もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

憲法の神聖視打破

2018年01月08日 | 社会・政治問題

 憲法改正を争点とした先の総選挙で、改憲を是とする民意が示されたにも拘らず改憲論議に進展がない。

 憲法とは何であろうか。自分は国家運営のガイドライン的なものに過ぎないと思う。成文憲法を持つ大半の国には憲法を超越する規範が存在しているため、憲法を日本ほど高みに捉える国は少ないのではなかろうか。キリスト教国には聖書、イスラムにはコーランという唯一神からの預言があり、社会主義国家にはマルクス主義に基づく共産党綱領が憲法を優越して存在している。一方、憲法を超える社会規範が存在しない日本では、必然的に憲法を国民生活の中心と捉えなければならないために、憲法の改正は聖書やコーランの改正に匹敵する忌避感を持たれるものと思う。帝国憲法は神格天皇から、現行憲法は神国日本を破った神国アメリカから、それぞれ下賜されたもので、異論(改憲)を唱えることは将に「人でなしの暴挙」とされるのではなかろうか。また、国民・有権者が自分の意志で憲法を選択した経験がないために、改憲により生じるであろう後世への責任に対しても及び腰になることも改憲論議が進まぬ一因でもあると思う。改憲に関する公党の主張も議員の任期と比例関係にあるようで、真剣に10年後・20年後を見据えたものではない。それ故に希望の党のように、総選挙後3か月のうちに主張を変える変節も永田町では許されるのだろう。

 ともあれ、改憲を阻害する最大の要因は憲法の神聖視であると思う。安倍総理に進言「まず憲法96条の改憲発議条項」の改正を先鞭として国民の意識改革を図って後に、1丁目1番地の9条改正を目指してはいかが。

 


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