
そういうわけで今日は昨日見たテレビ番組について若干の感想を述べる。
その前にテレビ業界のことがよくわかっていない人のためにこの業界についての私なりの理解を述べて置くと、言うまでもなく民放はスポンサーあっての民放であるから、スポンサーの顔色を窺わずに番組を製作~編成出来るのは、実は日テレ(読売)だけだと言っていいのである。勿論それで全部やって行けるわけではない。(NHKはというと、時の権力に阿った報道が基本だ。)
ただ一般にスポンサーが直接局側に注文を出すことはない。それは緊急の場合だけで、通常は広告代理店を通じてスポンサーはその意向を伝える。この代理店というのがなかなかの曲者なのである。広告主が1を言えば10を伝える。局側がスポンサーに対して1を言えばこれも十倍にして伝える。「拡声器型の専門職」とでも言おうか、「虎の威を借る狐」とでも言おうか、テレビ局の来賓用ソファで日夜ふんぞり返って応対する局員をどやしつけているのが大手広告代理店の人間なのである。私は昔代理店務めの近しい人から直接いろいろな内輪話を聞いたが、あまり自分の人生とは関係ないと感じたのか、口外し難い一部のエピソードを除いてもうすっかり忘れてしまった。
思い出すことと言ったらテレビ局のロゴ入りのライターならいつでも手に入った感じがあり、それを友人に回してやってひどく喜ばれた記憶がある。w
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今日の構成は:
1.たまちゃんTV。
2.太田光の私が総理になったら・・秘書田中。
3.報道ステーション。
4.朝生。
(みやね屋は既に昨日書いたので省略)
となっている。
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1.たまちゃんTVでは釜ヶ崎医療の問題を取り上げていた。センターの上層階が病院になっていて、下の職安は表から入るが、病院へは裏から入るようになっている。診療開始時間前には玄関前から始まって建物全体を包囲するように長蛇の列が出来る。病院内もさながら野戦病院のように終日ごった返しているということである。
番組でも紹介していたように、ここでは保険も現金も持たずに医療が受けられる。診察の結果入院加療が必要となれば堺筋の反対側にある『大阪市立更生相談所』と連絡して直ちに受け入れ病院が検索される。費用は「あるとき払い」「出世払い」というシステムである。こういうシステムが他にあるのかどうか知らないが、私は大阪に来て初めて知った。
日雇い労働者というのは仕事にアブレれば即路頭に迷う人々である。職もなく手持ちの現金がなくなれば炊き出しに並ぶしかなくなる。毎日決まったドヤに宿泊しながら安定して恒常的に働けるのは手に技術のある特別な人たちだけであって、就業者と失業者との間の敷居はそう高くない。
過多とも思われる救急車の出動の問題、『行路(いわゆる行き倒れ)』狙い専門で病院を転々とするいわゆる『病院太郎』の問題、更にはその『行路』扱いされて入院する人たちを食い物にしているのではないかと疑われても仕方ない、受け入れ側からする彼らへの過当な医療施術投薬等、釜ヶ崎医療が抱える問題は多岐に亘りしかも根が深い。
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2.「太田光の私が総理になったら・・秘書田中」は痛快な番組である。私はたまにしか見ていなかったが、これからは忘れないように毎回見たい。
ゲストの中川昭一議員は中国餃子事件に触れて「私は中国当局は真犯人がわかっていると思う」と言った。メディアはすっかりこの問題を忘れ去ってしまったかのようだがこんな無責任な話はない。日中当局は我々の知らないところで勝手に手を打ってしまったのだろうか。
そのまんま東はこの番組にも出ていて、「既に各自治体予算に組み込まれている暫定税率は二、三年かけて段階的に下げろ」などと言っていたから福田首相より更に後退した主張である。
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3.古舘はブレタと思った。「政局だ政争だと言う前に」という前振りで与野党の妥協を提案している。「民主は妥協しろ」と、これが今のメディアの主調音である。
