本家ヤースケ伝

年取ってから困ること、考えること、興味を惹かれること・・の総集編だろうか。

民主党・小沢新体制をどう見るか。

2006-04-09 13:38:22 | web・メディア
   菅氏は代表代行、鳩山幹事長ら再任…小沢新体制 (読売新聞)

 民主党の小沢代表は8日、菅直人・元代表を代表代行に起用し、鳩山幹事長、渡部恒三国会対策委員長、松本剛明政調会長らを再任する執行部人事を決めた。

 代表選を争った菅氏を党のナンバー2として処遇し、挙党体制を整えると同時に、国会会期中の混乱回避を理由に、前執行部の体制をそのまま引き継いだ。

 新執行部の人事は、11日の党両院議員総会で正式に了承される。

 小沢氏は8日午後、党本部で菅、鳩山両氏と会談して新体制を内定し、3人で記者会見に臨んだ。

 小沢氏は菅氏の起用について、「代表代行として重要な役割を担ってもらいたい」と述べた。鳩山幹事長らの再任については、「国会会期中なので、当面、前の執行部を再任して運営に当たりたい。このままでいいと思えば9月(の代表選)まで行く」と語った。そのうえで、「どんな執行部でも役員でも、挙党一致、党内融和を心がけてやるのは間違いない」と強調した。

 菅氏は記者会見で、「代表が忙しくてできない部分を、私ができる限りお役に立ちたい」と述べ、小沢氏を支える考えを示した。

 鳩山氏は「党を一つにまとめていくためにも(執行部を継続した)判断は正しい。3者で様々な課題に心合わせをすることが大事だ」とし、小沢、菅両氏と3人で週1回程度、意見交換する方針を明らかにした。

 党内では、今回の人事は、小沢代表が9月の代表選での再選をにらみ、党内融和を優先した結果との受け止め方が出ている。小沢氏は9月に再選を果たせば、執行部体制を一新する考えと見られる。[ 2006年4月8日17時18分 ]

============

 以上、引用終わり。

*今回の民主党党首選挙へのTV等メディアの連日の報道ぶりは、他に話題が乏しかったにせよむしろファナティックなまでに異常で、これはメディア総体としてこの五年間の『小泉劇場報道』への『反省』と『せめてもの罪滅ぼし』の意識が働いたのではないかと、私に邪推させるだけの大仰振りだった。
 今度は来たるべき『自民総裁選』もこれにも負けぬ『熱狂報道』をするつもりなのだろうか? この国のメディアも隣国に劣らず(?)ちょっと変だと思う。

 『小沢圧勝』の結果報道に関連して、メディア等各方面からの最初の評価も一応出尽した感があるので私も今日は少し論じてみます。w

============

*先週の結果:
週 ・・・・・・・・・・・・閲覧数 ・・・・アクセスIP数
04/02~04/08 ・・・ 2249 pv ・・・759ip

============

*まず関口宏の『サンデー・モーニング』では小沢新執行部に対する評価が好対照に別れていた。
 浅井慎平さんは一連の報道へ感動絶賛型だったし、大宅映子さんは辛口で「何も変わっていない」というトーンだった。
 私も新執行部の人事は期待外れでつまらないと思った。これはあくまで急場凌ぎの暫定執行部で「『挙党体制』造りを目指しているんですよ」というポーズ乃至はエクスキューズに過ぎないのだろうか。仙石さんとかいう小沢批判派を外しただけで前原体制を部分踏襲しているのだから。

============

*次に『サンデー・プロジェクト』では小沢新党首をゲストに呼んで、田原さんがガチンコで突っ込んでいた。私にはこれがめちゃくちゃ面白かった。個々の質問には格別穿った鋭い突っ込みはないのだが、流れと雰囲気に応じた機敏なやり取りは流石田原さんで、こういう他に比肩出来る存在を持たないジャーナリストは本当に貴重だと私は思う。以下、私のメモに従ってそれを(ランダムに)部分再現してみるのですが、厳密な再現とは行きません。w

==========

*小沢:自分がかつて仕えた田中・金丸・竹下らの政治手法はみな同じという話=竹下はみんなの意見を「はい、そうですか」と聞くだけ聞いて、自分で「この辺かな?」と落しどころを決めた。田中は自分から言葉を(あちこちに)投げ掛け、返って来る言葉で決めた、云々=の中で『足して2で割る手法』は現在には通用しない。

