古稀からの手習い 水彩ブログ

人生の第4コーナー、水彩画で楽しみたいと思います

江戸の職人さん(その1)(北斎漫画から)

2021-10-04 06:59:21 | 人物

北斎漫画、今回は江戸の職人さんたちです。
上から竹・傘、畳、桶の職人さんです。

竹と傘の二つの絵は別々に編集されているのを、
傘を作る工程の一部としてこちらで勝手に並べたものです。
北斎と傘について調べていましたら、「北斎○○○」と、
北斎の名を冠した“和傘”専門店(一部洋傘も)があることを知りました。
全国に店舗を展開されているようです。
北斎漫画で傘を扱ったのは数点ありますが、
やはりこの傘の世界にも北斎ブランドがもろに活きているようです。

次の畳職人さん。
畳を作る工程もいろいろな段階があるのでしょうが、
ここは畳表と畳床をくっつける最終段階のようです。
文字通り、太い針を刺し通す意から“畳刺(たたみさし)”と呼ばれる職人さんが
右手を上げて作業するポーズは何とも言えぬ風情があります。
このポーズを見るだけで昔懐かしい藺草(いぐさ)の匂いが蘇ってきます。

最後は桶職人さんです。
北斎の桶を作る職人さんの絵は、
桶の中遠くに富士山が見える「富嶽三十六景 尾州不二見原」が有名ですが、
その原型かもしれないのが今回の桶屋さんの絵です。
桶の大きさは違いますが桶屋さんの作業の様は似ています。
年代的には北斎漫画の方は第三編(1814~1818年)で、
尾州の方は1831年頃の作とされ、漫画の方が先に描かれています。
因みに尾州不二見原は現在の名古屋市中区富士見町周辺とのことですが、
同地から富士山は南アルプスで遮蔽され、実際には見えないとのことです。
(尾州不二見原・・・については下の絵ともどもウィキペディアさまから)




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2 コメント

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Unknown (mori)
2021-10-04 07:16:57
最近は素材が変わりこの様な職人さんはすっかり減ったと思います。自分が小さい頃は傘、籠、桶等は全てこの素材で作られていました。唯一畳だけが変わっていませんが、それも殆どフローリングに変わり随分少なくなったのでしょう。
それぞれが線の太さ、細さ、濃さ、薄さ、形等が見事に描写されていて、一挙に小さかった頃の田舎の生活を思い出させて貰いました。
話は変わりますが、大谷選手、最後に意地のホームランを打ち、大活躍の凄い年でした。
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Unknown (サガミの介)
2021-10-04 09:30:46
昨日、久しぶりに孫が遊びに来ました。
食後に大石内蔵助の話題が出たとき、高校2年の孫娘「それ誰?」、忠臣蔵「知らない」とのこと、びっくりたまげたことでした。
我々世代は何故か皆知っている常識的な物語、歌、言葉、道具、あそびなど今の子供たちは知らないし、教えられていないようです。
この作品シリーズを見せて、日本の伝統、風俗、庶民の姿など学ばせていきたいと思いました。
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