安倍晋三を喜ばす立憲民主党長妻昭の政府監視機能麻痺の質問時間に関わるダラダラ質問

2017-11-28 12:31:23 | 政治

 衆院予算委員会ではほぼ慣例であった「与党2対野党8」の質問時間が自民党側が「5対5」を要求、駆引きで最初は高めに設定したのだろう、交渉の末、結局「5対9」となったことに民進党の長妻昭は質問時間が短くなった分、質問内容を切れ味鋭くするといった考えも努力する意欲もさらさらなく、2017年11月27日衆院予算委で安倍晋三に元に戻すよう求める往生際の悪さを曝け出した。

 往生際が悪いから、質問時間が長かったかつて慣例で染み付いたダラダラ質問から脱し切れずに自分では気づかないままに同じ状態をを繰返すことになったのだろう。

 長妻昭「今で8年間、慣例があった野党と与党の質問時間の分布。であれば、この2日間の質疑時間は野党のトップバッターは今までお昼前に始まっていたところですが、与党の質問時間が2倍近くになった。

 これ、総理が直接萩生田幹事長代行ですか、指示されたと聞いております。けども、その質問時間を短くするという狙いというのはどこにあるんでございますか」

 安倍晋三「私が国会の質問時間について指示をするわけもなく、指示はしておりません。また萩生田議員のですね、インタビューに応じて指示を受けていないと明言をされたと承知しております」

 長妻昭「これは重要な問題だと思います。国会の監視機能、この問題でございまして、そして総理、不思議なんですね、各新聞がですね、じゃあ、誤報しまくっているのかということなんですか。

 例えば総理が熟読なさっている読売新聞、これが11月12日に『首相は野党に手厚い質問時間配分を見直すべきだと発言している』と報道していますし、日経新聞は見出しで、『与党の質疑時間、首相が拡大指示 萩生田氏に』と。

 中身も先程の通り(自身が説明した通り)でございますし、で、総理は萩生田氏に報道によると、これだけ民意を頂いたのは我々自民党であると括弧で書いて、発言内容も国民が注視しているので、機会をきちんと確保していこうと指示をされたと。

 総理、これ報道というのは間違いということでしょうか」

 安倍晋三「(小さく笑いながら)私から確固と(長妻が「括弧で書いて」と言った「括弧」に引っ掛けて)申し上げます。先ず私は指示をしておりません。私は指示をしていない。

 その場合、二人しかいないんですから、私と萩生田さんしかいないんですから、先ず一方の当事者である私が指示をしていないとハッキリと申し上げておきたいと思います。

 で、それを萩生田さんが何と発言しているかということでございます。萩生田光一さんは幹事長代行ですね、先般NHKの日曜討論(11月19日)でこう発言をしております。

 先ず、『総理からですね、国会の運営について指示があったというのは全くの誤報です。国会のことは国会にお任せしたいという前置きをした上で、私の説明に対して一定の理解を示したということを私は保留(?)したまま、あー、あー、ですね、ですから、NHKのニュースはこのことは放映されておりません』

 こう述べているわけでございます。つまり萩生田氏が私に説明して、私が聞いていたということでございます」

 長妻昭「これ程ですね、日本の大新聞が全部揃って誤報するのかと。しかもですね、これ不思議なのが、これも報道ですけれども、参議院の吉田幹事長という方が11月7日の自民党役員連絡会でですね、総理がこう言っていると言わない方がいいと萩生田氏に苦言を言ったと。

 こういう報道もあって、そしてその後でですね、時間配分は国会で決めること、総理が独断専行しているように見られると述べたというふうにあるわけで、まあ、総理は否定をされていますし、萩生田氏もですね、まあ、今の話ですと、否定をされておりますから、まあ、これ以上は言いませんけども、私はですね、そういうニュアンスが総理から相当あった、のではないかというふうに私は感じているんです。

 で、総理ですね、是非言っていないと言うんであれば、自民党の国体委員長の方にですね、より時間配分は従来どおりでいいんじゃないかと、そういうことをですね、是非、次回からそうしようとちょっと言っていただきませんか」

