世界的備忘録

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第44回衆議院議員選挙を受けて

2005年09月14日 01時47分26秒 | Weblog
いつもはひたすら適当に書き綴っているこのブログですが、今回のエントリーは、色々なブログを参考にし、1日以上ひたすらに考えた上でアップします。

今回、私は自民党支持に回りました。

最初、私は構図が全くわかりませんでした。郵政民営化がなぜ強硬採決されようとしたのか。なぜ否決されたのか。忙しさにかまけて、情報収集をテレビ、または一般報道機関のwebページに頼り、ひたすらその答えを求めようとしましたが、どれを見ても、自分の中に明確な答えを得られませんでした。また首相の解散を受けての記者会見も「ガリレオ・ガリレイ」のくだりばかりがクローズアップされ、どういう動機で解散に至ったのか、その論旨がほとんど汲み取れなかったのです。


そこで、首相官邸のHPから解散を受けての記者会見の全文を読みました。

正直、衝撃を受けました。特に以下の部分に対して。

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私は、今、国会で、郵政民営化は必要ないという結論を出されましたけれども、もう一度国民に聞いてみたいと思います。本当に郵便局の仕事は国家公務員でなければできないのかと。民間人ではやってはいけないのか。これができないで、どんな公務員削減ができるんでしょうか。どういう行政改革ができるんでしょうか。

 これができなくて、もっと大事なこと、最も大事なこと、公務員の特権を守ろうとしているんじゃないですか、国家公務員の身分を守ろうとしているんじゃないですか、反対勢力は。そういう既得権を守る、現状維持がいい、そういう勢力と闘って、本当に改革政党になる、自民党はなったんだということから、この選挙で国民に聞いてみたいと思います。自由民主党は郵政民営化に賛成する候補者しか公認しません。
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一番衝撃だったのは、一部政治家の既得権に対して言及している点です。これまでの政治家はいずれも何らかの既得権に揺るがされ、そこをひた隠しにしていた感が否めません。しかし、現役の首相がこれに対して真正面から立ち向かう表明をしたのです。

そして、何より衝撃だったのは、この最も大事な趣旨の部分がマスコミ報道で全くといっていいほど見かけなかったことです。マスコミはみんなが最も知りたいはずのこの趣旨を、意図的に報道から外し、「ガリレオ・ガリレイ」だけを取り上げてより面白おかしくだけ見えるように作り上げていたと気づいたのです。この時から、私のマスコミ報道への懐疑心が一層強くなりました。

今回の選挙、自民圧勝の結果は「マスコミが小泉劇場を煽ったからだ」という意見を持つ人も多いと思います。しかし、私は決してそうだとは思いません。確かに目に付くような女性候補や堀江貴文氏のような刺客と呼ばれる候補が擁立されたことばかりがクローズアップされました。でも、本当に大事なのは、既得権にしがみつこうとしている抵抗勢力を徹底的に潰すという意思表示をしたという部分ではないのでしょうか?それを分かりやすくするため、の女性候補であり、堀江氏であると思います。

しかし、立場的には中立だと主張しながら、結局面白おかしいものだけを取り上げ、肝心の「抵抗勢力との対決」という構図をぼやかし続けたマスコミの功罪は大きいと思います。

ちなみに、以下のブログエントリーがとても興味深かったのでリンクしておきます。

http://meinesache.seesaa.net/article/6832289.html

そして、郵政民営化一本の争点とは、あくまで対抵抗勢力に取り組むためのレトリックに過ぎないのだと思います。本来対抗するべき最大野党である民主党はもともと改革を掲げていたのにも関わらず「反対のための反対」にこだわり続けた結果、論点がぼやけて支持を得られなかったのではないかと思います。今回はマスコミにぼやかされながらも明確な論点を示せた自民党と、反対のための反対に徹してしまった民主党の差は歴然であったため自民党を選択したまでです。

勿論、自民党がこれほどまでに議席を集めすぎると暴走も十分考えられると思います。今後、これまでの旧自民党に戻り、旧勢力が幅を利かすようになれば支持はあっさりとやめると思います。それが正しい民主主義での投票活動だと思います。一度投票したからといって、一生涯一政党を支持し続ける、という踏み絵を踏まされたわけではないのです。

しかし、今回の選挙で自民党は良きも悪きも国民投票行動の凄さを思い知ったのではないでしょうか。国民の深い民意を得られればここまで躍進できる。すなわち裏を返せば落ちるときもとことん落とされるのだろう、と。

見る人から見れば楽観的過ぎる、とみなされるかもしれませんが、これからの政治に期待して、しっかりきっちり見守っていきたいと思います。長文失礼しました。
コメント
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