本家ヤースケ伝

年取ってから困ること、考えること、興味を惹かれること・・の総集編だろうか。

風見鶏がポチを批判した。

2005-06-04 07:26:21 | 政治
A級戦犯の分祀か参拝中止を…中曽根元首相が講演 (読売新聞) - goo ニュース

*一度は公人としての靖国参拝を強行したが、中国から抗議を受けるとその後は中止した中曽根元首相の御注進であるからには、それなりの説得力を持っている筈だと私は思うのだが、軽佻浮薄の徒でありながら変なところで頑なに意地を張るあの総理が「はい、そうですか」と首を垂れるとは到底思われない。
 訪米に際して「米軍は解放軍だ」と言ってみたり、国会では北の金主席を「将軍様」と呼んでみたりで、どうもあの人の言行は安っぽくていけないのだが、ただ裏を返せば元々「政治家なんてものは安っぽくていいのだ」というのが我が国民の賢明な判断なのかも知れないのである。

*かつて中曽根さんはその政治手法を《風見鶏》と揶揄された。政界の風向きに敏感なところがあったため、その時々で少しでも有利な潮流に乗ろうと図る日和見主義だと他派からは批判されたのである。
 しかしそれは角・福2大派閥のせめぎ合いが自民党政治の中心だった時代の話だから、他の中小派閥に属する先生方は彼に限らず概ね《風見鶏》だったのではないか。「機を見るに敏」でないと、政治家でも事業家でもなかなか上昇気流には乗れないとしたものだろう。
 民主主義というのはあくまで多数派の執行する政治だから、それが仮に《衆愚政治》を呼び込む道であろうとも、多数派におもねって(?)ちまちまと、ときにあざとく生きて行かない限り少数派の生き延びる手段はない。

*一度だけ、細川さんの日本新党ブームで短期間ではあったが自民党は政権党から離れた。あのときは歯が欠けるようにボロボロと自民党籍を離れて行った人たちも、自民党が社会党を持ち上げて政権党に復帰すると今度は復党のラッシュだった。
 兎がいなくなれば用済みの猟犬は煮られて食べられてしまう。社会党は使命を終えその支持母体だった官公労や国労は各処で悪事を重ねた。歴史的使命を終えるのは社会党の勝手だが、元ピースボートのあの方は公金を詐取することを《ワークシェアリング》だと言い張っていたのですよ。彼女にそういう悪知恵を注入したのが土井さんの秘書だったらしい。(『総理!総理!総理!』と予算委員会で激しくポチを追及していたあの花形議員さんのことです。)

*用済みと言えば、自分を総理にまで引き上げてくれた真紀子さんもそうだった。外務省の言うことを聞かない大臣では困るらしい。う~ん。『加藤の乱』で民主党との連携に肯定的な加藤さんは暴発してくれたし、山拓はスキャンダル、橋本派は『1億円』問題とかあったし、小泉さんも本当に悪運の強い人である。この人には一体どういうエンディングが用意されているのだろうか?


*中曽根総理はアメリカのレーガン大統領とは「ロン」・「ヤス」と呼び合う間柄を演出し、彼の訪日の際には自らの都下の山荘に彼を招いて、御揃いのちゃんちゃんこを着せて囲炉裏を囲んだり、また懸案の《日米経済摩擦》に関して国民に説明すると称して、記者会見の場にホワイトボードを持ち出して講義(?)をするなど、サービス精神が旺盛で面白い、恰幅のいい総理だった。私とは政治的見解が隔たってはいたが・・・。

*一方ブッシュさんの来日時には和牛の霜降りステーキを振舞った小泉さんであるが、ブッシュさんの立場で「成る程日本の牛肉は素晴らしい!」などと絶賛出来る筈もなく、彼からは「テキサスの牛の方が旨い!」と言われなくてもいい発言をわざわざ引き出してしまい、軽く逆襲され1本取られたのである。
 『藪蛇』とはこういうことを言うのであって、何のためのパフォーマンスか知らないが全く思慮を欠いた愚挙であり、こういう安っぽさが彼の真骨頂であると私は思う。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。