私たちにとって重大なことであったばかりでなく、社会にとっても深い意義のあることであった。予防接種法は2度変わった。これに関わる訴訟は原告の勝訴か勝訴に等しい和解をもたらした。日本の制度が進んだのだ。法的な影響は他の分野にも及んだ。
 『夕映えの杜に』という本にこのことが取り上げられ、反響が広がっているようだ。