元々武部元幹事長を友達だと公言しているみのもんたや、ポチポチ親衛隊の岩見某が与野党の歩み寄りを声高に主張するのは、それしか自公政権の延命の道はないから当然と言えばあまりにも当然だが、同様のことを古舘が言わなければならない必然などない。野党側は何もあせって急ぎ彼らと妥協する理由がない。混乱を恐れて改革が出来るか。そんなことより、こんな自公政治は一日も早く取り壊してしまうことこそ急がれるのである。
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4.朝生は根本良一町長と佐々木恵美子道議会議員を除いては大した発言は見当たらなかったが、話題がポンポン広範囲に飛び火して行くから、逆にそれで見ている側は自分の盲点とか軽視し過ぎている観点とかをチェック出来るという利点がある。
「道州制」というのはあまり考えたことがない。誰が何のためにやるのか、そこにどういう裏、どういう利権が渦巻いているのかが見えて来ない。行政のスリム化を言うなら霞ヶ関からまず始めるのが常識というものだ。有害無益な外郭団体は当然真っ先に廃棄すべきだ。
で、例えば北海道だが、道州制になっても北海道は北海道だろう。青森県と北海道をくっつけて「北青州」なんてことにはならない。現状はどうだ。かんばしくない。
となれば後は権限委譲とそれに見合った予算配分だけが問題だが、そこに政財官の腐れ連合が関与して行こうという企みがあるのだろうか。
或いは沖縄県が九州と一括りにされたとして、在沖縄の米軍基地の一部でも九州の他の地区が引き受けてくれるのだろうか。何も変らないのではないか。
それにしても次回総選挙で自公が掲げるであろうマニュフェストは全て画餅とならざるを得ない。仮令衆院で現行勢力を維持出来たとしても参院まではひっくり返せないから最高にうまく行っても「現状維持」でしかないのである。となれば彼らに出来ることと言えば、陰に陽にあの手この手で参院の野党勢力を一人、また一人と篭絡して行くしかない。何はなくとも政権交代なのである。
その前にテレビ業界のことがよくわかっていない人のためにこの業界についての私なりの理解を述べて置くと、言うまでもなく民放はスポンサーあっての民放であるから、スポンサーの顔色を窺わずに番組を製作~編成出来るのは、実は日テレ(読売)だけだと言っていいのである。勿論それで全部やって行けるわけではない。(NHKはというと、時の権力に阿った報道が基本だ。)
ただ一般にスポンサーが直接局側に注文を出すことはない。それは緊急の場合だけで、通常は広告代理店を通じてスポンサーはその意向を伝える。この代理店というのがなかなかの曲者なのである。広告主が1を言えば10を伝える。局側がスポンサーに対して1を言えばこれも十倍にして伝える。「拡声器型の専門職」とでも言おうか、「虎の威を借る狐」とでも言おうか、テレビ局の来賓用ソファで日夜ふんぞり返って応対する局員をどやしつけているのが大手広告代理店の人間なのである。私は昔代理店務めの近しい人から直接いろいろな内輪話を聞いたが、あまり自分の人生とは関係ないと感じたのか、口外し難い一部のエピソードを除いてもうすっかり忘れてしまった。
思い出すことと言ったらテレビ局のロゴ入りのライターならいつでも手に入った感じがあり、それを友人に回してやってひどく喜ばれた記憶がある。w
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今日の構成は:
1.たまちゃんTV。
2.太田光の私が総理になったら・・秘書田中。
3.報道ステーション。
4.朝生。
(みやね屋は既に昨日書いたので省略)
となっている。
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1.たまちゃんTVでは釜ヶ崎医療の問題を取り上げていた。センターの上層階が病院になっていて、下の職安は表から入るが、病院へは裏から入るようになっている。診療開始時間前には玄関前から始まって建物全体を包囲するように長蛇の列が出来る。病院内もさながら野戦病院のように終日ごった返しているということである。