*田原:新執行部の人事には不満である。
 小沢:あくまで、急な話だったから。

 小沢:管と自分では政治家としての資質が違う。
    彼は彼、自分は自分の得意の分野でやる。

 小沢:管とタッグを組んだ民主党は選挙で議席を伸ばしたが「いい線」ではダメ。
    基本政策で曖昧ではダメ。
    日常活動が民主主義の原点である。民主党にはそれがない。自民党を見習うべきだ。
 田原:徹底的に歩け、ということだね。

 田原:小泉は、経世会を壊した小沢さんの真似をしている。
    『派閥の解消』を小沢さんは訴えたが、小泉は『抵抗勢力』『守旧派』というレッテルを反対派に貼り付けた。

 小沢:小泉の政治は現状前提だ。『道路公団改革』というが結局計画した道路は全部作るじゃないか。どこが変わったのか。

 小沢:自分たちが小選挙区制を作ったのに対し、それに大反対していたのが小泉だ。

 田原:でもその小泉が小選挙区制で一番得をしている。
    二人は政治手法や政策が似ているのではないか?
 
 小沢:今回は緊急の代表選挙だった。
 田原:小沢色が出ていない暫定政権か。

 田原:民主党の対案は?
    一枚板は可能か?
    管さんが熱心に主張していたのは『格差拡大』の問題だ。貧富の差、東京と地方、非正規雇用の拡大。
    セイフティネットの必要性。これと自由競争・規制緩和との兼ね合いは?

 小沢:終身雇用・年功序列は必要だ。労組も雇用者側もこれを勘違いしている。
    キャリア官僚、民間で言えば総合職、これは能力主義・自由競争で行くべきだが「俺は出世も大きな仕事も望まない」という人も大勢いる。

 田原:借金の過剰、コストの過剰、・・3つの過剰がある。
    セイフティネットばかり主張すれば社民主義に陥るが、弱肉強食だけでも困る。
 小沢:管理職・リーダー層は能力主義・自由競争でいい。

 田原:小沢さんの持論である『霞ヶ関の改革』には当然官僚からの猛反対がある。    反対するキャリアはクビにするのか?

 小沢:『小泉改革』が行き過ぎたのではない。自由にもルールがある。小泉はそれを破った。

 高野:小沢さんは国家ビジョンがある稀有の政治家だ。
 小泉にはビジョンなどない。ドアを蹴破っただけだ。かつてベストセラーとなった『日本改造計画』の新版を期待する。
 
 田原:なぜそんなまやかしの『小泉改革』が通用したのか。
 小沢:国民が期待を抱いたから5年保った。
 田原:小泉に出来なかった改革が小沢には出来るのか。
 小沢:多数が与えられれば出来る。
    既成社会からの脱却が必要だが、『官僚否定』ではない。
    彼らには国家的見地に立った使命感を持たせる。地方地方のどぶ板をどうするか、などといったことに口を挟むべきではない。地方のことは地方に任せればいい。

 田原:『行政改革』の名の下に省庁の数だけを減らした。人件費は減らない。

 小沢:そんなことは枝葉末節のことだ。
    官僚は国レベルの仕事をすべきだ。
    民主党は労組との関係にしても『55年体制の意識』そのままではダメだ。
    官公労も民間労組も同じ。組織率は20%を切っている・・。

============

*もう随分前のことになりますが、近い将来のことを言えば、日本は小沢一郎の言うような政策で行くことになるだろう、そうするしかないだろう・・と吉本隆明があちこちで述べていました。あのあたりから私も彼を強く(?)意識するようになりました。まあ、社会党を自民党に追いやったのは大失態だったと思うけどね。w

 ま、小沢さんに期待しましょう。
 ただ政党というのは選挙で勝ってナンボですから、善戦ではダメですよ。笑

Itirou Ozawa Websiteはここです。→http://ozawa-ichiro.jp/index.php

ウィキペディア小沢一郎はここです。→http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E6%B2%A2%E4%B8%80%E9%83%8E
 ここには彼の政治遍歴(?)が詳しく書かれています。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
民主党の未来は? (笠 昭一郎)
2006-04-09 14:09:20
民主党に未来はないと思います。近いうちに必ず割れてしまうような気がしてなりません。日本には健全な野党は育たないのでしょうか。まったく、嘆かわしいものですね。



福岡県筑前町議会議員 笠 昭一郎
返信する
お返事。 (goodmiwatya)
2006-04-09 21:11:40
あなたがどういう政治的立場の方か存じ上げませんが、あなたのご意見も一つの見識と思います。

私は割れるのもまた可なり、という考え方ですが・・。w

コメントありがとうございました。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。