冬季オリンピックになったらおなじみのカーリング。
きれいのお姉さんたちの真剣な表情が印象的です。
商売柄、あのカーリングストーンがどんな石なのか気になって調べてみました。
赤.黄.青の取っ手をつけた円盤型の石のお値段は1個10万円はする高価な物なんだそうだ。
1チームが8個を使用し、カーリング競技を行うためには16個必要となり、
なんと1セットで160万円!
約20kg同士がぶつかるのでかなりの強度が求められ、
さらに氷上という低温環境がさらにストーンに影響を与えます。
氷の上で石が水を吸って、水が再び凍ったときに膨張し石が割れてしまうそうだ。
そのため高密度で強度と滑りやすさに優れたスコットランドのアルサクレッグ島特産の花崗岩が使われています。
石の資源保護の観点から採石は20年に一度しか行われない。
近年では2002年に採石されており、バンクーバーオリンピックでもこの石が使われています。
ちなみに、1800年代は60kgの重さがあり、あまりに重くて氷が溶けたり割れたり。
すると湖に沈没してそのまま放棄されたこともあったそうです。
ストーンも使いやすいように進化してきたようです。
で、カーリングがいつから始まったかというと、
1511年の刻印のあるストーンがスコットランドのスターリング地方で発見されています。
北欧の人々が大陸の凍った池や川の氷上で石を投げて遊んだのが始まりのようです。
16世紀のカーリング風景
Winter Landscape with a Bird Trap, by Pietr Bruegel (the elder), circa 1565)
花崗岩は、特に石材としては御影石とも呼ばれます。
石の鳥居や城の石垣や石橋に用いられるほか、道標や三角点・水準点の標石にも用いられてきました。
近代の建造物の例としては国会議事堂の外装が全て国産の花崗岩で出来ています。
そしてもちろん墓石も。
今夕のニュース番組で墓石産地偽装も報じられていました。
花崗岩は地球上ではごくありふれた存在だが、太陽系の地球以外の岩石天体にはほとんど見出されないというのも興味深い。
花崗岩の形成に水の関与が必要で、海の存在する地球でのみ花崗岩が大量に作られてきたものと考えられているそうです。