本家ヤースケ伝

年取ってから困ること、考えること、興味を惹かれること・・の総集編だろうか。

いわゆる「無謬性」一般について。

2009-03-10 11:41:44 | 社会
1.全国にあまねく張り巡らされた「記者クラブ」(網)なるものは報道の談合組織である。
 クラブに入れて貰えない人間には「知る権利」も「報道の自由」もない。仮に今私が「blogに書きたいから」(!)と報道の腕章を付けてちゃらちゃら記者会見の会場へ行ったとしても入り口で警備員に阻止されるだけである。
 今問題になっている警察官僚出身の漆間官房副長官の「オフレコ発言」とは何かというと、「録画・録音はしない」「記事にはしない」「個人名は出さない」云々を報道各社が事前に情報源に確約した上で「懇談」をしコメントを引き出すというふざけた馴れ合いの「制度」で、言わば「制度化したお茶会」なのである。

「それでは」と、奴らは「オフレコ条件に」ともったいを付けて調子に乗って毎度放言を繰返すわけであるが、「政府高官」とか「政府筋」とかいう隠れ蓑を使えばすべての「問題発言」が「情報源の秘匿」という大義名分の元に洗浄・浄化されることなどあってはならないしあり得ないから、記者クラブ側からのこの「確約」はしばしば裏切られて表に出る。

 一般の会見でも記者クラブは会見後記事にすべき内容の摺り合わせをするのだそうである。「一列横並び」状態を確定しておかないと不安なのである。それで朝日だろうと産経だろうと、大手メディアの新聞記事はみな似たような内容に調整されて紙面になる。
 記者たちはオフレコ懇談の最中、その内容をメモに取ることは許されているそうだが、そのメモの媒体として電子手帳や携帯電話等の電磁記録は含まれるのだろうか。駄目だろう。紙と鉛筆だろう。
 で、懇談後記者たちはここでも各自のメモの摺り合わせをする。今回は20人いたらしい。彼ら全員が「漆間は自民党には捜査の手は及ばないと言った」と言い、官僚を仕切る漆間官房副長官(←元警察庁長官が全ての霞ヶ関官僚を統括しているのだから、この内閣は監視と密告奨励の『警察内閣』だと言っていいのである。)は「そんなことは記憶にない」と言っているわけである。真相ったって、あーた、記者らが密談して口裏を合わせているのか、はたまた耄碌(もうろく)爺さんが突如として老人性健忘症に陥ったのか、そんなことは私にはわからない(笑)が、この白髪頭の爺さんは安倍ポンのお気に入りだったというのだからろくなもんじゃないことだけは確かである。

2.報道は一般に自己批判したことがない。(*)
 これはつまり自らの無謬性を何の根拠もなく首尾一貫して主張しているのと同じことである。
(*)但し例外が全然ないわけではない。オウムの毒ガス事件報道では警察情報を無批判に丸ごと流して被害者を犯人扱いし、それを後日警察と一緒に詫びたし、『ニュース・ステーション』は無害の野菜を汚染されているかの如く報道して風評被害を発生させ後日詫びた。もちろん、後になって詫びて貰っても報道被害が消滅することはない。

3.「一列横並びの報道」がこの国の国民の愚昧化を日夜推進し続けている。これは今に始まったことではなく、昔から「拠らしむべし、知らしむべからず」が統治の大原則なのである。
 で、突出したことは誰も言わない。なにか政治スキャンダルが発生する度にあたかも報道こそが「正義の味方」であるかの如く装い、これまでこの国には『政治不信』など微塵もなかったかのような口ぶりで「国民の政治不信が深まる」などと手垢がついて薄汚れた常套句を連発する報道であるが、フィクサーはそれこそを望んでいるのだということは先日指摘したとおりだ。彼らにとって我々一般大衆はアホであるに越したことは無いのである。我々の政治不信が昨日今日突如噴出したものではないことくらい常識中の常識である。

 ついでに言っておけば『朝三暮四』というのもよく使われる手法である。「定額給付金の後には増税必至」などというのもそのまんまである。

 支配層の意を受けて政治不信を日々煽っているのは他ならぬ報道自身である。報道各社の幹部連中の中には、霞ヶ関官僚も真っ青な悪党がうようよしている。

4.番組視聴率を少し調べた。w

①平日の報道番組ではNHKのニュース・天気予報とテレ朝『報道ステーション』が人気である。
 朝晩のNHK『7時のニュース』を見て夜はテレ朝『報道ステーション』というのがわが国民家庭のモデルケースである。若い単身者は概ねニュースなど見ない。

②日曜は関口宏の『サンデーモーニング』と日テレ『バンキシャ!』のようである。私がよく言及する『サンプロ』や『たかじん』はそれ程ではない。これは放映される時間帯にもよるのかも知れない。

③あとドラマではNHK大河と連続テレビ小説、それに『相棒』『渡鬼』あたりか。
『水戸黄門』も『必殺』も昔ほどの人気はない。

============

2009年3月9日 16時06分
小沢代表「辞める必要ない」 田中真紀子氏 J-castニュース

民主党会派に所属する田中真紀子衆院議員が2009年3月8日、テレビ朝日系の「サンデープロジェクト」に出演し、民主党の小沢一郎代表について「全然辞める必要はない」などと述べた。「小沢代表は民主党代表を辞任すべき」との声が 57%にのぼったという世論調査の結果に対してコメントしたもの。同時に、「冷静に落ち着いて判断できるのは、国民も民主党も試されている」と、党内の団結を訴えた。

============

 批判が報道の姿勢にも及んだためだろう、日曜の「真紀子発言」は各社横並びで殆ど黙殺である。
「みんなで検察情報をばら撒いている最中に余計なことを言って貰っては困るよ」という姿勢が見え見えである。このニュースの文言も変調だ。

============

2009年3月10日 08時38分 共同ニュース
小沢氏元秘書の衆院議員聴取へ 東京地検特捜部、団体で事務担当

 西松建設の巨額献金事件で、小沢一郎民主党代表の元秘書で民主党衆院議員が、資金管理団体「陸山会」で政治資金収支報告書の作成に関与していたことが10日、分かった。東京地検特捜部は、議員から参考人として事情を聴く方針を固めた。小沢代表の公設第1秘書で陸山会の会計責任者大久保隆規容疑者と在籍期間が重なり、西松建設の政治団体を通じた迂回献金について事情を知っている可能性がある。

============


最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
記者クラブは特権階級 (桜野淑子)
2010-02-11 23:46:32
論調の通りですね。
フッ、とした事で記者クラブの人とお話をした折、その尊大な態度、睥睨して居る目付き、愚弄して操る言葉使い、誠に驚愕し、失望落胆を覚えた事が在りました。それでも、情報のほとんどがマスコミ頼みなので、イヤになります。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。