番組でも紹介していたように、ここでは保険も現金も持たずに医療が受けられる。診察の結果入院加療が必要となれば堺筋の反対側にある『大阪市立更生相談所』と連絡して直ちに受け入れ病院が検索される。費用は「あるとき払い」「出世払い」というシステムである。こういうシステムが他にあるのかどうか知らないが、私は大阪に来て初めて知った。
日雇い労働者というのは仕事にアブレれば即路頭に迷う人々である。職もなく手持ちの現金がなくなれば炊き出しに並ぶしかなくなる。毎日決まったドヤに宿泊しながら安定して恒常的に働けるのは手に技術のある特別な人たちだけであって、就業者と失業者との間の敷居はそう高くない。
過多とも思われる救急車の出動の問題、『行路(いわゆる行き倒れ)』狙い専門で病院を転々とするいわゆる『病院太郎』の問題、更にはその『行路』扱いされて入院する人たちを食い物にしているのではないかと疑われても仕方ない、受け入れ側からする彼らへの過当な医療施術投薬等、釜ヶ崎医療が抱える問題は多岐に亘りしかも根が深い。
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2.「太田光の私が総理になったら・・秘書田中」は痛快な番組である。私はたまにしか見ていなかったが、これからは忘れないように毎回見たい。
ゲストの中川昭一議員は中国餃子事件に触れて「私は中国当局は真犯人がわかっていると思う」と言った。メディアはすっかりこの問題を忘れ去ってしまったかのようだがこんな無責任な話はない。日中当局は我々の知らないところで勝手に手を打ってしまったのだろうか。
そのまんま東はこの番組にも出ていて、「既に各自治体予算に組み込まれている暫定税率は二、三年かけて段階的に下げろ」などと言っていたから福田首相より更に後退した主張である。
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3.古舘はブレタと思った。「政局だ政争だと言う前に」という前振りで与野党の妥協を提案している。「民主は妥協しろ」と、これが今のメディアの主調音である。
元々武部元幹事長を友達だと公言しているみのもんたや、ポチポチ親衛隊の岩見某が与野党の歩み寄りを声高に主張するのは、それしか自公政権の延命の道はないから当然と言えばあまりにも当然だが、同様のことを古舘が言わなければならない必然などない。野党側は何もあせって急ぎ彼らと妥協する理由がない。混乱を恐れて改革が出来るか。そんなことより、こんな自公政治は一日も早く取り壊してしまうことこそ急がれるのである。
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4.朝生は根本良一町長と佐々木恵美子道議会議員を除いては大した発言は見当たらなかったが、話題がポンポン広範囲に飛び火して行くから、逆にそれで見ている側は自分の盲点とか軽視し過ぎている観点とかをチェック出来るという利点がある。
「道州制」というのはあまり考えたことがない。誰が何のためにやるのか、そこにどういう裏、どういう利権が渦巻いているのかが見えて来ない。行政のスリム化を言うなら霞ヶ関からまず始めるのが常識というものだ。有害無益な外郭団体は当然真っ先に廃棄すべきだ。
で、例えば北海道だが、道州制になっても北海道は北海道だろう。青森県と北海道をくっつけて「北青州」なんてことにはならない。現状はどうだ。かんばしくない。
となれば後は権限委譲とそれに見合った予算配分だけが問題だが、そこに政財官の腐れ連合が関与して行こうという企みがあるのだろうか。
或いは沖縄県が九州と一括りにされたとして、在沖縄の米軍基地の一部でも九州の他の地区が引き受けてくれるのだろうか。何も変らないのではないか。
それにしても次回総選挙で自公が掲げるであろうマニュフェストは全て画餅とならざるを得ない。仮令衆院で現行勢力を維持出来たとしても参院まではひっくり返せないから最高にうまく行っても「現状維持」でしかないのである。となれば彼らに出来ることと言えば、陰に陽にあの手この手で参院の野党勢力を一人、また一人と篭絡して行くしかない。何はなくとも政権交代なのである。