本家ヤースケ伝

年取ってから困ること、考えること、興味を惹かれること・・の総集編だろうか。

「テレビを見るな」とマキコさんは言った。

2008-09-04 18:16:41 | 政治
1.今朝の『朝ズバッ!』の二人のゲストは面白かった。一人目田中マキコさんの弁舌は常にも増して鮮やかで歯切れが良く「街頭演説をやらせたらこの人が日本で一番じゃないか」と私は改めて惚れ直したけれど「まだ自分のステージではない」とご本人は思っておられるようで「国会議員の数が多過ぎる。衆院300参院200でいい。先を見通して今は無所属でいるが今度は黙っていない。総裁選のお祭騒ぎなど全く興味がない。テレビなど見ないでいい。誰がなっても同じだ。総裁選などやらずに直ちに解散総選挙をすべきだ。小沢=民主党は充分に受け皿足り得る」と言っていた。

 マキコ氏は福田総理が誕生したとき「これがこの人の絶頂期であとはころげ落ちて行くだけだ」と予言し、計らずも結果はその通りになった。マキコさんも「政界再編」を見据えている一人で、つまりは自民党の分裂・分解を内心待ち望んでいるのだ。無論小沢さんと協同して、自分で仕掛けるべきときは仕掛ける筈だ。

2.二人目のゲスト=行革推進派の渡辺喜美が「暴露」したことだが、役者=小池百合子は推薦人20名を集めるのに苦慮しているという。役者=「チーズ・森」が「うちからは今回は候補者を出さないんだ」と上げ潮・中川を一喝したのが大きく響いて「政界の渡り鳥・小池」は名目上最大派閥たる町村派に所属していながら誰も推薦人になってくれないという奇妙な状態になって、今「ボール探しに出掛けている(つまり推薦人探しだ)」というそういう筋書きである。

 喜美自身は「あなたが出ればいいのに」とみのもんたに水を向けられると「自分は過激過ぎて20名は集められない」と逃げの一手だったが、ということは自民党の大半は霞ヶ関の方を向いてセイジに携わっていて、行政改革など端からやる気はないということになるのだ。

3.小池は元はテレビ局(TV東京)のニュースキャスターだった。92年日本新党の細川さんに口説かれて政界入りし、どういう経緯だったか(小沢さんの『日本改造論』に惚れ込んだのかな♪)一時期新進党(95年)から自由党へと小沢さんに付いて回り、そのお陰で『自・自・公』連立政権内に潜り込めたわけだが、小沢さんが政権合意の不履行を理由に『自・自・公連立』を割って出ると今度は扇千景らと『保守党』をでっち上げてそのまま政権内に居残りを続け(←いわゆるこれが『自・公・保政権』である)たが、もともと政策も実質も何も持たず、ただ政権内に居続けたいだけで急遽作られた自称『保守党』は早晩解消せざるを得なくなって最後は自民に吸収され(2002年)現『自公政権』に至ったのである。
 『マダム・回転寿司=小池』が郵政造反議員への刺客第一号としてパラシュート投下され、そのまま小林興起を破った(2005年)のは事実だから集票能力は高いが、一方『政界渡り鳥』と呼ばれるように陽の当たる場所ばかりを要領良く転々として来たため他ならぬ自民党内に敵が多いのもまた厳然たる事実である。

3.では、何故森は今回麻生なのだろうか?
 これがよくわからない。密約でもあったのか、はたまた順番か?!

 だって去年は反・麻生で党内を取り纏めた張本人だぜ。笑。
 総裁選で国中大騒ぎしたあの8派連合はいったい何だったんだ?!
 森・小泉の『チーズライン』はなんと言っても策士連合だから、ここへ来て森の推す役者=麻生太郎は只のダミーである可能性まで出て来た。

「町村派を単一候補の応援に絞り込むのは良くない」と森は言うのだがでは自派閥が自由投票になってもいいかと言えばそんなことはないだろう。派閥というものは総理大臣の椅子を勝ちとるためにこそ存在するからである。
 去年「反麻生」で今年「麻生一本」では「なんだこりゃ?!」となってしまうのは明らかだから、「良くない」のではなく派内を「纏め切れなかった」というのが真相ではないか。

 二年続けて二人続けて自派閥から『政権放り出し総理』を輩出し、今回は候補擁立を見送ろうという森にとって、麻生など所詮は他派閥の人間だから総裁になってもなれなくてもどうでもいいのだ。

 もう一つ、何故中川は自分では出ずに小池を推すのか?
 中川は早くも『ポスト麻生』を睨んでいるのだと言う。
 御大・森の目が光っているから出られないというのは表向き、出ても得することはないから出ないのだ。つまり自分では麻生に勝てないと踏んでいる。
 中川はしきりに小泉ポチの出陣を促しているが、森が麻生を推している手前「小泉+小池」連合はまずあり得ない。こういうときに必ず出て来るいかがわしい作家=大下某は「小池は100%出る。事前に準備を重ねて来た彼女にとってこれは千載一遇のチャンスだ」と言っていたが、第一『小池派』も『小池グループ』も存在しないんだから出られるかどうかわからないじゃないか。笑。
 誰の書いたシナリオか知らないが、私にはこれも只の話題作りの『咬ませ犬』に見えて来た。「他派の切り崩し」などを口にするのはこの小池だけだ。(後註:ポチの名代として塩爺が全国行脚に同行するらしい。)

