数十年に一度、保管場所を遷移させるソウルソサエティー王族の秘宝・王印を護衛する護廷十三隊・十番隊隊員。そこを何者かが襲撃し、隊長・日番谷冬獅郎らが応戦するも王印を盗まれてしまう。そして、逃げた盗賊を追いかけ、冬獅郎も姿を消してしまう。
現世で傷を負って倒れている冬獅郎を発見し手当てをした一護だったが、目覚めた冬獅郎は何も言わずに去ろうとする。引き止める一護と交戦する冬獅郎。そこへ盗賊と思われる輩が襲来し、その最中、冬獅郎はまた姿を消してしまう。
現世へ駆けつけたルキアと恋次に、冬獅郎が草冠なる人物の名を口にしていたことを告げる一護。果たして冬獅郎は何をしようとしているのか。草冠とは一体何者なのか。
… …
全体的には、アニメ・ブリーチのまま、劇場版のオリジナルストーリーという位置付けで充分見応えのある内容だったと思う。前作に比べてブリーチらしい内容になっていたと感じたけど、それはきっと原作・アニメの本編でも登場機会の多い日番谷冬獅郎を主要キャラに置いたからだろう。映画ならではのオールキャスト揃い踏みも、ありきたりな展開だけど、嫌味がなく劇場版の良さと思えた。あとはもう少しオトボケシーンがあればなぁという感じ。コンがまったく出てこなかったのはちょっとガッカリ。(そう考えるとオールキャストじゃないか
)
ブリーチらしい内容だったとは言うものの、細かく言えば、疑問に思える点もあった。例えば、斬魄刀本体と死神の位置付け。原作者が出来る限り関わった(パンフ情報より)という割りに、斬魄刀と死神の関わり方が原作とは一線を画しているように思えて、いまいち納得出来なかった。あの描き方だと、少年ジャンプ新年3号に掲載された冬獅郎を主人公にした読切作品とも少し違う気がする。
原作は原作、アニメはアニメと割り切っても良いけど、劇場版公開に合わせた掲載だけに少し不満。
あとは、オリジナルキャラで草冠宗次郎の側近二人の服装。キャラクターデザインをした人の趣味なのだろうか?あまりに場にそぐわない格好だったから思わず苦笑い
してしまった。
朝早い回で観たのだが、かなり多く客が入っていて正直ビックリだった。まあ、大半が子供だったのは言うまでもないけど。改めてブリーチが今人気のある作品だと思い知った。