 安倍晋三「今、長妻さんがですね、私と萩生田さんの遣り取りを見てきているわけではないんですから、ただ推測でモノを言っておられるわけですが、そう言った、言わなかったとしか言わなかったんですが、私は明確に言っていないと言うことを申し上げ、そして萩生田さんも、そう申し上げているわけですから、それをそれ以上ですね、いわば申し上げて、長妻議員が思い込みで言われても、建設的な議論ではないと、こう思われるわけでありますし、そもそも最初申し上げたように国会の質問に関しては私は指示する立場にはないわけですから、当然、どうこうすること自体、まさに前提を覆すことであって、あってはならないと言っていることを長妻議員が言っているわけですから、あってはならないことを私はやってはならないだろうと、こう思っている次第であります。

 まさにそれは国会でお決めになることであって、もう既に両党がご議論されて5対9ですか、5対9になって今議論しているんですから、そいう中で長妻さん、建設的な議論をしようではありませんか」

 長妻昭「議長、思い込みと言ってもですね、じゃあ、政治部の記者が思い込んで、これ吉田参議院議長も思い込んだということでしょうかね。 
 
 これ総理ですね、この8年間続いてきたこの国会のですね、野党に質問時間を重視するという予算委員会、これはですね、自民党が野党のときに強力に要請があって、そして与党の民主党が渋々受け入れたことから始まってるんですよ。

 総理、本当にこれですね、監視機能の問題なんですね。国会は勿論、政府の監視だけではないんです、役割は。我々は監視機能も大きな役割の一つだと思っていまして、まさかですね、監視を受ける政府のトップがその監視を緩めてくれと言われかねないような時間短縮の発言したとは思いたくはないんですが、ここまでマスコミが報道して、参議院の自民党幹事長まで注意をすると言うようなことでございますから、総理、じゃあ、最後一言ですね、時間配分については、まあ、従来どおりに戻そうと、そういうふうに一言だけ申し上げてください。お願いします。それで終わりにします」

 安倍晋三「あの、吉田幹事長がですね、ただ新聞報道にて萩生田さんにですね、まあ、そういう報道があるから、気をつけた方がいいと話をして、萩生田さん、そもそも指示を受けていないと吉田さんにも述べていたと私も承知しております。

 それをですね、政党間で協議をした結果がまさにこの配分だろうと。その中で私は総理大臣として出席をしております。我々、私もそうですが、内閣のそれぞれの各位がですね、筋を持って頂くことによって責任を果たされて頂きたい」

 長妻昭「是非ですね、予算委員会を含めて国会の監視機能ということについてのですね、是非、監視を受ける側でありましょうけれども、総理からそういう指示があったら遺憾でもありますし、指示がないんであればですね、元に戻すそうというようなこともですね、是非、サジェスチョンを自民党の国会議員にして頂きたいと、まあ、いうように思いますし、次回から元に戻して頂きたい。

 強くお願いします」

 長妻昭は安倍晋三が腰巾着の萩生田光一に従来の質問時間を短くするように指示したとする報道を否定した時点で、方向転換を図るべきだった。本人が指示していないと否定している以上、その否定を否定できる確かな論拠を持たない限り、堂々巡りとなる。

 だが、当初狙っていた質問の方向性なのだろう、そのことに拘って、堂々巡りするだけの時間のムダな浪費で終わることになった。

 もし事実安倍晋三の指示であったなら、尚且つ質問時間の配分は国会で決めるルールとなっているなら、「自民党の国体委員長の方にですね、より時間配分は従来どおりでいいんじゃないかと、そういうことをですね、是非、次回からそうしようとちょっと言っていただきませんか」などといった要請は、例え自民党総裁としての安倍晋三に対する要請であったとしても、受け入れられずはずはないことは前以って承知していなければならないことで、承知をしていれば、このようなムダな質問をしないし、ムダな時間とすることもない。

 しかも往生際が悪いというか、諦めが悪いというか、実際には機転が利かないだけの話なのだろう、最後の最後になって、「元に戻そうと自民党国会議員にサジェスチョンして頂きたい、次回から元に戻して頂きたい」とするはずもないことを求めるムダな質問を繰り出している。

