
ここ1ヶ月もたたない間に、西日本豪雨、酷暑、そして台風と続きました。
この異常気象は日本だけでなく世界規模で起きていると報道されています。
20年以上も前になりましょうか、日本でも温暖化現象が喧伝されていた頃、
ある気象学の先生から、直接お話をお聞きするチャンスがあり、その内容が印象に残っています。
それは、温暖化の原因についてのことです。先生が仰るには、
確かに人類がが発する二酸化炭素の排出など、その影響もあるにはあるだろうが、それだけではなく、
海が温暖化に与える影響とか、大気圏のこととか、さらには太陽そのものとの関係とか、
(当時の学問では)実はまだまだ分らないことだらけなんです、と。
たしかに、あの時点では温暖化、排出規制というテーマは一種のムーブメントになっており、
猫も杓子もと言ったら関係者に失礼でしょうが、学者もマスコミもみんなそんな流れでした。
そんな雰囲気の中、先生は淡々と学者の良心をお述べになっているなと強く感じたことでした。
さてさて温暖化の原因解明が、その後先生の言われた分野でどこまでなされたかは分かりません。
多分分かったとしても宇宙レベルで見れば、まだまだごく一部分のことかもしれません。
人知、人力など到底及ばない宇宙に、地球に、自然そのものに、
「鎮まり給え」と念ずるほかありません。
この書は、一見してバランスがいいな、しみじみ見ると四隅の激しいエネルギーを中心の重心がしっかりして「鎮まっている」、そんな感じを持ちました。