4.石原のぶてるが派閥連合の統一候補として急浮上している。彼は最近弱小派閥・山崎派に入って「これは裏切りだ」と安倍ポンを怒らせたと言われているが、下痢ピーを隠し小沢さんに責任をなすりつけてこそこそ逃げ出した安倍ポンなどナンボのもんじゃい、ということで(確かに安倍ポンにしてみれば「俺は見捨てられた!とほほ」的状態だろうが)今では公平に言って石原の方が遥かに勢いがある。石原には民主党がバリバリの強力目玉候補をぶつけて来る可能性もあってうかうかとしていられないというモロ個人的事情もある。
 というわけで、そうか、これが今回『自民劇場』の主役・本命ではないかと私には見えて来た。w

 ただ実質山崎派+他派閥の連合軍主体でありながらこれではいかにも見栄えが悪く「また派閥か、まだ旧態依然の派閥の論理か」と言われてしまうことは明白だから、本人はこれを否定しああだこうだと若手を走らせてパフォーマンスを繰広げているわけである。行き場のないアホ・チルドレンどもも(これはポチ次第だが)敵の多い小池よりも石原の方が乗り易いのかも知れない。

 無論我々一般国民には(一般自民党員にもないくらいだから!)投票権も何もなく、最初から蚊帳の外に置かれて半月以上テレビばかり見させられ続けるのだ。
 今後10日告示まではまだまだすったもんだの演出が目白押しだろうが、こんな茶番劇は全く愚劣この上なく誰がなったって何も出来ずどうでもいいのだから: ↓

「誰でもお好きなように♪ 早くセンキョさせろ! お前らまとめて楽にさせてやるわい!プイプイ」

 というスタンスでいいわけである。

 翻って「テレビを見るな」と冷静に朝のテレビで劇場型政治に釘を刺したマキコさんは流石に卓見だった。そう、冷徹な目が必要なのである。

============

総裁選 小池百合子“嫌われ者”で大苦戦 ゲンダイネット9/4

「ポスト福田」で、本命・麻生太郎の対抗馬として真っ先に名前が浮上した「小池百合子」だが、本当に20人の推薦人を集められるか微妙だ。TVなどは格好のネタと連日追い回し、本人もすっかりソノ気になっているようだが、国会議員の間での評判はメチャメチャ悪い。小泉チルドレンなどが推すと報じられているが、新人がどれだけ乗るか。まして中堅議員の間では「上にばかり媚を売る小池だけはカンベン」と嫌われ者で通る。出馬しても大苦戦を強いられる。

============

公明党「石原銀行」口利き拡大 ゲンダイネット9/4

 福田首相を辞任に追い込んだのは公明党の影響大とされるが、何を恐れてのことなのか。矢野元委員長が国会に喚問されて、あれこれ“暴露”されるのを恐れたと報じられているが、それだけではない。石原銀行(新銀行東京)をめぐる口利き融資に公明党の都議がかんでいたことを新聞にスッパ抜かれ(←註:朝日だ)、どうしても臨時国会を“封鎖”したかったようだ。石原銀行への口利き疑惑を国会で追及されるのを恐れたようである。

============

これで自民党の総裁選など許されない ゲンダイネット9/4

 福田首相が無責任に政権を投げ出したことに国民はカンカンだ。これだけ批判されたら、さすがに自民党も危機感を抱き、反省しているかと思いきや、とんでもなかった。反省どころか、福田退陣をこれ幸いと、総裁選をド派手に盛り上げて国民の関心を引きつけ、そのまま解散・総選挙になだれ込むつもりだ。国民を心底ナメ切っている自民党は小泉政権以来メチャクチャになっている。ところが大新聞・TVは、政権党と持ち上げ、批判もしなかった。今度もまた麻生太郎を軸に、小池百合子も出る、誰それも出ると大ハシャギで垂れ流しているだけだ。こんな自民党のふざけた総裁選など許されるはずがない。

============



 ↑ それでこれが去年の大阪なんばに於ける自民総裁選立会演説会の麻生演説だが、私が開始直前現場に行って真ん中の植え込みのこの位置に行けたことでわかるように、ポチのとき程人は集まらなかったし、話も期待した程面白いものではなかった。
 前回、前々回がそうであったように、総裁候補者が出る前に今回も次の衆院選挙出馬予定者らがのこのこ出て来て「国政は自民党にお任せ下さい!」などと吹きまくるだろうから、これでもし野党各党が警戒するように臨時国会『冒頭解散』の挙に出るなら、自分たちだけでフライングしてまで選挙の事前運動をしていたに等しい。

============

cf.哀川翔
cf.デコトラの鷲
cf.映画『デコトラの鷲』公式サイト

 ↑ 私の見たのは全5作まであるうちの5番目「火の国熊本篇」で、これはなんと今年作られたばかりの映画なのだった。主人公鷲(しゅう)の父親探し、生みの親対育ての親の相克などがテーマになっているのはいいとして、全体がオムニバスまがいの小話の集積で作られているから、私は劇的高揚などはむしろ抑制されている印象を持った。
 コロッケが娘を捨てた父親役、水前寺清子がその娘を預かり牧場で実の子同然に育てる母親役という具合で、私はなんだか時代を感じさせられてしまった。
 あと今は実業家に転進してしまった長沢 純も変な薬草フリーク役で出ていたが、この人はかつて水戸黄門のうっかり八兵衛役で有名な高橋元太郎らと『スリーファンキーズ』というグループを作って「あの子かな この子かな あれ違うかな かなかな かなかなかなか見つからない 今 どこにいるのかな?」などと歌っていたものである。60年代和製ポップスの代表格だが、ビートルズの日本語版も「オオ プリーズ オオ イェイ イェ お前を抱きしめたい♪」(I wanna hold your hands.)と歌っていたのだ。しかしその彼もすっかり老け込んでしまっていた。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。