 これでは質問時間が短くなって心がけなければならない短い時間で質問の効率を上げるために機転を利かせて戦術を適宜変更する鋭い追及は難しくなる。

 安倍晋三は自身の指示を否定している中で萩生田光一が安倍晋三から指示を受けていないことの証明にNHK「日曜討論」での発言を持ち出しているが、明確な言葉遣いとなっていない。指示している・指示していないで追及を続けるよりも、このような発言を狙い撃ちすべきだったろう。

 安倍晋三は次のように発言している。 

 「『総理からですね、国会の運営について指示があったというのは全くの誤報です。国会のことは国会にお任せしたいという前置きをした上で、私の説明に対して一定の理解を示したということを私は保留(?)したまま、あー、あー、ですね、ですから、NHKのニュースはこのことは放映されておりません』

 こう述べているわけでございます。つまり萩生田氏が私に説明して、私が聞いていたということでございます」――

  実際に指示を出していないなら、言葉遣いが明確さを欠くことも言い淀むこともない。それがウソである場合、明確さを欠いたり言い淀んだりする。

 「明確に意味が通じないから、もう一度意味が通じるように説明し直して頂きたい」と求めて、それでも明確さを欠き、言い淀みが見えるなら、いくら指示を出していないと主張したとしても、それがウソであるという印象を浮き立たせることはできる。

 安倍晋三は11月20日(2017年)の衆議院各党代表質問で質問時間に触れている。

 安倍晋三「一般論として、数万を超える有権者の皆さまから頂いて国会議員となった以上、与党・野党に関わらず、こうした国会議員としての責任を果たすべきであり、その上、有権者の負託に応えるべきであるとの指摘もあります。

 いずれにせよ、質問時間の配分自体についてはまさに国会で国会がお決めになることであり、内閣総理大臣の立場である私が答弁することは差し控えさせて頂きます」

 要するに与野党議員別なく国民の信任を受けている以上、与党議員にも野党議員と同等の質問時間を与えて有権者の負託に対する責任を果たさせるべきだという「指摘」が少なくあることを紹介した言葉遣いとなっている。

 それが第三者の「指摘」であったとしても、その「指摘」に反対の意思を何ら示さずに代表質問の答弁として用いる以上、その「指摘」に賛意を示していることになる。あるいはその「指摘」に組みしていることを意味する。

 要するに「指摘」そのものが安倍晋三自身が望んでいた野党の質問時間短縮の意思表明の証明となる。

 長妻昭はこの安倍晋三の答弁を聞いていたはずである。指示があった・なかったの議論ではなく、安倍晋三の意思としてあった時間短縮であることを、例え安倍晋三が否定しようと提示し、その意思の真偽は国民の判断に任せる戦術に出るのも一つの手となるはずである。

 時間短縮が安倍晋三自身も持っていた意思であったことを巧みに描写できたなら、安倍晋三がいくら誤報だ、思い込みだと自身の指示を否定したとしても、萩生田光一に対する指示も十分に有り得るという確信を国民に掻き立てさせることも可能となる。

 でなければ、「まさかですね、監視を受ける政府のトップがその監視を緩めてくれと言われかねないような時間短縮の発言したとは思いたくはないんですが」などと言わずに安倍晋三の否定を逆手に取って、「野党の質問時間短縮によって野党の政府や与党に対する監視機能が弱まれば、政府はその恩恵を受けることになる。政府の中でも首相が一番の恩恵に浴することになるという構造が確立することになる。第2次安倍政権の間にそういった構造が出来上がったと記録が残ることになる」と追及することで、事実そういった構造になることの国民の側にとっての危険性を知らしめることが可能となる。

 「首相は枕を高くして寝ていられるということですか」と皮肉を言うことも、野党質問時間短縮の政府側にとっての効用を広く記憶させる一つの手になる。

 いずれにしても、長妻昭の質問からは一つの問題にムダな時間をダラダラとかける堂々巡りの追及のみで、質問時間が短くなった分、様々に戦術を変えて政府側を追い込もうとする臨機応変の追及の仕方も、そうしようとする努力の跡も窺うことはできなかった。

 要するに質問時間の長短に関わらず、政府監視機能を麻痺させた何も変わらない質問の質の維持に留まっている。

 質問時間の長短ばかりに拘らずに質問のムダな贅肉を絞ることに先ずは意を用いるべきだろう。 

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